吉越浩一郎: ビジネス書のエッセンス(ビジネス書 書評ブログ)

2011年04月06日

あなたはなぜ働くのか(吉越浩一郎著)




”あなたはなぜ働くのか?あなたは自分にとっての「働く理由」をはっきりと持っているのでしょうか。いまここで考えてみてください”

これは吉越浩一郎さんの著書『あなたはなぜ働くのか』の冒頭の言葉です。

この言葉を見て「ドキ!」とした方は多いのではないでしょうか?
実は私もその一人です。

実は、この問いに対し、私は
 ・お金のため、生活を守るため
 ・ただ、それだけではむなしいので仕事と自己のやりたい事が結び
  ついたら、より充実するのではないか?(ただし、現在は仕事と
  やりたい事が結びついてはいないので、道のりを考える必要はある)
と考えました。

吉越さんの回等は以下の通り。
 ・お金を稼ぐため
 ・自分を成長させるため

ただし、正直なところ、この問いには正解はないと思います。

なぜ、この言葉で始まったのか?
本書のまえがきを読んで察するに、「”本生期”をよりよく過ごすためには”仕事期”を充実させる必要があるのに、日本人は自分の働き方に対し無頓着な人が多すぎる!」という著者の危機感からではないでしょうか?

著者は人生を
 ・教育期(学生時代)
 ・仕事期
 ・本生期(定年後)
と3つの期間に捉えて考えております。そして、「本生期」をよりよく過ごすためには「仕事期」をいかに充実させて過ごすか?がポイントと考えております。

しかし、この「仕事を充実させること」をどのように考えるかが以外に曲者!
これを考えるには”定年後の自分”を想像してみるのが良いのではないでしょうか?

例えば
 ・夫婦の関係はどうなっているのか?
  (仲良く手を取り合って過ごしている?熟年離婚危機?)
 ・友人関係はどうなっているのか?
  (仕事仲間とは続いて付き合っている?仕事の切れ目が縁の切れ目?)
 ・健康はどうなっているのか?
  (健康そのもの?働きすぎ、睡眠不足で倒れる寸前?)
など。。。

このことを考えると、「本生期を充実して過ごすためには、仕事期の人生をどのように送るかが重要!」ということが分かります。

仕事期を充実させるとは単に「仕事一辺倒で夜遅くまで働くことで」はない!ということが分かると思います。

そして、仕事期を充実させるためには、
 ・健康であること(特に睡眠時間は重要)
 ・仕事のみならず、プライベートも充実させること
 (特に夫婦の良好な関係を構築する)
ということを考える必要はあるのかなと思います。「家庭やプライベートを顧みずに仕事に没頭した結果、定年後は熟年離婚で独りで孤独に過ごす。しかも健康を害してしまった。」のではあまりにもさびしすぎます。そのためにも「仕事とプライベートのバランスを取りながら、定時間内で仕事で結果を残し、プライベートも充実して過ごす努力をする」ことを考える必要があると思っております。(と書いたものの、簡単にできることではないことと重々承知しております。)


私も目の前の仕事が忙しいとどうしても近視眼的になりがちなのですが、吉越浩一郎さんの著書を読んでいつも思うことは「人生は長い!近視眼的に捉えるのではなく、長いスパンで考えることが必要!」ということです。本書のタイトルは『あなたはなぜ働くのか』なのですが、「なぜ、働くのか?というよりは仕事期をいかに充実して過ごし、”本生”期につなげていくのか?を考えろ!」というメッセージに私は聞こえました。


最後はこの言葉で締めたいと思います。

”仕事とは「豊かな人生」「最高の人生」を送るための要素の一つです。重要な要素ではありますが、全てではありません。この本を手に取ったことを契機に、あなたなりの働き方を見つけ、最高の人生をデザインしてください。”
あなたはなぜ働くのか』より

あなたはなぜ働くのか

1)本の内容
 第1章:働き方・考え方を180度変えろ!
 第2章:独立する気持ちで働け!
 第3章:男女の役割をもう一度見直せ!
 第4章:今から良好な人間関係を築け!

2)この本から学んだこと
・”本生期”をよりよく過ごすためには”仕事期”を充実して過ごすことが重要
・”仕事期”を充実して過ごすことは単に「単に仕事を頑張る」ことだけではない
・”仕事”以外の要素にも目を向け、より良く過ごすことを考える必要がある
・”仕事”は人生において重要な要素だが、全てではない



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2011年02月05日

「残業ゼロ」の人生力(吉越浩一郎著)




今回は吉越浩一郎さんの著書『「残業ゼロ」の人生力』を取り上げます

本書は前回取り上げた『「残業ゼロ」の仕事力』の後に吉越さんが出した本です。

本書のテーマは本生です。

”本生”とは何か?

”本生”とは「本当の人生、本番の人生、本来歩むべき人生(本書より)」という思いから吉越さんが付けたネーミングです。

定年を迎えると「後は余生を過ごす」という言い方をします。
”余生”とは「残りの人生」という意味で使われます。定年を迎えると「後は死ぬだけ」というニュアンスになりがちです。それでは、あまりにもさびしいではないですか?

”本生”とは「本番の人生」。そう、好きなことを過ごすための人生です。英語では「ハッピーリタイアメント」と言い、リタイアを祝います。仕事はそのための準備期間という考えです。本生期を充実した人生を過ごすためには、仕事期に「本生期の準備」が必要となります。”お金を稼ぐ”というのも準備の一つです。しかし、本生への準備は”日々の投資”が必要となります。このため、吉越さんは「毎日3時間を”本生”への準備に投資する」ことを、そして「本生への投資する時間を3時間確保すれば人生の充実度−人生力は必ず高まる(本書より)」と吉越さんは説いております。

この3時間を確保するために問題になってくるのは、やはり”残業”です。本書でも前著に引き続き、”残業=悪”という論理で展開をしております。

”残業=悪”という内容は、基本的に私も賛成です。
理由は本書でも述べている通り、
 ・体力が奪われる
   @睡眠不足・・・うつ病など病気の原因
   A食事が深夜になる・・・生活習慣病の原因
 ・家事、介護といった負担ある社員を戦力化できない
といったことです。

しかし、企業が残業をなくすのは簡単ではありません。できることから一歩一歩進めることになります。事実、吉越さんが社長を勤めていたトリンプ・インターナショナルでも”完全ノー残業デー”に移行するまで、取り組み始めてから10年以上かかっています。このあたりの詳しい内容は『「残業ゼロ」の仕事力』をご覧ください。

しかし、単純に「ワークライフバランスだから、残業しないで勤務時間だけいる」というものではありません。本書では単純にそれをやると「人生力があがらない」としております。本書では以下のように述べております。

「会社の業績をほっぽらかして、自分個人のワークライフバランスだけを考える。そんな甘っちょろい物の考え方では、人生力はあがりません。ワークができてはじめて、ライフの話に移れるのであり、ワークが充実するからライフも充実する。逆ではないかといいうのが、私の考えです。前著「仕事力」があってはじめて、本著「人生力」について考えられる。それが私の人生戦略の考え方です。」

人生力を上げるためには仕事力を上げる必要がある。。。。これは『「残業ゼロ」の仕事力』と同じ論調です。

しかし、本書では「残業をなくすことにより、人生にこんなメリットがある」ということを伝えているところが前著との違いのように思えます。例えば以下のことです。
 ・バカンスの実現(長期休暇でリフレッシュ)
 ・子育ても楽しい(子供と向き合える時間の確保)
 ・オフの人脈(定年後も生きてくる)
 ・夫婦の会話(本生への準備)
など。

”残業”というと仕事に対して向けがちな視線ですが、「豊かな人生を送るためには避けては通れない課題」と感じております。具体的な取り組みなどはまだ思い浮かばないのですが、「まずは自分のできるところから取り組んでいきたい」と思いました。


「残業ゼロ」の人生力

1)本の内容
・第1章:なぜ「残業ゼロ」で人生力があがるのか
・第2章:「仕事力」あっての「人生力」
・第3章:「残業ゼロ」の次は「バカンス」を実現せよ
・第4章:「残業ゼロ」なら子育ても楽しい
・第5章:人生を豊かにする人脈術・交流術
・第6章:「仕事の常識」はこれだけ変わった
・第7章:本当のワークライフバランス

2)この本から学んだこと
・”本生”とは「本当の人生」ということ。
・リタイア後が”本生”である。
・充実した”本生”を迎えるためには”仕事期”の準備が必要
・”仕事力”を高めることにより”人生力”を高めることができる


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2011年02月03日

「残業ゼロ」の仕事力(吉越浩一郎著)




今回は吉越浩一郎さんの著書『「残業ゼロ」の仕事力』を取り上げます


吉越浩一郎さんといえば、トリンプ・インターナショナルの社長時代に「完全ノー残業デー」の施策を実施し、”ワークライフバランスを実践した方”として有名です。

その吉越さんが、トリンプ・インターナショナルの社長を退任した後、トリンプ・インターナショナル時代にやってきたことを振り返り、書かれた本が今回紹介する『「残業ゼロ」の仕事力』です。

”ワークライフバランス”と聞いて「トリンプの社員は仕事と私生活のバランスがきちんと取れているんだろうな」と想像しておりました。しかし、この本を読んで、その考えは一変しました。「ワークライフバランスを実現する為には相当な覚悟が必要」ということを。。。。なかには「ここまでやるか?」という内容もあり、驚きの連続でした。その迫力は、文章を通じて伝わってくるほどです。

今回は本書の中から「完全ノー残業デーが実現するまでの道のり」をみてみたいと思います。

「完全ノー残業デー」を実現する為には仕事の効率化が必須です。
このために吉越さんが取り入れた”しくみ”を見てみましょう。

【吉越さんが取り入れた”しくみ”】
 87年 「早朝会議」スタート
 91年 「ノー残業デー」スタート(金曜日のみ)
    「リフレッシュ制度」スタート
 94年 「がんばるタイム」スタート
 95年 「カジュアル・フライデー」スタート
 02年 「禁煙奨励制度」スタート
 03年 「完全ノー残業デー」スタート

「早朝会議」のスタートから「完全ノー残業デー」のスタートまで15年、吉越さんがトリンプの社長に就任した92年からは10年以上の歳月が経っています。それだけ「完全ノー残業デー」を実現するには”困難の道を極めた”といっても過言ではありません。

では、どのようなことを行ったのでしょうか?
一言でいうと「TTP(徹底的にパクる)」ということです。(最近のコマーシャルで似たような言葉がありましたよね?「TNP(低燃費)」って。。。。意味は全く違いますが。。。。)

具体的には
 @電気を消しまくる(悲鳴があろうが関係なし)
 A規則違反はペナルティ
  ・反省会の義務付け
  ・翌日の早朝会議での徹底的なこき下ろし
  ・「連帯責任」で罰金の徴収
など(罰金の徴収はさすがに驚きました)。。。。要は「残業は悪いことだ!」という脅迫観念の植え付けです。とはいってもデッドラインは決まっている。デッドラインの延長は許されない。まさに勤務時間は死にもの狂いで働くということです。
 
”意識改革”というと聞こえはいいが、「今の私がこの環境で働けるか?」というと????がつきます。いや、恐らく多くの日本人がそうでしょう。なぜなら、吉越さん曰く、それは「多くの日本人が”残業はいいことだ”、会社の役に立っている、と思い込んでいる」からです。言い換えると「残業は悪」という意識はないということです。つまり、「意識を改革するためには軍隊並みの訓練が必要」ということです。

その点でみると、トリンプの経営の本質は徹底的な効率化とトップの強い信念の実現といえそうです。

”ワークライフバランス”をテーマに本の紹介をするのですが、本書を読むと「ワークライフバランスの実現には”徹底的な”意識改革と訓練が必要」と思いました。
それにしても....(^^;)


「残業ゼロ」の仕事力

1)本の内容
・第1章:御社の残業がなくならない理由
・第2章:問題はとにかく「分けて」考える
・第3章:次に「会議」を変えていこう
・第4章:「残業ゼロ」の達成まで
・第5章:「速くて強い」チームの作り方
・第6章:「仕事の常識」はこれだけ変わった
・第7章:本当のワークライフバランス

2)この本から学んだこと
・「完全残業ゼロ」の実現には”徹底的な効率化”と”トップの強い意志が必要
・また「残業することで働いている」という意識から「残業は悪」という意識改革が必要


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