IT/Web (2): ビジネス書のエッセンス(ビジネス書 書評ブログ)

2013年03月06日

300人を確保せよ!『Tweet & Shout ニュー・インディペンデントの時代が始まる』(津田大介著)



TWEET&SHOUT ニューインディペンデントの時代が始まるを読んでみた。

本書は「インターネットと音楽環境の関わり」を紐解きながら、全てのクリエイターに「ニュー・インディベンデントの時代が到来したこと」を示している。

本書を読むと”少し変わった”構成であることに気づく。

本書の本文はアプリメディア「Next From JP」での掲載記事の改訂を加えたもの、伊藤亮一さんとのインタビューなどの記事で構成されている。そしてそこには「インターネットと音楽環境の関わり」を紐解きながら、音楽を作るクリエイターが取り巻く環境が激変していることが書かれている。

本書を読みながらインターネットと音楽の関係を紐解いてみると、かつて巨大産業だった音楽産業は大きく様変わりしたことが分かる。音楽業界の凋落ぶりは著しいものがあるが、本書を読み解くと、それは「IT技術の進展」のみではなく「音楽業界の迷走ぶり」が示されている。

その発端はナップスターの登場であろう。ナップスターはユーザーに対して「いつでも聴きたい音楽を落とすことができる」ことを示した。ナップスターは無料のサービスであったが、それを有料化してユーザーにサービスとして提供したのがiTunes Storeである。MP3が登場した時点でこのようなソフトの登場はある程度予見できたことではある。著者の津田大介さんはレコード業界に対して「時代を見る目がなかったという。あそこで舵取りを間違えなかったら、アップルにここまでキャスティングボードを握られることもなかったでしょう」(本書より P51)と酷評している。

また、CCCD(コピーコントロールCD)の登場が音楽業界の迷走ぶりを象徴する出来事として本書では紹介されている。CCCDはMACで再生できず、また、一般的なCDプレイヤーでの動作も保証されていない。結局、日本は2004年でCCCDから撤退したが、ユーザーとの溝を決定的にした。その後、ユーザーが聴きたい音楽を手に入れる手段はCDからiTunes Storeを中心とした音楽配信サイトに移っていくことになる。

その結果、レコード会社は90年代に誇った隆盛は影もなく、新人アーティストを発掘する余裕すらなくなっている。

一方、インターネット環境はSNSや動画サイトの発達に伴い、自らのメッセージや作品を発信する環境が整いつつある。また、懸案であった”マネタイズ”の問題も、クラウドファンディングや月額定額制プラットフォームの登場により、活動するための資金を以前より調達しやすくなっている。

このように本書の本文にはインタビュー形式で「音楽業界やクリエイターを取り巻く環境の変化」が書かれている。

先に本書の構成は”少し変わっている”と述べたが、著者の主張が最も表された部分が実は本書の「あとがき」なのだ。わずか8ページだが、そこには「クリエイターが創意工夫を持ってインターネットを活用することで既存の仕組みに依存せずに活動できる環境が整っている」こと、そしてそれと同時に「クリエイターたちに真の意味で”独立”する覚悟」を問うている。特に次の文章がそれを端的に表している。

 これからのミュージシャンは、リスナーにじっくり楽しんでもらう作品としての「アルバム」、ファンと直接のコミュニケーション手段である「ライブ」、そして「作りかけの曲や、できたばかりですぐ届けたい曲を届けるといったリスナーとの新しいコミュニケーション手段としての「配信」という3つの軸を立て、それぞれを組み合わせたビジネスにしていくべき−これが「未来型サバイバル音楽論」を執筆した2010年時点の結論だった。
 しかし、そこから時代はさらに進み、現在はその3つに加えて「ブロマガ」のような月額定額課金プラットフォームやkickstarterやCampfireのようなプロジェクト構想をネット上に提示することで製作費や資金調達できるクラウドファンディングサービスが登場している。以前のように、暗中模索しながらお金が付いてくるかわからないネットの海に飛びださなくても良くなったのだ。飛び出すリスクは十分に減っているし、旧態依然とした既存の仕組みに縛り付けられる必要はもうない。そして、レコード会社や出版社という存在は、クリエイターにとって本質的に「ビジネスパートナー」でしかなく、自分たちの面倒を一生みてくれるわけではないことを改めて認識する必要がある。クリエイターたちが真の意味で独立する「覚悟」を持つことが今、求められているのだ。
(本書より P270)


本書の帯には「300人を確保せよ!」と書かれているが、この意図は「毎月500円を支払ってくれるコアなファンを300人確保せよ!500円×300人=15万円毎月収入として入ってくるので活動がしやすくなる」ということである。独立して活動するためには安定的な収入が必要だ。もちろん15万円だけでは大掛かりな活動はできないが、安定的に収入が入るのと入らないのとでは大きな違いがある。また、クラウドファンディングなどで資金調達できる環境が整いつつあることも大きい。

「ニュー・インディベンデントの時代が到来している中、あなたはどうするのか?」という著者からの問いかけをされている気がする本である。


【本書のポイント】


■迷走を続ける巨大音楽業界とは一線を画する、新しい仕組み

 かつて6000億円の市場規模を誇り、現在はその半分以下まで縮小した音楽CD業界。音楽業界におけるメジャーレーベルが急速に存在感を失いつつある今、ネットを利用して従来のメジャーレーベルの方法論とはまったく別の方法論で自活するアーティストがたくさん登場してきている。シンガーソングライターの七尾旅人もその一人だ。
(中略)
 そんな七尾が今年6月に始めたのが「DIY STARS」という音楽配信プラットフォームだ。これは待受FLASH配信やメールマガジン配信、宣伝ページ制作などでアーティストの活動を支援してきた「TUNK(タンク)」との共同開発で作られた配信システム。DIY STARSを利用することで、アーティストの公式ウェブサイトにデジタルファイルの販売機能を組み込むことができるのだ。
 デジタルファイルの販売機能をウェブに付けるサービス自体は昔から存在していたし、アーティストが公式サイトで直接ファンに音楽ファイルを販売する行為自体は何ら目新しいものではない。しかし、この仕組みが画期的なのは、販売したファイルの売り上げから引かれる数字がわずか5.5%程度の決済代行手数料のみというところにある。音楽配信といえば、モバイル向け着うたフルやPC向けのiTunes Storeが有名だが、どちらも決済手数料やコンテンツプロバイダの手数料など様々なコストが差し引かれ、アーティストの手元にはせいぜい20%、多くても50%程度しか残らない。しかし、DIY STARSは約95%という限りなく100%に近い金額がアーティストに還元される。これはデジタル音楽の販売を自らの音楽活動につなげたいアーティストにとって非常に大きな武器だ。現在は「TUNK」が厳選したアーティストだけがこのシステムを利用できる形になっているが、こうしたプラットフォームが一般のアーティストまで解放されることで、アーティストが自立できる環境は大きく整っていくことだろう。長年「音楽業界」の論理に振り回され、インターネットに救われた七尾が、このようなアーティストが自立するためのサービスをプロデュースしたのは、ある種の必然だったのだろう。
先日、筆者と行ったトークイベントで七尾は「『音楽業界』と、現場で奏でられている『音楽』の距離が年々離れていっている」と語っていた。その意味でもDIY STARSは羅針盤を失い続ける「音楽業界」という豪華客船から脱出できるエンジンを搭載した小型ボートなのかもしれない。
 「島根かどこかの名もないアーティストが200円の音楽ファイルを売って、何らのきっかけでブレイクして100万件ダウンロードされれば、ほぼ2億円がアーティストの手元に残るんだよ」
DIY STARSの目指す世界をわかりやすく示した七尾の一言が、印象的だ。
(本書より P188〜P191)



■300人を確保せよ!

 300人を確保すること―日々激変するコンテンツ業界の現場で生き残っていくためのスタート地点はそこにある。
 本書は、インターネットが我々の日常に根付いたここ15年ほどの情報環境の変化が、コンテンツ産業(とりわけ音楽業界)にどのような変化をもたらしたのかを紐解き、クリエイターが既存の仕組みや資本に頼らず、自らプロモーションを行い、生み出した作品をリスナーや読者、視聴者などの消費者に届けるところまで構築することで、自由な創作環境を手に入れられるということを解説した、ある種のノウハウ本だ。
 「自由な創作環境を手に入れる」ということは、多くのしがらみや、他者や資本への依存から解放されるということでもある。ここ5年ほどの期間にソーシャルメディア、スマートフォン、クラウドコンピューティングという現在の情報環境を支える3つの重要な技術が一気に登場・普及したことで、かつての「インディーズ」とは異なる、真にクリエイターが独立して活動できる環境が整った。その状況の変化を意識し、独立して活動しているクリエイターのことを筆者は「ニュー・インディベンデント」と呼びたい。
 冒頭で300人を確保することが大事と、述べたが、これを具体的に言い換えると「毎月500円の収入をもたらしてくれるファンを300人捕まえなさい」ということになる。500円×300人=15万円。毎月ファンが喜ぶコンテンツを提供し続ける対価として月会費を徴収することで、ニュー・インディベンデントの柱が生まれるのだ。
(本書より P263〜P264)



■ファンが直接クリエイターを支える時代

 かつて宮廷貴族がパトロンとなり、音楽家の生活を支えていた時代があった。音楽だけでなく、文芸やジャーナリズムも元々は都市部の富裕層がお金を出すことで市場が形成されていったコンテンツだ。多くのコンテンツは、産業化の成立過程で富裕層のパトロネージュが起点となっている。
 現代は宮廷貴族のようなパトロンがほとんどいなくなった代わりに、レコード会社や出版社がパトロンの役割を務めるようになった。
(中略)
 だが、そのパトロネージュの役割も潤沢な「基金」あってこその話である。音楽や書籍が信じられない速度で売れなくなっている今、レコード会社や出版社に「パトロネージュのハブ」としての役割を期待するのは酷だ。彼らは現状自らが生き残れるかどうかも怪しい状況で商売せざるを得なくなっている。クリエイターは(一部のトップクリエイターでない限り)もはや彼らを依存する対象として頼ることはできない。
 だからこそ、毎月お金を払ってくれるコアなファンをつかみ、彼らと良き関係を築く―ファンクラブや有料メルマガといったビジネスモデルが重要になってくる。
(中略)
 これは、パトロンの担い手がかつての宮廷貴族、レコード会社・出版社からファンに移った―ファンが直接クリエイターを支える時代になった―というシンプルな話である。今、メジャーレコード会社と契約して10万枚を売るのは至難の業だが、質の高い作品を作り、ソーシャルメディアを駆使して共感を呼ぶPRを行って、毎月お金を払ってくれる「300人」の濃い固定ファンをつかむのはそこまで難しい話ではない。厳しいことを言うようだが、300人の心もつかめないようなクリエイターはそもそも「プロ」を目指すべきではない。
 その世界において毎月お金を支払ってくれるリスナーや読者はファンでありつつ、クリエイターと対等な関係を結んだ「一時的なパトロン」であるともいえる。
(本書より P266〜P269)



【関連書籍】



TWEET&SHOUT ニューインディペンデントの時代が始まる

1)本書の内容
 
 Tweet & Shout -ニュー・インディペンデントの時代が始まる
 Extra Interview-ニュー・インディペンデントの時代が始まる
 特別収録1 新・音楽風景
 特別収録2 「アジカン」ゴッチと一緒に考える、3・11後の日本
 特別収録3 これからのためのインターネット年表

2)本書から学んだこと
 ・「ニュー・インディベンデントの時代」がやってきた!
 ・インターネット環境の変化でマネタイズしやすい時代になってきた!
 ・まずは毎月500円支払ってくれる300人を確保せよ!



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2013年01月03日

アマゾンをつくった「ITエイリアン」の実像に迫る本!『ワンクリック』(リチャード・ブラント著)



2012年10月25日、一つのニュースが日本を駆け巡った。電子書籍の本命・アマゾンが運営する「Kindleストア」のオープンである。だが、そのオープンまでは困難を極めた。コンテンツを提供する出版社との交渉は難航した。出版各社のアマゾンに対する警戒感があったからである。逆の言い方をすると、「地球最大の書店」の影響力が、それだけ大きいことを物語っている。この「地球最大の書店」、いや「地球最大の小売店」を作ったのが、アマゾンのCEOであるジェフ・ベゾスである。

だが、アマゾンを頻繁に利用する方でも、ジェフ・ベゾスという名前を知っている方は少ないのではなかろうか?かく言う私もジェフ・ベゾスの名前を聞いたことはあるが、アマゾンのCEOということ以外はよくは知らない。ITの世界では重要人物でありながらも謎めいた人物というのが私の印象だ。そんな謎めいたジェフ・ベゾスの生い立ちや人物像、そして考え方などを分かりやすく書かれた本がワンクリック―ジェフ・ベゾス率いるAmazonの隆盛である。

本書の位置づけは、巻末に書かれた滑川海彦さんの解説に書かれた以下の文章が分かりやすいので、これを紹介したい。

 アマゾンの創業者、ジェフ・ベゾスは現代社会のIT化を推進した点で、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ、アップルの創業者のスティーブ・ジョブズ、グーグルの創業者のラリー・ペイジとサーゲイ・プリンに匹敵する重要な人物ではないかと思うようになった。しかし本人がマスコミに登場することを避けてきたこともあり、これまでベゾスについての読みやすい伝記はあまり出ていない。本書はこの重要人物を理解するのにかっこうの読み物だと思う。
(本書より P261)


さて、本書を読むと
「キューバ系の養父に育てられた」
「アマゾン創業前にウォールストリートでキャリアを積んだ」
など興味深い話しが多い!
特に
「金融取引システムを提供しているD・E・ショーの設立者であるデビッド・ショーによってインターネットの存在が知らされた」
「ウォールストリートの関係者が案件を選ぶ際に使われる『ディールチャートフロー』を使用してインターネット小売店で販売する商品に”本”を選び出す」
など、ウォールストリートでの経験が、その後のベゾスの人生に大きな影響を与えるキッカケとなったのも面白い。

とはいえ、やはり本書に書かれたベゾスの特徴を挙げるならば
「顧客第一主義で事業を進める」
そして
「他人が驚くようなイノベーションで一歩先をゆく」
という姿勢だろう。

「顧客第一主義で事業を進める」という姿勢として「カスタマーレビューの掲載の仕方」を挙げたい。
アマゾンのレビュー欄を見ると、ネガティブなレビューも多い。これを掲載しているのも「顧客のために」というアマゾンの姿勢が現れているからである。その理由は本書の以下のベゾスの言葉に表れている。

 モノが売れなければ儲からないのに、ネガティブなレビューをサイトに書けるようにするなど、なにを考えているのだと言われたのです。でも、我々としては、何を買うべきか顧客が判断しやすくすればするほど多くが売れるはずだと考えています。
(本書より P120)


そして「他人が驚くようなイノベーションで一歩先をゆく」という姿勢が端的に現れているのは、やはり「キンドル」であろう。
「会社設立の基礎になった紙製品をこれほど簡単に捨てられるのも、ベゾスなら驚くに値しない」(本書より P183)と書かれている。このことからもベゾスの「破壊的イノベーター」の姿勢が伺える。

そんな”普通の人では想像できないことをさっとやってのける”ベゾスを、本書では関係者の言葉を用いながら「善意の火星人」「1万年先を見据えるITエイリアン」と地球外の生物で表現している。それはベゾスが高校時代から宇宙に興味を持ち、現在は「宇宙旅行を安全・低料金で実現したい」と言って立ち上げた「ブルーオリジン」に掛けて表現したものだろうか?

アマゾンに対する注目は、
「Kindle Fire HDというタブレットを通じて電子商取引の構造をどのように変えようとしているのか?」
に集まっている。それを支える”ITエイリアン”の実像に迫り、コンパクトにまとめた本書は、アマゾンの戦略を読み解く上で様々な示唆を与えてくれるのではないかと思う。


【本書のポイント】

本書のポイントを以下に掲載いたします。


■使いやすさのためならなんでもする

 インターネット販売こそ自分の場所だと思われたいー最初からそう考えていたベゾスは、なにがなんでも利用者に感銘を与えようとした。たとえば、利用者から注文があったペーパーバックの本が在庫切れだった場合、ペーパーバックの価格でもっと高いハードカバーを送るといった具合だ。またアマゾン立ち上げの2年後には、著作権がわからなくなってしまった本を探せる絶版部門を設置した。ほかでは見つからない本がアマゾンでは見つけられると人々を驚かせることになる部門だ。
 ベゾスは、技術を活用してすばらしいサービスを利用者に提供したいと考えている。この方針から生まれたのが、有名なーそして悪名高いー特許技術、「ワンクリック注文」である。
(本書より P15〜P16)



■ウォールストリートでキャリアを積む

 1987年のプリンストン大学卒業記念アルバムでは、ジェフ・ベゾスの写真の隣にSF作家、レイ・ブラッドベリのなかなかに大胆で謎めいた言葉が引用されているー「宇宙はノーを突きつけてくる。それに対して我々は肉体の総力をもって反撃し、イエス!をたたきつける」
これは、ベゾスにとっても人生の指針となった言葉だ。
(中略)
 ジェフ・ベゾスは最初、プリンストン大学卒業後、そのままアントレプレナーになるつもりだったらしい。
 「最終的にはもう少し後回しにして、まずビジネスや世界の仕組みを勉強したほうがいいと考えたのです。」
 このようにアントレプレナーになるのは早すぎると感じていたが(どういう会社を興せばいいのかもわかっていなかった)、将来的に自分の会社を持つ道を行こうとは考えていた。それなら、新興企業のほうがいい。そう考えたベゾスは、できたばかりでリスクが大きく、いろいろと大変そうなファイテルに飛び込むことに決め、マンハッタンに移り住んだ。
(本書より P50〜P51)


その後、ベゾスはファイテル、バンカーズ・トラスト、D・E・ショーで経験を積むことになる。

 「ディールフローの活用による意思決定」しかり、「インターネットの発見」しかり、ウォールストリートでの経験は、ベゾスのその後の人生に大きな影響を与えたことは間違いない。
 チャンスをつかむきっかけをベゾスに与えたのはデビッド・ショーだった。1994年、話題が沸騰しつつあるモノのことをベゾスに教えたのだ。インターネットである。この技術が発展し、コンピューターネットワークで株取引を行う企業にチャンスをもたらしつつあったのだ。
(中略)
 ショーは、これからはインターネットの時代だと考え、インターネット関連の事業機会を探す仕事をベゾスに与えた。こうしてベゾスは、1994年にインターネットの研究を始め、その結果に感銘を覚える。インターネットは年率230%で成長しているという統計を見つけたのだ。
(本書より P64〜P65)



■フローチャートで本販売を選び出す

 若い頃乱読家だったことからわかるようにベゾスは本好きだが、だから地球最大の書店を作ろうとした訳ではない。事業的・技術的な自分のスキルを活用して一山あてたかっただけなのだ。可能性さえ大きければ、どのような事業でもよかった。今後インターネットには多くの人が集まる。人が集まる場所があったとき、その環境の特性を理解し、上手に利用する方法を発見できれば、集まった人たちになにかを売ることができる。こうしてベゾスは、世界最大のインターネット小売店を作りたいと考えるようになった。正しくは世界最大の小売店というべきかもしれない。
 同時にベゾスは、スタート時はひとつの市場に集中するべきだとも考えていた。市場のニーズを把握し、それをインターネット側のニーズや能力とマッチングさせるためには範囲を絞るべきだと考えたのだ。ひとつの市場で成功できれば、その後、他の市場についても同じようにできるはずだ。ここで問題になるのが、どういう製品を販売するべきなのか、だ。この点を検討するため、ベゾスは、ディールフローチャートを作成することにした。候補として20種類の商品をリストアップ。どの商品がインターネットで存在感をすばやく得られるかを考えるわけだ。
 「オンラインでしかできないことはないのかと考えました。物理的な世界ではまねできないことはないのか、を」
 こうして選ばれたのが本だったのだ。
(本書より P67〜P68)



■アマゾン・ドット・コムを立ち上げる

 ともかく、会社はカダブラという名で1994年7月に登記された。ベゾス夫妻がシアトルに到着したころのことだ。その7カ月後、ベゾスは社名をアマゾンに変更。Aから始まるのでアルファベット順で最初のほうに並ぶし、アマゾンは世界最大の川で会社の目標を体言する名前でもあったからだ。誰でもスペルがわかるのも大きなポイントだった。
 「オンラインの場合、スペルがわからなければ目的の場所に行けません。これはとても大事な点なのですが、世の中ではあまり気にされていません」
 だだし、表記は必ず「アマゾン・ドット・コム」とし、新しいタイプの事業だとわかるようにした。いわゆる「ドット・コム」企業で初めて成功したのがアマゾンであるーその後バブルがはじけ、ドット・コムがマイナスのイメージを持つようになってしまったが。
(本書より P85〜P86)



■キンドル登場

 2004年のどこかで、ベゾスは幹部に命じ、グレッグ・ゼールにコンタクトを取らせた。携帯情報端末のパームを作ったパームワンでハードウェアの開発をしていた人物で、その前はアップルでも働いた経験を持つ。そのゼールにアマゾン幹部は、アマゾン専用の電子書籍リーダーを開発する会社を作ってくれないかと持ちかけた。なぜ自分がそんなことをしないといけないのかとゼールはたずねたらしい。回答は「世界を変えるため」だった。
 こうして、ラボ126というよくわからない名前のスタートアップが立ち上げられた。拠点はシリコンバレーのクパチーノにあり、開発者はアップルやパームワンからゼールが引き抜いてきた。なにをしているところかよくわからない会社で、ウェブサイトにも「画期的な一体型消費者製品」を開発しているとしか書かれていない。2006年初頭には「j」と名乗るブロガーがラボ126のウェブサイトに注目し、アップルのiPodの競合製品かもしかするとスマートフォンを開発しているのではないかと憶測を書いたりしている。この謎が解かれたのは2007年11月19日−電子書籍リーダーの「キンドル」が発表されたのだ。
(本書より P184〜P180)



■ベゾスの哲学で宇宙へ

 宇宙飛行の未来は、本当に商業的な努力次第となるかもしれない。そしてもし、シャーレ内のバクテリアのようにそのチャンスが成長することあるなら、そこにいたいとベゾスは考えている。ブルーオリジンが事業として成立する日が来たら、そのとき、ベゾスにとってはアマゾンより大事な事業になるだろう。人生最初の大望は、おそらく、宇宙探索だったのだから。
 ベゾスは、アマゾンと同じ哲学でブルーオリジンを経営している。そのひとつ目は徹底した顧客第一主義でブルーオリジンについては、星が楽しめる、快適で安全、心躍るサービスの構築が進められている。
 ふたつ目は、きちんとしたものができるまで、発明、再発明をねばり強く続けることだ。
ベゾスは、自分が持つ発明の才能を深く信じている。ユーチューブに投稿した動画でも、次のように語っている。
「問題に遭遇した場合は、我々は、あちらかこちらかという考え方を絶対にしません。両方が得られる方法を見つけます。できると信じて努力すれば、どのような箱からでも出られる方法を発明します」
 3つ目は、長期的に考えること。ブルーオリジンなど、おそらくは何十年もかかるはずだ。もちろん、株価さえ上昇していればアマゾンを赤字のまま経営するのも特に問題はなかった。株式市場が急落したから、しばらく後退し、費用度外視の成長至上主義から比較的短期で利益を出す戦略へと転進しなければならなかったわけだ。ただ、このときはアマゾンに未来があると世の中に示さなければならないから方針を転換したわけで、ベゾスの目は常にもっと先を見つめている。
4つ目は、「毎日が初日」である。進む先には新しい課題がある、検討すべき新しいアイデアがある、また、新しい方向性もある。優れたアントレプレナーはそういうものだが、ベゾスの仕事がなんの変哲もなくなったり退屈になったりすることはない。彼が自分の会社を完成品だと考える日は来ないのだ。
 これら4つの哲学はいずれも、とても明快なルールだ。ベゾスの経営哲学について驚くようなことがあるとすれば、それは、世の中の経営者でこの哲学を実践できる人がほとんどいないらしいという点である。もちろんベゾスも、この世を去るときには足を止めることになる。その瞬間まで彼は仕事を続け、再発明する、新しいものを試す、星に向けて懸命に手を伸ばすなどするだろう。
 そしていつか、本当に到達してしまうかもしれない。
(本書より P253〜P255)



【関連書籍】


ワンクリック―ジェフ・ベゾス率いるAmazonの隆盛

1)本書の内容
 第1章 ワンクリックではまだ不満
 第2章 生い立ち
 第3章 就職
 第4章 ベゾス、インターネットを発見する
 第5章 ガレージの4人組
 第6章 優れた書店の作り方
 第7章 苦労の波
 第8章 軍資金の調達
 第9章 成長
 第10章 書店とは誰のこと?
 第11章 クラッシュ
 第12章 ベゾス、金ドルに賭ける
 第13章 アマゾンは書店を駆逐しつつあるのか?
 第14章 おかしな笑い方をするクールな男
 第15章 では、ベゾスはどういうマネージャーなのだろうか
 第16章 頭をクラウドに突っ込んで
 第17章 一歩ずつ、果敢に



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2012年08月13日

【マインドマップ付き】「ソーシャルネットワークの構造」を確認できる本!『ウェブはグループで進化する』(ポール・アダムス著)


ウェブはグループで進化する ソーシャルウェブ時代の情報伝達の鍵を握るのは「親しい仲間」
  • ポール・アダムス
  • 日経BP社
  • 1680円
Amazonで購入


ウェブはグループで進化する ソーシャルウェブ時代の情報伝達の鍵を握るのは「親しい仲間」を読んでみました。

facebookで本書の投稿を見たとき「この本は現在のウェブの流れを示す本だ!」と思いました。そして、SNSでのやりとりを通じて感じていたことが書かれておりました。しかも、図も効果的に使われているため、非常に分かりやすい内容の本です。

本書のご紹介に当たって、今回は、【本書のポイント】【感想】【マインドマップ】【関連書籍】の構成で書いていきたいと思います。


【本書のポイント】

本書のポイントを以下に記述します。


■ソーシャルネットワークは独立したグループが結びついて形成されている

 大規模な集団も、いくつもの小さな集団が個人によって結びつけられることで形成されている。その中で情報がどのように伝わるのかを考えたとき、独立したグループの間を情報が超えるためには、それを結ぶ人間を経由するのが唯一の道であることを忘れてはならない。言い換えれば、大勢の人々に情報が伝わるためには、その情報は私たちのような普通の人々を経由するしかないのである。この話は、「社会の中には極端な影響力を持つ人物が存在し、情報の拡散には欠かせない」という考え方とは対立する。「ソーシャルネットワークは独立したグループが結びついて形成されている」という考え方は、本書における最も重要な主張であり、繰り返し触れることになるだろう。非常に影響力のある人物を探し求めるよりも、無数に存在する小規模のグループに注目し、彼らに焦点を合わせて戦略を練るべきなのだ。
(本書より P74)



■重要なのは「ソーシャルネットワークの構造」

 人は一般的に数グループのつながりを持っているが、グループ間でメンバーがかぶっていることはほとんどない。この事実は、私たち一人ひとりが複数のグループと独自のつながりを有していること、また何らかのメッセージが伝わっていくためには、グループとグループをつなぐ人物を経由する必要があることを意味する。言い換えれば、情報を拡散しているのはごく普通の人々なのだ。誰もが他人と独自の関係を築いている以上、メッセージを広く拡散させるためには、こうした一般の人々に情報をシェアしてもらわなければならない。その意味で、私たちは誰もが「インフルエンサー」なのである。確かに他人と比べて大きな影響力を持つ人物は存在するが、ひとりで無数の人々に影響を与えられる人物が見つかるのは極まれである。従ってメッセージを拡散させる場合、重要なのは個人の性質よりも、ソーシャルネットワークの構造なのだ。
(本書より P91)



■「強い絆」と「弱い絆」

 多くの研究によって、強い絆の数はほとんどの人で10人未満であり、5人未満の場合も珍しくないことが明らかになっている。私たちは信頼できる人の数を、ごく少数に保とうとする生き物なのだ。コミュニケーションの大部分は、そのような少数の強い絆との間で発生している。人々が関心を寄せるのも強い絆との関係がほとんどであり、心理的に近い位置にいる人々から大きな影響を受けるというのは、取り立てて不思議な話というわけではない。
弱い絆とは「知り合い」程度の関係のことであり、コミュニケーションをとる頻度も少ない。しかし弱い絆はしばしば、強い絆以上に重要な情報源になりうる。彼らは強い絆よりも幅広い人々と接しており、そうしたさまざまなルートから新しい情報が得られるためだ。弱い絆が、強い絆が持つ以上の量の情報を手にしていることも多い。
(本書より P121)



■2種類のハブ

 ハブには2種類あり、どちらのタイプも新しい発想(新商品や新ブランドなどを含む)が普及する際に欠かせないことが研究で明らかになっている。「イノベーター・ハブ」はつながりを数多く持つだけでなく、心理的ハードルが低い人々だ。彼らは新しい発想に数回触れただけでそれを受け入れる。もう一方の「フォロワー・ハブ」はより一般的な存在で、つながりの数は多いものの、心理的ハードルが高い人々のことを指す。フォロワー・ハブは何回新しい発想に触れても、なかなかそれを取り入れようとしない。新しい発想が普及する際の起点となるのはイノベーター・ハブなのだが、それが広く一般に受け入れられるようになるためには、フォロワー・ハブの存在が欠かせない。イノベーター・ハブは新しい発想が受け入れられるスピードを加速させ、フォロワー・ハブは受け入れられる範囲を拡大するのである。
(本書より P134)



■妨害型マーケティングから許可型マーケティングへ

 妨害型マーケティングにはふたつの問題点があり、どちらも悪化する一方である。最初の問題は、邪魔されるというのは人々にとって最悪の経験であり、しかもその頻度が増しているという点だ。もうひとつの問題は、人が持つことのできる関心には限界があるという点である。従ってより多くの企業が人々の関心を得ようとして競争すれば、実際に関心を持ってもらえる企業の数は減ってしまうのだ。さらに人々が接している情報の量は爆発的に増加しつつあり、注意を引くために接触の回数を増やすというのは、もはや有効な手段ではなくなっている。
 情報が過剰に存在する時代には、人はますます自分の友人たちを頼るようになる。人々に振り向いてもらうためのより優れた手段は、許可を得てからメッセージを送るというものであり、そこから彼らの友人たちにも到着することができる。さらにソーシャルウェブによって、許可型マーケティングを大規模に展開することが可能になった。最初に少数の人々から許可を得て、彼らの友人関係を通じて何百万人もの人々に接触することができる。
(本書より P240)



【感想】

非常に面白い本でした。
本書を読みながら、自分のSNSからの情報の取得の仕方や影響を受ける状況を考えると、本書に書かれている内容がスッと入ってまいりました。

本書を読んで印象に残った点は2点あります。
1点目は「『少数者の法則』の否定」、そして2点目は「人の社会行動の理解がますます重要になる」ということです。それぞれについて、以下にどのように印象に残ったのかを述べたいと思います。

まずは1点目の「『少数者の法則』の否定」について。
『少数者の法則』というのは、ベストセラー『急に売れ始めるにはワケがある』(マルコム・グラッドウェル著)で登場する、「社会の中でごくわずかに存在する、大きな影響力を持つ人物に接触して彼らの考えを変えることができれば、何百人、何千人、時には何万人という単位で他の人々にも影響を与えることができる」(本書より P28)という理論です。しかし、本書ではこの理論を否定し、「仲のよい友人たちが形成する小規模なグループに注目しよう」述べております。

 起きた出来事を後から振り返り、その中で最も目立った人物に目を奪われ、彼らが影響を与えた思い込んでいるに過ぎない。これがグラッドウェルの「少数者の法則」が抱える問題点だ。クチコミが達成されたことを、ひとりの影響力のある人物に起因すると考えたほうが、人々を取り巻く複雑なネットワークを理解するよりもずっと楽なのである。
(本書より P125)


 人々は心理面で近い人々から強い影響を受ける。また彼らと最も頻繁にコミュニケーションをとり、ふれあい、彼らのことを最も信頼する。マーケティング活動においては、そうした強い絆や、「独立した小規模な友人グループ」のつながりに焦点を当てる必要がある。
 大勢の人々に対して強い影響力を行使できる人物はほとんど存在せず、存在したとしても見つけるのはとても難しいということを忘れないように。私たちは誰もが、特定のテーマにおいて影響力を持っている。ひとはそれぞれ独立した友人グループをつなぐ役割を果たしており、その意味では誰もが情報の拡散に重要な役割を果たして担っているのである。
(本書より P255)


「どのような人からどのような情報を受信し、どのように影響を受けているのか?」については自分の情報に対する振る舞いを考えてみると分かりやすいのではないかと思います。

例えば私の場合、「自分にとって有益」と思える情報は、最近はSNS上で、しかも、同じようなテーマに関心を持つ「心理的に近い友人」からの情報にビットが立つことが多いのです。

私がfacebook上でシェアしたり、Twitter上でリツイートしたりする情報を見つけたときの気持ちは「驚いたり!」「お宝を発見したように喜んだり!」.....コンテンツも重要な要素だと思いますが、むしろ心理的な要因が大きいと、自分の行動を顧みて考えると、そのように感じます。「人々の心理的ハードルが下がったとき、情報の拡散が起きる」(本書より P130)と本書で述べておりますが、自分の行動やfacebookで多くの「いいね!」を集めている情報を見ると、先の本書の文章に多いに共感いたします。

そして、自らのSNS上での行動や、facebookで多くの方が「いいね!」を押している心理的な要因を考えたとき、2点目の「人の社会行動の理解がますます重要になる」のは当然のことだと思います。

本書では「かつて文書を結びつけるものだったウェブは、人々を結びつけるものへと変わろうとしている」(本書より P20)とありますが、これはSNSをよく利用している方にとって、誰しもが感じていることでしょう。ウェブが人を中心とした構造へ変化すればするほど、「ウェブで何かを起こそう」という方にとって「社会行動に関する理解」はますます重要な要素になるはずです。本書の巻末には「社会行動に関する参考文献」か記載されておりますので、それらが参考になると思います。

本書は心理学・行動科学を交えながら「現在ウェブの世界で起こっていること」を記載しているのが特徴です。そのため、誰しもがウェブを通じて感じていることを振り返りながら読むことで、いろいろな示唆を得られる本だと思います。


【マインドマップ】

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なお、スマホでは綺麗に表示できないかもしれませんが、ご勘弁を(^^;)
ウェブはグループで進化する.html

そして、スマホの方は以下のリンクをクリック!マインドマップの内容を階層構造で表しました。
ウェブはグループで進化する.mm.html


【関連書籍】


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ウェブはグループで進化する ソーシャルウェブ時代の情報伝達の鍵を握るのは「親しい仲間」

1)本書の内容
 第1章 変化するウェブ
 第2章 人々がコミュニケーションをとる理由と方法
 第3章 ソーシャルネットワークの構造が与える影響
 第4章 人間関係が与える影響
 第5章 インフルエンサーという神話
 第6章 周囲の環境が与える影響
 第7章 脳が与える影響
 第8章 先入観が与える影響
 第9章 ソーシャルウェブにおけるマーケティングと広告

2)本書から学んだこと
 ・「ソーシャルネットワークの構造」の理解が重要!
 ・コミュニケーションの大部分は「強い絆」で行なわれている!
 ・情報の拡散は「ネットワーク構造」の理解がカギとなる!



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posted by まなたけ(@manatake_o) at 01:17 | Comment(0) | TrackBack(1) | IT/Web | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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