思考法: ビジネス書のエッセンス(ビジネス書 書評ブログ)

2014年05月17日

「絶対達成マインド」を手に入れるために、少しずつ距離を延ばして走っていこう!『絶対達成マインドのつくり方』(横山信弘著)



「わかっちゃいるけど行動できない」「続けることができない」「やりきることができない」と悩んだことがある方は多いと思う。私もその一人だ。一度決めたことをなかなか続けることができない。やりきることができない…「わかっちゃいるけど…」という状態だ。

本書絶対達成マインドのつくり方――科学的に自信をつける4つのステップは、タイトルの通り、無意識の状態でも目標などを「絶対達成するために必要なことを考える」マインドを手に入れるために必要なこと、そして「絶対達成マインドを手に入れたときの効果」などが書かれた本である。

本書のキモは何といっても『「あたりまえ化」の4ステップ』だ!
この『「あたりまえ化」の4ステップ』、NLP理論で登場する「学習の4段階」という考え方を用いている。
ステップは以下の通り。

STEP1 「わからない状態」(無意識的無能)
STEP2 「わかっちゃいるけど状態」(意識的無能)
STEP3 「がんばる状態」(意識的有能)
STEP4 「あたりまえ状態」(無意識的有能)


詳細は本書を読んでいただくとして、以下に簡単に各STEPがどのような状態かを下記の図を参照していただきたい。

思考の「あたりまえ化」4ステップ.png

それにしても、様々な気づきを与えてくれる本だ。

例えば、達成がしんどい目標を与えられたとき、2つの反応に分かれる。「こりゃ無理だ」という反応と、「しんどいけど、何とか達成しよう」という反応である。もちろん後者は目標達成が「あたりまえ化」している状態だ。この2つの反応の大きな違いはなんだろうか?本書の言葉を借りれば、「考えた回数」である。前者の場合は「こりゃ無理だ」と思った時点で思考停止、つまり、達成するための方法を考えた回数は”ゼロ”だ。後者の場合は「どうすれば達成できるか?」を無意識のうちに”数えきれない”ほど考えている。私の周りにも本書の言う「絶対達成マインド」を手にしている人がいるが、「絶対達成マインドを手にしている人」と、私のような「そうでない人」を比べると、「考える回数」「考えの深さ」が圧倒的に違うのだ。このことは私自身も薄々感じていたことだが、文章として読むとハッキリと認識する。

では、私のような「絶対達成マインドを手に入れていない人」が「絶対達成マインド」を手に入れることができないかというと、そんなことはないと思っている。

実は、先にあげた「考える回数」の例は、著者の横山信弘さんが日立製作所からアタックスに転職した後、とあるコンサルタントとのやり取りを通じて横山さん自身が気づかされた点だ。壇上で迫力満点で語る横山さんのセミナーを拝聴した私にとって、横山さんにそんな過去があったとは意外である。

本書では「路上時代」と呼んでいるが、このような時代があったからこそ、今の横山さんがいるのだろう。横山さんの本やメルマガを読むと「学習の4段階」の話がよく登場するが、ご自身の体験に加えて支えとなった考え方ゆえに本書のベースとなっており、また、拝聴者に伝えたいという想いが強いのではなかろうか?最初は1kmしか走ることしか出来なかったランナーが、走ることができる距離が徐々に延び、最終的にはフルマラソンの距離を無意識のうち完走できるようになったように…

本書は「絶対達成マインドを手に入れるためのバイブルとなりうる本」である。今はできなくても焦る必要はない。但し、意識し、行動し続けることは必要!今は1kmしか走れないかもしれないが、本書と伴走しながら「インパクト×回数」によって、少しずつ走れる距離が延びていくはずだ。


【本書のポイント】

■私を変えた、大きな気づき

 私がアタックスに転職して2年くらいしてから、あるコンサルタントに「目標達成」について相談しました。
「去年まで8000万の目標だったのに、今年から目標が1億円に上がっているのです。私にはちょっと理解できないんですが」
「横山さん、目標が高すぎるということですね?期限はいつまでですか?」
「今年の目標ですから、まるまる1年あります」
「その1年間、目標を達成するために、頭をひねって『考える』回数は何回くらいあるのでしょうか?」
「『考える』回数ですか、うーん…」
「わかりませんか?」
「そうですね…。考えたこともありません」
「なるほど。目標を達成するために、『どれくらい考えるのか』などと、考えたこともないということですね?」
「え、ええ…」
(中略)
「その1億円の目標を言い渡されたのは、いつですか?」
「えっと…。1週間前です」
「そのとき、どういう感想を持ったんですか?」
「すぐに無理だと思いました。だって、さっきも言ったとおり、去年は8000万円なんです。その8000万円でさえ達成できていないんですから」
「すぐに無理だと思ったんですね?」
「そうです。それがどうかしたんですか?」
 相手の物言いに、私は少しムッとして答えていました。
「すぐに無理だと思ったと思ったということは、どのように1億円を達成しようかと『考えた』回数は、ゼロ回ということですね?」
「え…」
「お客様のところへ朝10時に訪問するケースで考えると、到着するまでに横山さんは何度も『考える』のです。これが、10時をすぎてもいいとなると意外と考えないものなのですが、10時には絶対に到着していないといけないと考えると、無意識のうちにかなりの数『考える』ことになる」

 こう言われたあと、私は絶句したまま何も言い返せなくなりました。
目標達成が「あたりまえ化」しているコンサルタントは、期限まで数えきれないほど考えています。
どうすれば達成するかを考えているのです。

(本書より P26〜P28)


■「あたりまえ化」の4ステップ

「あたりまえ化」とは、考えなくても行動できる状態です。
「あたりまえ化」すると、いきなり時間の流れが逆流し始めます。
 それまでとはまったく違う感覚を味わうことになります。
 でも、それは意識してみないとわかりません。
 すでに「あたりまえ化」しているのだから、無意識のうちにそうなっていくのです。
「あたりまえ化」するまでには

1.「わからない状態」(無意識的無能)
2.「わかっちゃいるけど状態」(意識的無能)
3.「がんばる状態」(意識的有能)
4.「あたりまえ状態」(無意識的有能)


という4つのステップを踏みます。
(中略)
 まず、「わからない状態(無意識的無能)」とは「知らないからできない」という状態です。車の運転方法にたとえると、運転方法を知らないから運転できない、ということです。

 2番目の「わかっちゃいるけど状態(意識的無能)」は、「知っているのにできない」という状態です。
 車の運転では、運転方法は学んだけれども実際の運転はできない状態です。道路標識や交通ルールは覚えたし、アクセル、ブレーキ、ハンドルなどの操作方法も習った。それでも、まだ運転はできない状態を指します。

 3番目の「がんばる状態(意識的有能)」とは、「意識しているときはできる」という状態です。
 トレーニングを繰り返し、身体に覚え込ませている最中です。教習所で何度も運転の練習をすると、意識すればなんとか運転できる状態になるでしょう。
 ただし「がんばる状態」のときは肩に力が入り、常に緊張していますので、大きなストレスがかかります。
 ハンドルをぎゅっと握りしめ、前屈みになって運転していたり、助手席に座っている人に話しかけられると、「運転に集中できないから話しかけないで」と言いたくなったりします。この状態のときが一番大切ですので、あとでしっかりと解説していきます。

 4番目の「あたりまえ状態(無意識的有能)」とは、「無意識にできてしまう状態」です。
 できるのではなく「できてしまう」のです。ストレスは一切なし。モチベーションなどまったく関係がありません。なぜならそれが「あたりまえ」だからです。
 この状態になれば、がんばらなくてもいいのです。
 車の運転に慣れている人であれば、がんばらなくても運転できますよね。その状態を指します。
 いろいろなことで「あたりまえ化」ができれば、モチベーションもストレスもなく行動でき、結果も自然に出ることになります。
(本書より P48〜P52)


■先送りプログラムを科学的に治療する

「あたりまえ化」の手順の話をしていると、多くの人から、
「そうは言っても、『葛藤のシーズン』を乗り越える期間、待っていられない場合はどうしたらいいですか?」
 とか、
「社長からはすぐに結果を出せと言われています。ストレス耐性がアップするまでは待てないんですが」
 という質問をよく受けます。
 しかし、これまで問題を解決してこなかった代償が、いまになって表に出てきたととらえましょう。だからこそ、問題がまだ小さい段階に、手を打っていくべきなのです。

 これまでは、思考を「あたりまえ化」すること。そして「あたりまえ化」したあと、周囲とのラポールを構築しながら結果を安定的に出し、「自信」をつける手順について解説してきました。

 ところが、結果を出すための行動だけをしていればいいかというと、そうではありません。
 普通はそれ以外にも、いろいろな業務、作業があるものです。
 こういった仕事を場当たり的に処理していると、頭の中が整理できなくなり、結果を出すための行動にも影響を及ぼします。
 こういった周辺の仕事も「絶対達成」のメソッドを使って片づけていくことによって、自分のやりたいと思っていることを実現しやすくなるのです。
(本書より P134〜P135)


■「あたりまえ化」で、自然とコミュニケーション力が高まる理由

 なにごとも結果を出すには、コミュニケーション力が不可欠です。
 脳は「刺激ー反応モデル」です。初対面の顔や態度を見て刺激を受け、あなたの体が反応します。そして、その反応が態度や表情になって表れてくるのです。
 そのあなたの表情を見て相手も反応します。この繰り返しがコミュニケーションの土台です。
 ところが、コミュニケーションの「型」など知らなくても、自信があれば、けっこう相手を動かす(リーディング)ができてしまうものです。
 結果を出している多くの人がコミュニケーション能力に長けているので、コミュニケーション技術を手に入れれば成功すると考える人も多いでしょう。
 ここでも「逆算思考」で考えると、こうなります。

「コミュニケーション能力が高いから、結果が出る」→「結果が出ているから、コミュニケーション能力が高くなる」

 堂々とした態度、なにごとにも動じない雰囲気でコミュニケーションできれば、相手に大きなインパクトを与えることができます。
 たとえ初対面で、その人のことを何も知らなくても、自信を持っている人にはオーラを感じるものです。
 要するに、自信を深め、ストレス耐性が高まると、非言語コミュニケーションの力が自然とアップするのです。
(本書より P172〜P173)


【ちょっと気になる!?】

■横山信弘のトップセールスセミナー「2時間で自分の殻を打ち破る!セルフマインドコントロール技術」 [DVD]

本書の著者である横山信弘さんのDVDです。
本文にも書いた通り、横山さんのセミナーは迫力満点な口調と、理論的な内容で有名!本DVDで「自分の殻を打ち破る!」ことが出来るのでは!?



【関連書籍】





絶対達成マインドのつくり方――科学的に自信をつける4つのステップ

1)本書の内容
 
 Part1 自信をつけるのに、「モチベーション」は100%必要ない!
 Part2 なかなかスタートできない「思考ノイズ」のとり方ー「あたりまえ化」1〜2ステップ
 Part3 続けられない、やりきれない「思考ノイズ」のとり方ー「あたりまえ化」3〜4ステップ
 Part4 どうやって科学的に自信をつけるか?
 Part5 先送りの習慣を治療する自己マネジメント術「倍速管理」
 Part6 「絶対達成」するコミュニケーション術・アイデア術

2)本書から学んだこと
 ・「絶対達成マインドを手に入れるためには「心のOS」の書き換えが必要!
 ・サラリーマンでも創造的に働くことができる!
 ・創造的に働くためには努力と準備と勇気が必要!



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2014年03月22日

問題解決のポイントを掴めるマンガで一生ものの「戦略思考」を手に入れろ!『マンガでやさしくわかる問題解決』(河瀬誠著)



※献本ありがとうございます

本書マンガでやさしくわかる問題解決は「問題解決」のアプローチをマンガを使いながらストーリー仕立てで分かりやすく書かれている本だ。

マンガで描かれているストーリーを簡単に紹介すると、以下の通りだ。

主人公の中海美帆は、蔵崎で120年も続く老舗帆布製造会社である蔵崎帆布(株)の娘である。丁寧で質のいい生地で作られたトートバッグが主力製品であり、現在もそれなりに売れてはいる。しかし、職人の手作りであることから高価のため、近年は外国の安価なバッグに押されている。しかも機械が60台しかなく、1日に生産できる生地の量には限度がある。そのため、その中からいかに粗利を上げるかが重要な課題となっている。現在は大手メーカーの下請けの仕事を受けることで利益を確保しようとしているが、それはジリ貧になることも誰もが知っていた。しかも職人は高齢化となっている。問題山積の状態だ。そんな中、父の社長引退にともない、主人公の中海美帆と兄の中海健が会社を引っ張ることになった。だが、兄の中海健は1年前に妻を交通事故で亡くして以来、心にぽっかり穴があいた状態だ。そんな中、中海兄弟の幼馴染で東京で上場会社を立ち上げた女社長・川奈真琴が社外取締役として問題解決手法を用いて中海兄弟を支援していく....

本書では、問題解決の方法を以下の4つのステップで書かれている。

・STEP1 論点の整理
・STEP2 解決策の仮説作り
・STEP3 実現プラン
・STEP4 実行とPDCA


マンガで書かれていることもあり、ストーリーがイメージしやすい。また、マンガの後に書かれている解説も、戦略思考の本にありがちな難しい文章ではなく分かりやすい文章で書かれているため、マンガと結びつけながら読むことができる。

ところで、この問題解決の手法は「ビジネスのみ」と考えがちではあるが、そんなことはない。例えば、将来の夢や希望を実現するための方法を探ることにも有効に使えるはずだ。

将来の夢や希望はあるものの、それを実現するための方法が分からない....夢や希望を叶えたくても、その道のりが見えない....現在と将来のビジョンとの間に「ブラックボックス」が存在していることが問題となる。この間に存在する「ブラックボックス」を、いかになくしていくのか?これが「問題解決」となるはずだ!しかし、将来のことなど誰にも分からない。そのため「仮説」を作り、「実現プラン」を作り、「PDCAサイクル」を回しながら実行していく....このようなステップが必要となるはずである。

このことからも、本書で提示されている問題解決の手法は「ビジネスに限らない」ことが分かる。そして、そのような思考を身につけることで、問題解決の領域が「ビジネスからプライベートまで」広がるはずだ。本書の表紙に「一生モノの戦略思考を手にいれよう」と書いているが、まさに「一生モノの戦略思考」である。


【問題解決 4つのステップ】

■STEP1 論点の整理

 ひとつの問題には、その問題を引き起こす原因、それに関連した副作用、また解決に向けて取りうつ打ち手など、いろいろな「論点」が絡み合っている。
 論点を整理することは、その複雑に絡み合った論点を、わかるように解きほぐしていき、問題の本質を見極めることだ。
 ひとつの問題に関連するさまざまな論点には、本質的なものもあれば、問題解決にはあまり関係ないものもある。そのうち本質的な論点がどこにあるのかを見極めていくと、問題の全体像が次第に見えてきて、頭がスッキリと整理されるはずだ。
 論点が整理できると、ほかの人にも問題をスッキリ説明できる。ひとりで抱え込んでしまうのは、「論点が整理されていないから」ということが多いのだ。
(本書より P24〜P25)


■STEP2 解決策の仮説作り

 本質的な論点を見極めたら、次のステップは解決策の「仮説」を作ることだ。この「仮説」とは、文字どおりの仮の説で、正解ではない。
 受験勉強と違って、ビジネスの問題には唯一の正解はない。方程式も暗記も役に立たない。”コレだ”と思う解決策を考え出しても、実際に試してみるまでは、それが役に立つかどうか、本当にはわからない。
 だから、あくまでここで作る解決策とは、仮の説だ。解決策を「仮説」として作り、実際に試してみて、効果を確かめる(「検証する」)のだ。
 検証した結果、期待どおりの効果があれば、その仮説を採用する。そうでなければもとの仮説を直して、よくしていくのだ。
(中略)
 一見、周り道にも見えるが、正解がない以上、仮説を作って検証を進めることが、現実的には一番の近道であり、また解決策を作る唯一の方法なのだ。
(本書より P25〜P26)


■STEP3 実現プラン

 問題を解決して目指す理想的な状況を「ビジョン」と言う。高みを目指すビジョンだからこそ、人を動かすことができるのだ。
 あなたの作った仮説が、あなたのビジョンに到達できるものなのか。同時に、ビジョンを数字に落として具体化していこう。このビジョンは最初に設定するよりも、仮説ができてきてから考えるほうが、意外と具体的にしやすいものだ。
 そして、ビジョンを実現するための道筋を示す、中長期的な計画である「ロードマップ」を作ろう。
 そのうえで、ロードマップの最初の地点を目指すための直近の計画である「アクションプラン」を具体的に詰めていこう。誰が担当し、どんなことをするのか、この詰めが甘いと、結局はだれも何もしないまま放置されてしまう。しっかりと詰めよう。
(本書より P27〜P28)


■STEP4 実行とPDCA

 プランができたら実行あるのみ。そして、仮説を検証してみて、効果があればさらに改善する。期待がはずれたら修正する。
 これをプラン(PLAN)、実行(DO)、検証(CHECK)、仮説の変更(ACTION)のPDCAと言う。
 このPDCAサイクルを数回繰り返して「もうこれで大丈夫」と言えるようになったら、それこそが求めてきた解決策だ。
 問題解決を進めつつ、同時によりよい解決策を作っていく。これこそが、最も効率的で効果的な、問題解決の進め方なのだ。
(本書より P28)


【関連書籍】



マンガでやさしくわかる問題解決

1)本書の内容
 
 プロローグ 問題解決とは
 1 問題を構造化する―MECEとイシューツリー
 2 仮説を作る―たくさんのアイデアから解決策を導き出す
 3 実現プランを作る―仮説から実行するための解決策へ
 4 実行と検証―よりよい解決策を見つけるために
 エピローグ 蔵崎帆布のその後…

2)本書から学んだこと
 ・我々は日々、問題を解決しながら生きている!
 ・問題解決手法はビジネスだけではなく、プライベートでも使える!
 ・「論点の整理+仮説+実現プラン+PDCA」の4STEPを身につけることは一生モノだ!



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2014年01月12日

A4用紙の裏紙に「メモ書き」することが思考力の向上につながる!『ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング』(赤羽雄二著)



人は問題を解決しようとしたとき、何かの決断を下そうとするとき、深く考えようとする。しかし、集中できない、考えがまとまらない、あるいは考えがあっちに往ったり、こっちに行ったりと、考えがうまくまとまらないことが多々ある。そのような状態をよくよく見つめ直してみると、「深く考えよう」とはしているものの、実際には「うまく思考を言語化できず、苦しんでいる状態」ではなかろうか?そのような状態から脱するための思考と感情の言語化をトレーニングする方法について書かれた本が本書ゼロ秒思考である。

本書は「なぜ深く考えることができないのか?」ということに関する問題提起から始まる。

 一生懸命考えているつもりで、実際には立ち止まっている、という人が意外に多い。
 前に進まない。あるいは、空回りする。気になることがあると、頭がうまく働かず、考えがなかなか深くならない。考えようとしても、目の前の別の課題が目に浮かぶ。集中して考えることができない。行ったり来たりで結論を出せず、時間をかけても深堀りできず、堂々巡りすることになる。
 深く考えるという以前に、少しでも前向きに考えられればまだましだ。迷う時は、ああでもない、こうでもない、と課題の入り口で思い悩み、深く考えるどころか一歩も前に進まない。ずいぶん考えた、考え疲れたと思っても、少しも前進できていない。
 そもそも、大半の人は、どうすれば「深く考える」ことができるのかがよくわかっていない。
(中略)
 思い起こしてみれば、日本では小学校の時から、考える訓練、効果的に考えをまとめる訓練がほとんどされていない。自分の考えをどのように深めていくのか、という教育は若干の作文の時間意外はほとんどなされていない。授業中の発言も、教師からの質問に答えることが大半だ。米国のように意見を戦わせることもほどんどない。ましてや、考えるプロセスや悩みへの対処法などは到底カバーされていない。
(本書「はじめに」より)


そのような上記の問題提起に対する著者の回答が「ゼロ秒思考」である。

「ゼロ秒思考」の前に、著者の考える「思考」というものについて書き表したい。

著者は「思考は言葉によってなされる」と考えている。

思考が頭にあるままは、ふわふわした状態のままだ。考えがまとまっているようでまとまっていないことが多い。したがって、問い詰められると回答に困ってしまうことが生じる。だが、目の前の紙に言語化することによって考えていることが急にパッと開け、理路整然とまとめることができる。頭の中で「ああでもない、こうでもない」と悶々としていた状態が、書き出すことでスッキリとなった体験をされた方は多いと思う。著者の言う「思考は言葉によってなされる」というのは「自分の思考と言語が一致した状態」であろう。

「自分の思考と言語が一致した状態」ができるようになったときのメリットは計り知れない。著者は以下のように述べている。

 もやもやした気持ちをその場で言葉にし、考えを深められるようになると、考えが進むだけではなく、どんどんスピードアップしていく。3、4日かかって考えていたことが数時間でできるようになる。1ヶ月かかっていたプロジェクトをものによっては1週間で終わらせることができるようになる。生産性は数倍〜数十倍上がる。
 課題が整理され、問題点の本質が見え、本質的な解決策とそのオプションが浮かび、オプションのメリット、デメリットがすぐわかるようになる。問題の本質と全体像を押さえた確実な対策が打てるようになる。
(本書 P50より)


この効果については私も実感するところがある。ブログを書き続けるということが「考えていることを言語化する」訓練になっている。ブログを書き続けた結果、少なくともブログを書き始めた頃より思考の整理が上達したと個人的に思っている。

著者の言う「ゼロ秒思考」というのは「自分の思考と言語が一致した状態」の究極の姿だ。瞬時に「自分の思考と言語が一致した状態」にできるようになったとき、本質を瞬時に捉えることができるようになると思う。

では、「ゼロ秒思考」を手に入れるにはどうすればいいのか?著者が本書で述べる方法を簡単に述べると次のようになる。
 ・A4横の裏紙に自分で設定したテーマに対して1分間で4〜6行「メモ書き」する
 ・これを1日10枚書き出す

これだけだ。

驚くほどシンプルな方法だが、実際にやってみると意外と難しい。「とにかく最低4行書くこと」ということが本書に書かれていたので、私が『「ビジネス書のエッセンス」で書きたいこと』というテーマで実際に4行書くまでの時間をはかってみた。書いた内容は以下の写真の通り。

A4メモ書き.jpg

この4行を書くのに2分37秒かかっている。その間に「何を書こう?」と思考の揺らぎが生じている。1分以内に4〜6行書こうとなると、「考える間もなく瞬時に書き表す」ということが必要である。だが、これが1分以内で書き出すようになったとき、「行ったり来たりしながら考える」という思考の揺らぎがなくなり、その結果、アウトプットの生産性がはるかに上がる。

本書の最後には、書いたメモをロジックツリーとして整理する方法、企画書にまとめる方法が書かれている。本書に書かれている方法を身に付けたとき、もどかしい思いをしながらアウトプットを行うということが無くなるのではないか?それが本書に書かれている「メモ書き」を行ってみて感じたことだ。


【本書のポイント】

■浅い思考、空回りの思考を避ける

 普通の人は、自分ではよく考えていると思っても、実際は「考えが浅く」「空回り」することが多い。頭がいい悪いというよりは、考える訓練がほとんどできていないからだ。
 「考えが浅い」というのは、文字通り深く考えておらず、表面的にしか考えていない状況だ。考えていないので、「それはどういう意味ですか?」と聞かれると、すぐ詰まってしまう。自分の使った言葉がどういう意味なのか、相手にどう受け取られるのか、どう説明するといいのかを考えておらず突っ込みどころ満載だい。こういう場合、説明に窮する以前に、そもそも考え自体が間違っていることも多い。
 「空回り」というのは、一つの課題について深く考え、より質の高い問題解決をすることなく、表面をなでて終わってしまうことだ。会議時間を削減しようという議論の中で、なぜ会議時間が長いのか、どの部分が長いのか、短くできないボトルネックは何なのか、どうやって短くするかを質問してもらい、深く考えていれば空回りしない。遅かれ早かれ本質的な課題に迫っていくことができる。
(中略)
 考えをどんどん深めていくこと、選択肢をあげ尽くし、それを評価して優先順位をつけることなどは、実はウェイトトレーニングと同じで、鍛えれば鍛えるほど力がつく。本書を読み終え、1日10ページのメモ下記を始められた人には、ウェイトトレーニング的な効果を数週間で実感してもらえる。
 このトレーニングの結果、飛躍的に頭が整理され、的確な言葉使いができるようになる。トレーニング次第で誰でもだ。学歴、職歴、経験、立場などにはまったく関係しない。もちろん性別や国籍、年齢にも関係ない。そうやって強化できることであるのに、知らずに空回りに思考をしている人がほとんどだ。
(本書より P32〜P34)


■究極はゼロ秒思考

 ゼロ秒とは、すなわち、瞬時に現状を認識をし、瞬時に解決策を考え、瞬時にどう動くべきか思考決定できることだ。迷っている時間はゼロ、思い悩んでいる時間はゼロとなる。
 文字通り瞬時にできることが多いが、もう少し時間がかかる場合もある。それでも、従来に比べて驚くほどのスピードアップとなる。今、目の前で何が起きているのか、どういいう現象なのか、一瞬のうちに判断し、判断したら次の瞬間に進むべき道を複数考え、長所短所の比較をし、即座に方針を決定することができるようになる。
 普段から企画や事業について考え抜いている人が突然の変化にすぐ対応できるのは、「ゼロ秒思考」が身についているからだと言える。自然と先が読めてしまう。はっきりとではなくても、だいたいの方向性が瞬時に見えるようになる。情報収集を延々として判断を先延ばしにしたり、不安に駆られて部下を叱り飛ばしたり、右往左往するのとは正反対だ。
(本書より P50〜P51)


■ゼロ秒思考はメモ書きで身につける

 ゼロ秒思考を身につける最短、最良の方法が、ここまで何度か言及してきた「メモ書き」だ。
「メモ書き」は、元々は私がマッキンゼーに入社した際、インタビューの仕方、分析のやり方、チームマネジメント等で役立つアドバイスを先輩から多数いただき、それを漏らさず書き留めよう、書き留めたうえでしっかり理解し自分の物としよう、というプロセスから生まれた。
 ただ、数千ページ書き、多くの人にも書いてもらううちに、メモを書くと自意識を取り払い、素直にものを考えられるようになることに気づいた。1分という制約の中で、素早く迷わず、相当量を書き出すことが鍵だったと考えている。
 「メモ書き」は、こわばった頭をほぐす格好の柔軟体操であり、頭を鍛える手軽な訓練方法だ。頭に浮かぶ疑問、アイデアを即座に書きとめることで、頭がどんどん動くようになり、気持ちも整理されるようになる。自意識にとらわれ悩むことがなくなっていく。「メモ書き」により、誰でも、この境地にかなり早く到達できる。自分でも驚くほど頭の回転が速くなる。
(本書より P59〜P60)


■メモは毎日10ページ書く

 メモは、毎日10ページ書くことをお勧めしている。1ページ1分で書くので、毎日10分程度しかかからない。しかもまとめて書くのではなく、思いついた時にさっと書く。思いついたその瞬間に書き留めることで頭の働きをよくし、発想をさらに刺激するので、後でまとめて書こうとはしないほうがよい。そもそも、何を思いついたのか忘れてしまうし、書き留めておくのであれば、メモ1ページをさっと書いてしまったほうがよいという考え方だ。
(中略)
 なぜ5ページでも20ページでもなく10ページなのか。もちろん、いろいろ試してみた。その結果、20〜30ページ書けば、その日に気になること、思いつくことはほぼカバーできることに気がついた。当然、もっと考えているはずではあるが、書けば書くほど頭が整理されるので、平均すると毎日10件書くことで十分になったのだ。何しろ1週間で70件も1件1ページ書き続ければ、ある意味、悩みもネタ切れになる。新しいアイデアもネタ切れになる。頭の回転を遅らせる気がかりなことを全部はき出しつづければ、まあ1日10ページも書けばいいかな、という気に間違いなくなるようなのだ。
(本書より P107〜P108)


■1ページ1分で、思いついた瞬間に書く

 メモの本文には、問題点やアイデアなどを書きあげていくか、起承転結のようなストーリーで書くかどちらかだ。どちらにしても、悩まず考えすぎず、ただ書き出していくのがよい。頭に浮かんだことをそのまま書く。あれこれ考えず、感じるまま書く。最初は時計を見ながら、1ページ1分以内に4〜6行を書き終える。もう少し書き足したい場合でも、例外的に15秒ほど延長するだけにしておく。
 1ページ1分としているのは、急がないと、あっという間に3分でも5分でもたってしまうからだ。多くの人は、紙を前にして何分も考え事をしたことがあるはずだ。2、3行書いては破り捨て、うんうんうなってまたちょっと書いては破り捨て、という経験をしたことがない人は少ないだろう。
 問題は、時間を十分にかけるとよいものができるとは限らないことだ。文章でも企画書でも、締切前の生産性がそれ以前の何倍にも上がることは多くの人が経験している。人の頭と心はコンピュータと違い、ものすごく環境・状況に依存する。
 特に、1件1ページのメモは、ゆっくり時間をかけながら書けば、何倍もよいものが書けるかというと決してそうではない。たくさんの方に試してもらったが、何も言わなければあっという間に何分もたつし、大して内容が増えるわけでもない。考えあぐね、逡巡する時間が増えるだけだ。であれば、さっと書き終えてどんどん次にいくほうがよっぽど頭の整理になる。もやもやを言語化する練習にもなるし、生産性も上がる。
(本書より P110〜P111)


【関連書籍】



ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング

1)本書の内容
 
 はじめに
 第1章 「考える」ためのヒント
 第2章 人はゼロ秒で考えられる
 第3章 ゼロ秒思考をつくるメモの書き方
 第4章 メモを使いつくす
 第5章 メモの整理・活用法
 おわりに

2)本書から学んだこと
 ・思考は言葉によってなされる!
 ・思考を深めるためには訓練が必要!
 ・A4横に1分間で10枚書くことで、生産性がはるかに上がる!



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