香山リカ: ビジネス書のエッセンス(ビジネス書 書評ブログ)

2011年01月11日

しがみつかない生き方(香山リカ著)


1)本の内容
・序章:ほしいのは「ふつうのしあわせ」
・第1章:恋愛にすべてを捧げない
・第2章:自慢・自己PRをしない
・第3章:すぐに白黒つけない
・第4章:老・病・死で落ち込まない
・第5章:すぐに水に流さない
・第6章:仕事に夢を求めない
・第7章:子供にしがみつかない
・第8章:お金にしがみつかない
・第9章:生まれた意味を問わない
・第10章:<勝間和代>を目指さない

2)この本から学んだこと
・「ふつうの幸せ」こそ最大の幸福である
・「ふつうの幸せ」をかみ締めるには
 「”〜しなければならない”」にしがみつかない
・「努力」と「追い込みすぎない」”バランス感覚”
 が大事

今回はマツダミヒロさんの著書『しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール (幻冬舎新書)』を取り上げます。

本書を読むきっかけとなったのは、『勝間さん、努力で幸せになれますか』にて、対談のきっかけが「”しがみつかない生き方”という本の中に”<勝間和代>を目指さない”という章があり、これが起因となった」と書かれていたので、「”<勝間和代>を目指さない”って一体どういうことだろう」と思い、手にとりました。

その内容を端的に言うと「全ての人(特にビジネスマン)が勝間和代さんを目指さなくていいのではないか?勝間和代さんのような成功者でなければ”最高の幸せ”が手に入らないというわけではないはず。それに、そもそもいわゆる”成功者たち”は本当に素晴らしい人生、悩みなき生活を送っているのだろうか?目指すモデルや生き方がどれくらい多様か、というのが、その社会が生きやすいかどうかの健全性を示すバロメータになるのではないか?」ということでしょうか?

香山さんの本を読んで、いつも思うことは
・どのような時代なのか、世相を感じることができる
・精神科医から見た「時代の負の側面」を感じることができる

ということです。

この本では、勝間和代さんを”成功者のシンボル”としてとらえております。

勝間さんは多数の著書を出し、雑誌のコラムへの出稿や講演などをこなす”時の人”であることは間違いないと思います。その勝間さんが”実践した(と著書に書いている)勉強法”は世間にインパクトを与え、”カツマー”と呼ばれる方たちを生み出しました。

なぜ、そのような方たちを生み出したのか?
私の考えでは「やはり”時代背景”にあるのではないか?」と思います。

”カツマー現象”を生み出す少し前の日本は、小泉構造改革路線の影響も受け、いわゆる”勝ち組”と”負け組み”が明確になった時代です。地位や名声を得た成功者は”勝ち組”と称えられ、その一方で会社をリストラされ、「明日をどう生きようか?」という境遇に陥った方たちを”負け組み”と呼ぶ!そんな時代でした。だれしも成功になりたい。。。。負け組みになりたくない。。。。そんな中で登場したのが”勝間メソッド”です。

「負け組みになりたくない。。。」という深層心理も働いたためか、世の人々は”勝間メソッド”を実践するようになりました(かく言う私も電車の中で英語を聞きながら通勤しています)。

一方、理想を追い求め続けすぎるがゆえに疲れてしまった方々も多く出てしまう。。。。そして、小さな達成感に喜びを感じなくなり、”がんばり過ぎる”ことを強いてしまう。。。。診療現場にいる香山さんからの「”〜しなければならない”にしがみつかなくてもいいんじゃない?」

また、努力することは大事だが、”(自己、他者の両方含め)努力を強制すること”を続けると、身体に変調をきたす。。。。バランス感覚を説き、「物事の曖昧さ、ムダ、非効率を楽しむ、そして他人の弱さを受け入れる。。。」

本書にはそんなメッセージが込められているのかな?と思いました。

とはいうものの、お父さん世代は実際には背負っているものが多くて、「バランスを取ることの難しさ」を感じているのも事実なんですけどね。。。

ところで、勝間和代さんが『人生を10倍自由にするインターディペンデントな生き方実践ガイド 「自立」〈インディ〉から「相互依存」〈インタディ〉へ』という本を出しました。

「いままで”インディペンデントな生き方”を推奨してきた勝間さんが”インターディペンデント”をメッセージとして発するとはどういうことだろう」と思ってしまいました。ちょっと興味を持った本なので、読んだらレビュー記事を掲載したいと思います。

しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール (幻冬舎新書)


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タグ:香山リカ
posted by まなたけ(@manatake_o) at 23:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 香山リカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月12日

言葉のチカラ(香山リカ著)


1)本の内容
・レッスン1:前へ進む
・レッスン2:受け止める
・レッスン3:自信を持つ
・レッスン4:人を気遣う
・レッスン5:信頼を得る
・レッスン6:言葉は変わる

2)この本から学んだこと
・言葉にはチカラが宿る
・普段何気ない言葉にも思いを込めることにより
 よい言葉にも相手を傷つける言葉にもなる
・古の知恵には言葉のチカラを表す”言霊”という
 言葉がある

今回は香山リカさんの著作『言葉のチカラ』を取り上げます。

その前に、このブログでは香山リカさんの著作を取り上げるのは初めてなので、香山リカさんの簡単なご紹介をしておきます。

香山リカさんは精神科医、そして立教大学現代心理学部教授として現代人の”心の病”に関する洞察に取り組む一方、新聞、雑誌などへの寄稿などの執筆活動にも取り組んでおり、多数の本も出されております。

今回紹介する『言葉のチカラ』は、精神科医として携わっている中、「言葉にはチカラがある」ということを感じた香山さんなりの”言葉の有効活用法”をまとめた内容となっております。

普段何気なく使う言葉。例えば
 ・おはようございます
 ・こんにちは
 ・いかがですか
など。

「こんにちは」を例に取ると、本書では以下に語っております。

●こんにちは 私たちは案外「こんにちは」というあいさつを口にしているのではないのではないだろうか。意味がない言葉だからこそ場を和ませ、自分や相手の身体をほぐす力を秘められている。※本書より抜粋

 
「こんにちは」を例に取ると、込める心によってニュアンスが変わってしまうものです。
例えば
 ・元気に「こんにちは!」と言う
 ・ボソっと「こんにちは」と言う
のではそれぞれ受け取った側の印象は違うはずです。

このように、本書では何気ない日常よく使う言葉について、香山さんなりの解釈を加えながら語っているのが特徴です。

しかし、本書の中で一番印象が残ったのは、実は”まえがき”の以下の部分です。

 「言葉は人の一生を破壊することもできれば、人の命を救うこともできるのだ。本当に不思議なものだな、と思う。そして、その言葉をレントゲンやメスのかわりに使って人間の心に迫る精神科医という仕事は、面白いけれども恐ろしくもあるな、といつも思う。
 もちろん、精神科医だけが言葉の威力に触れているわけではない。私たちの毎日も言葉抜きでは始まらないのであるから、知らないうちに私たちは人を傷つけたり、また自分が癒されたりしているのだ。あのひとことがもしかしたら彼の一生を変えてしまったかも、と後から気づいて身震いした、とう経験を持つ人もいるのではないだろうか。」
※本書より抜粋

この文章を読んだとき、まず私の頭にうかんだ言葉は”言霊(ことだま)”という言葉でした。
言霊という言葉は今ではあまり使われなくなっているため、若い方には初めて聞く方も多いのではないでしょうか?
昔の日本人は「言葉には魂が宿っている」と考え、言霊と表現してまいりました。言葉に宿る力を「言葉に宿る霊」として捉えたのでしょう。

普段何気なく使っている言葉ですが、言葉に込める思いによって相手によい印象も悪い印象も与えます。また、人に刺さることもあります。

本書を読んで、そのようなことを思い起こさせる思いをしたのでした。

言葉のチカラ ―コミュニケーション レッスン


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posted by まなたけ(@manatake_o) at 19:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 香山リカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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