働き方: ビジネス書のエッセンス(ビジネス書 書評ブログ)

2014年05月31日

カール・マルクスが示した”資本主義のルール”を読み説くことが、”ラットレース”から抜け出す鍵となる!『超入門資本論』(木暮太一著)



※献本ありがとうございます

本書超入門 資本論は、経済学者カール・マルクスの歴史的著書『資本論』を、経済ジャーナリストの木暮太一さんがマルクスの理論を現代の資本主義社会に当てはめながら、「資本主義のルール」を分かりやすく書いた内容の本である。

本書は以下の文章から始まる。

 先日、朝日新聞社が発行している「AERA」という雑誌で、年収1000万円の人たちの実態を取材した、「年収一千万円の研究」という特集が組まれていました。
 そこで語られていたのは、「この仕事内容で、この給料は割に合わない」「しんどい」という嘆きの声でした。激務すぎて、身体を壊してしまったという方もいました。
 「年収100万円」の時代もあり得るとささやかれる中で、年収1000万円は超高級取りです。年収1000万円に届いている人は、わずか3.8%しかいません。世間一般から考えれば、「目標」とされる金額です。
 それなのに、1000万円プレーヤーたちは、幸せそうではないのです。
 なぜでしょうか?
 しかも、自分たちで幸せでない理由を言える人は少ないです。「しんどい」という自覚はあっても、どうすればそこから抜け出せるかがわかっていません。
 一体なぜでしょうか?
 それは、ぼくらが生きている、この社会のルールに気づいていないからです。そのルールに気づいていないために、知らない間に”負け”ているのです。1000万円稼いでいても、”負け”てしまっているのです。
「1000万円プレーヤーが負け組だなんて、そんなことはあり得ない!」
 いえ、そんなことがあり得るのです。1000万円プレーヤーの全員が”負け”なわけではありません。このルールを知らない人が”負け”ているのです。
(本書より P3〜P4)


先の文章を読んで、どのように感じたであろうか?多くの方は「1000万円プレーヤーが”負け”ているなんて、信じられない」と思った方も多いと思う。でも、少し周りを見て欲しい。1000万円プレーヤーというと、大企業の中間管理職の方がそれに該当する。彼等は過度のプレッシャーの中で激務をこなしている。しかも、残業代は出ない。給料やボーナスは業績に連動している。それに加え、子供がいれば学費や塾代などの教育費が重くのしかかる年代だ。出費も多い。世間が思うほど”裕福ではない”というのが実態だろう。

先の文章で始まる本書が説いているのは、冒頭にも書いた通り、マルクスの『資本論』をもとに、現代の日本経済を明快に示した”資本主義のルール”であり、ルールを知った上で、労働者がしんどい状況から抜け出すための方法である。マルクスの『資本論』というと”共産主義”を連想させる。しかし、著者によると、「『資本論』は、共産主義の経済学ではなく、資本主義経済の本質を研究している本です」(本書より P7)とのことだ。とはいえ、マルクスの『資本論』に限らず、古典経済学の本を読み解くのはかなり難しい。そのため、本書では現代社会を生き抜く上で必要なことを以下の3つのポイントに集約して書かれている。

・ポイント1
「価値」と「剰余価値」の意味を理解し、その区別をすること
・ポイント2
「剰余価値」の意味を理解し、それが生まれるプロセスを知ること
・ポイント3
「剰余価値」が、やがて減っていくことを理解すること
(本書より P9)


この3つの中で最も重要なポイントは
・ポイント3
「剰余価値」が、やがて減っていくことを理解すること
であろう。

本書の言う”「剰余価値」が減っていく”と、どのようなことが起こるのだろうか?
簡単に言うと
・労働者の給料が下がる
・労働者が休めなくなる
・資本家の立場が強くなる
・機械化やテクノロジーの進化に伴い、職が奪われる

が発生する。

なぜそんなことが起こるのかということについての詳細は本書に譲るとして、資本主義の成熟化が我々にもたらす影響が本書には書かれている。しかも、読めば読むほど現実として起こっていることばかりである。そして、「企業に雇われる生き方」というのは資本主義の構造上、豊かになれる生き方とは思えない。仮に、営業パーソンが昨年の2倍の売上を上げたとしても、給料が2倍になることはないだろう。しかも、給料は「労働力の価値」で決まる。テクノロジーの進化に伴って作業が単純化されるということは、それだけ「労働力の価値」も下がる。つまり、「給料が減る」ことを意味している。

では、どうすればよいのか?本書の回答は「雇われ労働者から抜け出すこと」、つまり「フリーランス・マインドで働くこと」と述べている。

本書でも述べている通り、恐らく今後はフリーランス・非正規雇用が主流になっていくだろう。そのとき。「自分達の給料はどのように決まっているのか?」など、本書に書かれている「資本主義のルール」を知っているのと知らないのでは、今後はますます大きな差が生まれるだろう。しかし、資本主義の成熟化が進んだとしても、「資本主義のルール」を知っていれば、「ラットレース」から抜け出す方法を見出すことができるはずだ!

そういう意味において、今後の時代を生き抜く上で、読んでおくべき本である。


【本書のポイント】

■給料は、あなたを働かせ続けるために「必要なコスト」で決まる

 ここで、注意してみると、企業の利益になる「余剰価値」は、
「労働者が商品を生産する過程で生み出した付加価値」
だということに気がつきます。労働者は自分の労働力の価値よりも多くの価値を生産し、そしてこの差分が余剰価値とされるのです。
 これが、企業が利益を生み出せる理由なのです。
 労働者が自分の給料以上に働き、価値を生み出し、それが企業の利益になっているのです。
 企業は、原材料を仕入れ、機械設備を使い、労働者を雇って生産活動を行っています。それだけ考えると、企業はそれらすべてを使って利益を出しているように思えます。つまり原材料や機械設備も利益を生み出しているように感じます。
 しかし、それは違うのです。
(中略)
 仕入れ以上に価値を増やせるのは、労働だけなのです。
 原材料が加工されて、形が変わっても、価値が増える訳ではありません。そこに労働者が手を加えるから、価値が上がるのです。高い材料だから、利益をたくさん稼げる訳ではないのです。
 原材料(綿花)や機械設備なとは、いくらいいものを仕入れたり導入したりしても、形が変わって商品の中に移るだけで、その価値の大きさは加工後もまったく変化しません。これを『資本論』の用語で「不変資本」といいます。
 一方、労働力という「原料」は少し違います。先ほどの例で言えば4000円で買っても、結果的に8000円の価値を生み出しています。
 このように価値が増えるのは、「労働」だけです。
 労働を、不変資本に対して「可変資本」といいます。
 つまり、企業は、労働者を働かせることによって、支払った価値以上を生み出せる、利益を上げることができるのです。 じつは、この事実こそが現代の企業が苦しんでいる理由であり、これからの資本主義経済を表す本質なのです。
(本書より P89〜P93)


■労働者が、給料以上に働き、それが企業の利益になる

 本質的な論点を見極めたら、次のステップは解決策の「仮説」を作ることだ。この「仮説」とは、文字どおりの仮の説で、正解ではない。
 受験勉強と違って、ビジネスの問題には唯一の正解はない。方程式も暗記も役に立たない。”コレだ”と思う解決策を考え出しても、実際に試してみるまでは、それが役に立つかどうか、本当にはわからない。
 だから、あくまでここで作る解決策とは、仮の説だ。解決策を「仮説」として作り、実際に試してみて、効果を確かめる(「検証する」)のだ。
 検証した結果、期待どおりの効果があれば、その仮説を採用する。そうでなければもとの仮説を直して、よくしていくのだ。
(中略)
 一見、周り道にも見えるが、正解がない以上、仮説を作って検証を進めることが、現実的には一番の近道であり、また解決策を作る唯一の方法なのだ。
(本書より P25〜P26)


■労働者は二極化する

 マルクスは、労働者の給料は活かさず殺さずの最低限の水準まで低下していくと考えました。なぜなら、機械化・テクノロジー化が進行するからです。労働現場が機械化・テクノロジー化すると、人間の労働が単純になり、体力も必要なくなります。必要な予備知識も減ります。
 ここで労働力の価値が圧倒的に下がるのです。
 だから、これまでと同じように「労働力の価値」を基準にして給料を受け取っていた人は、どんどん給料が低下していくのです。
(中略)
 ぼくら人間の労働者が考えなければいけないのは、テクノロジーを生み出し使う側にいくか、テクノロジーに使われる側になるか、、ということです。
 機械・テクノロジーがライバルになる仕事は給料が圧倒的に下がります。一方で、その機械・テクノロジーをつくり出し、管理・運営する側の人の給料はさがりません(むしろあがるかもしれません)。今後、使われる側にいくのと、使う側にまわるのでは大きな違いが生まれるでしょう。
 知らず知らずの間に、「テクノロジーに使われる側」にいってしまえば、あなたの給料は際限なく落ちていきます。
 何度もっ繰り返しますが、労働者の給料は「労働者の価値」に基づいて決まっています。そして、テクノロジーが進化した世の中では、労働力の価値は極端に低下します。生きていくためには最低限の収入で、もしくはそれ以下に引き下げられて暮らしていかなければいけなくなる可能性も十分あるのです。
 テクノロジーの進歩は目覚ましく、ますますスピードアップしています。こうなると、いつ「テクノロジーに使われる側」に堕ちるかもしれません。
 そこから抜け出すためには、雇われ労働者から抜け出すことです。
 それが現代の労働者が『資本論』から学び取れる教訓なのです。
(本書より P193〜P197)


■企業に依存しない「フリーランス・マインド」が必要な世の中

 資本主義が成熟すれば、商品が売れ残るリスクが高まります。そのリスクを減らすために、企業はいろいろな策を講じていくでしょう。
 その一環として、固定費を減らしていく動きは必然です。
 これから数十年したら、正社員や終身雇用という雇用形態の方がむしろ稀になっているでしょう。マルクスの言葉を借りると、ほぼすべての人が”半雇用者”となっていると思います。「期間雇用」になり、「非正規雇用」になります。そして、半ば強制的な流れで「フリーランス」「個人事業主」という労働形態に追いやられていくでしょう。
 非正規雇用というと、企業に虐げられている工場のライン労働者をイメージするかもしれませんが、これからは変わります。オフィスワーカーもプロジェクトごと、仕事案件ごと、もしくは数年間で仕事を変えるような社会がやってきます。
 そうだとしたら、労働者はそれに対して備えなけれはいけません。
 何を、どう備えればいいのか?なぜ備えなければいけないのか?
 フリーランスマインドで働くとは、文字通り「フリーランスのつもりで働く」ということです。それはつまり、サラリーマンの評価体制から抜け出すということです。
 そして、マルクスが説いた商品の原則に立ち返り、労働力を「商品」として見直すことです。
(中略)
 使用人としての労働者から抜け出すということは、労働者として保護されてきた場所からも抜け出すということです。「命がけの跳躍」というリスクを引き受けなければいけません。
 フリーランス・マインドで働くということは、実際にフリーランスになるということに限らず、「労働力の価値ではなく、労働力の使用価値を受けること。その覚悟を持つこと」です。
(本書より P208〜P210)


【関連書籍】





超入門 資本論

1)本書の内容
 
 第1章 なぜペットボトルのジュースは150円なのか?
 第2章 年収1000万円でも生活がカツカツになる本当の理由
 第3章 ぼくらは知らぬ間に給料以上働かされている
 第4章 なぜパソコンの値段は下がり続けるのか?
 第5章 合格しないと生き残れない「命がけのテスト」
 第6章 勝者だけが知っている生き残るための絶対ルール
 第7章 コモディティ化せずにこの世を生き抜く3つの方法

2)本書から学んだこと
 ・僕らが給料以上に働くことで、企業の利益が生まれる!
 ・しんどい生き方から脱出するためには、「昇給に依存しない働き方」が必要!
 ・コモディティに陥らないためには「マネされにくいウリ」をつくることが必要!



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2014年05月09日

誰もがそれぞれのライフスタイルに合った働き方を選択できる社会へ!『時間と場所にとらわれない新しい働き方』(ランサーズ株式会社)



※献本ありがとうございます

本書『時間と場所にとらわれない新しい働き方』には
 1)フリーランス20人の働き方、そしてライフスタイルの紹介
 2)フリーランス100人のアンケート結果から見えるフリーランスの働き方の実像
 3)法務、税務、その他知識としてフリーランスで働くに当たり、知っておかなければならないこと
がまとめられている。

本書はランサーズ株式会社が作っている。ランサーズは日本最大級のクラウドソーシングのプラットフォームだ!

・ランサーズの仕組みについては、下記バナーをクリックしてご覧ください!

クラウドソーシング「ランサーズ」



それにしても驚いたのは、ランサーズを利用している方の幅の広さだ。職種でいうと、システム開発・Web製作・ライター・デザイナーと、けたらは予想通りだったが、意外だったのが利用している方の年代、そしてライフスタイルは幅が広い。

事例として登場しているフリーランス20人の年代を見ると、やはり30代の方が多い。しかし、中には70代前半の方でライターとして活躍されている方も登場している。また、30代の方も、ハワイで生活しつつ日本からの委託業務を行なっている方や、子供と一緒にいたいためにランサーズを使ってフリーランスとして働いているパパやママもいる。また、本業の農業の傍らでランサーズを使ってweb製作の仕事を行なっている方もいる。本書の事例に登場している方の業務や場所は多種多様だ。しかし、一つだけ共通することがある。それは、「ランサーズというクラウドソーシングプラットフォームを使いながら、フリーランスとして時間と場所にとらわれない働き方を実現している」ということだ。

それは本書に書かれている100人のアンケートを見ても、そのことが読み取ることができる。

例えば、「フリーランスのメリットは?」という問いに対して、44名が「自分の時間が増えた」と答えている。

また、面白いと思ったのが仕事の獲得方法だ。42名が「以前からの人脈から」と答えている一方で、「ランサーズのみ」が21名、「他社サービス」が21名と、クラウドソーシングのみで仕事を受注している方が42%と半数近くを占めている。この数字は、フリーランスにとって、クラウドソーシングが仕事を獲得する上で「無くてはならないプラットフォーム」であることを示している。

その一方で、本書に書かれている100人のアンケートを見ると課題も見受けられる。

特に課題と思うのは「安定した収入が得られない」ということだ。これはフリーランスにとっても安定的な収入を得ることができる環境を作るというのは永遠のテーマなのかもしれない。

本書を出版した目的は、本書の終わりにある「誰もが自分らしい働き方ができる可能性があること」、そして「誰もがそれぞれのライフスタイルに合った働き方を選択できる社会を作りたい」という思いを伝えたいからであろう(もちろん、「ランサーズというサービスを使ってもらいたい」という思いがあることは言わずもがなだが)。

 企業に属さずに働くことは一定のリスクがあります。フリーランスになるには勇気や決意が必要であるがゆえに、現在の日本は、企業に属した働き方が一般的なのかもしれません。しかし、現在の働き方に時間や場所の制限を感じている方がいるのも事実。ランサーズは、誰もがそれぞれのライフスタイルに合った働き方を選択できる社会を作りたいと思っています。
 この本に登場している方のように、すでに自分らしい働き方を実現している方は沢山います。クラウドソーシングを使えば、意欲次第で、フリーランスをはじめることができるのです。この本をご覧になって「フリーランス」を人生の選択肢の一つに加えていただけたら幸いです。
(本書「おわりに」より)


フリーランスで働きたいと思っている方は多いと思う。「フリーランスのメリット・デメリット」「フリーランスでやっていく上で知っておかなければならないこと」が書かれている本書は、フリーランスで働くことを選択肢の一つとして考えている方にとって役に立つ一冊であろう。


【関連書籍】



時間と場所にとらわれない新しい働き方

1)本書の内容
 
 CHAPTER1 20人のライフスタイルに密着
 CHAPTER2 フリーランスになると決めたら知っておきたいこと
 CHAPTER3 企業のランサーズ活用事例

2)本書から学んだこと
 ・フリーランスにはメリットもあると同時にデメリットもある!
 ・とはいえ、「自分らしい働き方」を実現している方も多くいるのも事実!
 ・クラウドソーシングサービスが「時間と場所にとらわれない働き方」を実現するツールとなる!



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2014年05月05日

人生はすべてがプロセス!そして、創造的に働くためには、やはり努力と準備と勇気が必要だ!『サラリーマンだけが知らない好きなことだけして食っていくための29の方法』(立花岳志著)



本書サラリーマンだけが知らない好きなことだけして食っていくための29の方法は、アクセス数160万PVを誇る人気ブログ『No Second Life』を執筆しているプロブロガー・立花岳志さんが「人生を劇的に変えるために必要なこと」を記した本である。

著者の立花岳志さんはプロブロガーになる前はサラリーマンとして働いていた。今のプロブロガーとは正反対の生活だ。このように書くと、「自由になるためにはフリーランスになるしかない」と思うかもしれない。だが、サラリーマン、そしてプロブロガーの両方の働き方を知っている著者だからこそ、本書には「フリーランスで食っていくためには、お客様から対価を得るための何らかのプロである必要がある」というフリーランスの厳しさ、そして「サラリーマンであっても創造的に働くことが出来る」とサラリーマンが創造的に働くために必要な心構えを、両方の立場を捉えながら書かれている。

私は立花さんとは実際にお会いしたことはないが、本書を読むと、サラリーマンからプロブロガーになるために、ストイックなほどに自分を追い詰め、準備を重ねてきたことがよく分かる。

 僕がブログを始めたのは2008年12月でした。当初は一日数十アクセスでしたが、徐々に人気が出て、月間1000アクセスになり、2000アクセスになりと、少しずつ読者が増えていき、開設2年で月間20万PVほどに育っていきました。
 そして猛烈な勢いでビジネス書を読み漁り、積極的にセミナーにも参加し、自分に足りない知識を吸収していきました。 プロの小説家が排出している小説講座に通い、日本語の表現力、そして文章の構成力などを学びました。
 さらに、たくさんのイベントを主催して、会社外での人脈作りを徹底して行いました。会社の仕事をこなしながら、ブログを更新しつつ、下準備も行なっていったのです。

 ブログの読者を増やすためには、質の良い記事を書き続けなければなりません。そのためには情報収集が欠かせませんし、独自の切り口も必要です。繰り返し訪問してもらえるようなブランディングも必要不可欠です。
 僕はブログだけを生活の糧とするのではなく、出版や講演も積極的に行ないたいと思っていましたから、その準備も始めていました。
 サラリーマンをやめて独立し、自分ブランドで仕事をしていく、という大きな目標に向かって、僕は地味で目立たない努力をコツコツと続けていきました。
 そうした努力は他人には見えませんから、僕は相変わらず普通に会社で仕事をするサラリーマン・ブロガーにしか見えなかったでしょう。
 そして、2010年6月、ついに機が熟し、「もう今しかない」と背中を押されたような思いになりました。うまくいくかどうかは誰にも分かりません。ただ、「やるしかない」という揺るぎない気持ちになり、会社に退職願を出しました。
 退職が決まってから、実際に会社を去るまでに9か月という長い期間がありましたが、その間も僕は、下準備を着々と進めつつ、心構えを身につけながら、2011年4月1日に独立することが出来たのです。独立の時点では月間35万PV程度にまでブログのアクセスは増えていました。
 まわりから見れば、ただブログを書くサラリーマンだった僕が40歳を過ぎて突然、「独立する」と言い出したので、大ばくちを打ったという印象を持った人も多かったようでした。
 でも僕自身は、3年近くの長い準備期間をもって支度してきていたので、それは「勝負」というより「離陸」に近い感覚でした。
(本書より P69〜P71)


これだけの努力をし、プロブロガーとして独立した立花さん。独立当初は月間35万PVのアクセス数は、3年経った今では160万PVという途方もないアクセス数を誇る。独立してから3年の間、私からは想像もし得ない努力をし続けた結果なのだと思う。それだけ努力をし続けた立花さんの言葉だからこそ、本書に書かれている一言一言に重みがある!「人生はすべてがプロセスなのだ」(本書より P262)と立花さんは述べているが、目標に向かって、一つ一つプロセスを経てきたからこそ今の結果に結びついていると思う。

私はサラリーマンブロガーではあるが、本書を読むと、同じブロガーとして、そして創造的に働くことを目指して「自分は本当にこれだけの努力をしてきたのだろうか?」と思ってしまう。「創造的に働きたい」と思うのであれば、「創造的に働くためにはどうすればよいのか?」「そのためには何が必要なのか?」「そしてそれを達成するためにはどのようなプロセスを経なければならないのか?」を考え、そして一つ一つのプロセスを行動する必要がある

本書の章題にもある
・ワークスタイルに自由を与える
・他人に人生を支配されない
・好きなことを思いっきりやる
という「自由になるための勇気」を得るためには何が必要なのかを、そしてサラリーマンでも創造的に働くことができることを我々サラリーマンに深く考えさせてくれるヒントが書かれた本である!


【本書のポイント】

■サラリーマンだから不自由というのは時代遅れ。

 「自由」という言葉は、とても甘美な響きを持っています。「自由に生きる」となれば、さらに強烈なメッセージとなるでしょう。
 昨今の「ノマドブーム」の影響もあり、今までの働き方とは違う、もっと自由で、もっと自分らしい生き方を追求したいという人が増えているようです。
 では、「やりたいことをして生きよう」というと、すぐに、「フリーランスにならないとできない」という人がいますが、僕はそうは思いません。
(中略)
 フリーというのは、良くも悪くも孤独な職業です。協業するパートナーがいる場合もありますが、原則としてすべての事業を一人で切り盛りしていきます。
 コワーキングスペースやシェアオフィスという考え方が発達し、フリーランサー同士が緩やかに繋がりながら、独立して仕事をするという環境も整ってきていますが、他人の監視の目がなくても自分を律して努力できる人でないと続けられません。一日中誰とも口を利かずに過ごしても平気、という精神的タフさも要求されます。
 また、フリーランサーとしての活動を軌道に乗せていくためには、「これだ」という、他人より抜きんでた得意分野を持つ必要があります。
「この仕事で食べていくんだ」「自分はこの仕事でプロになるんだ」という分野がなければ、独立してもお金をいただくことはできません。
 フリーになってしまうと、あなたはその瞬間から何かしらのプロである必要に迫られます。他人からお金をいただくというのは、そういうことです。
 他人より抜きんでたことが何もない状態で独立してしまうのは、とても危険です。何の装備も持たずに冬山に登るようなことは絶対に避けてください。
 素人の勉強にお金を払ってくれる人は、誰一人いません。個人の才能や能力で食っていく力がなく、「独立してから何をして生きていくかを考える」では、到底食っていけないのです。
 もしあなたが、現段階で他に抜きんでる得意分野がないと感じていて、でも会社を辞めて独立したいと願うならば、まずは独立してやっていける力をつけるために、会社のなかで「自由」を獲得し、自律的に働けるように工夫することを奨めます。
 会社で仕事をしつつ、自分が「これで食べていく!」と確信を持てる分野をつくり、その得意分野の力を徹底的に磨くことを優先してください。
 このプロセスを踏まずに、ただ「今いる会社がイヤだから」というだけの逃げの姿勢で独立してしまうと、その先には「自由」な人生ではなく、「お金に縛られる」「お金がなくて困る」人生が待っていることでしょう。
 自由に生きるためには、お金からも自由でいる必要があります。多金持ちになって不労所得で暮らすことができればベストですが、そこまでできなくても、少なくとも自分がやりたいこと、好きなことをして食べられるようになってこその自由です。
 何も得意分野を持たないまま独立すれば、安定・安心もなく、そして自由もないという、ひどい状態があなたを待っています。
 自分はフリーに向いているタイプか、それとも組織で力を発揮するタイプか。
 独立するならば、自分は何をして食べていきたいのかがハッキリしているか。
 この2点について、しっかり見極めることから始めましょう。

(本書より P19〜P23)


■仕事をつまらなくしているのは結局、自分なんだ。

 仕事というのは、本来面白くもあり、つまらなくもあるものだと思います。
 仕事を面白くするのも自分、つまらなくするのも自分です。
 一見つまらなそうに見える仕事でも、どんどん面白くしていくこともできるし、どんなに面白く、やりがいがある仕事でも、取り組み方によっては、最悪につまらない仕事になってしまうこともあります。
 あなたの仕事に対する取り組み方が、仕事をつまらなく見せているだけなのです。
(中略)
 多くの人が一日の大半の時間を会社で過ごしています。その時間を「将来の自分を支えてくれる宝石を見つけて磨く時間」と捉えるか、それとも「給料のための単なる時間潰し」と考えるかで、目の前の仕事の価値は大きく変わってきます。
 仕事を面白くするのもあなた、つまらなくするのもあなたです。
 あなたはどちらを選びますか?
(本書より P103〜P109)


■自由になりたいだけなら、きっと失敗する。

 ただ、ノマドライフへ移行したものの自力で自分の生活を支えられなくなり、生活が困窮して実家に戻り、実質ニートのような生活になってしまったり、結局は以前の仕事よりずっと悪い条件でサラリーマンに戻らざるを得なくなってしまう人はたくさんいます。
 どんな生活スタイルを構築するにしても、「自分にとって何が大事か」がわかっていなければ、本当の意味でノマドライフを楽しむことはできません。
 ゆくゆくは独立を、と考えているなら、独立することを「ゴール」にしてはいけません。独立してフリーになるというのは、ゴールではなく「始まり」なのです。
 独立して成功する人は、自分が「何をして生きていくのか」、つまり「どうやって食っていくのか」が明確になっています。会社員時代からそのイメージに従って行動を起こしている人です。
 独立して失敗する人は、「会社を辞める」「仕事から逃げる」ことが目的となってしまっています。「独立」がゴールになってしまっている人です。
 独立がゴールなのですから、そこから先のことは何も考えていないのです。
(本書より P174〜P175)


■人生には何度も、冒険すべきときがある。

 直感を大切にし、右脳的な考え方を尊重するようになったからこそ、さまざまなキッカケやシグナルを拾えるようになったのです。
 心にゆとりを持ち、ロジックだけがすべてではないと認め、共時性が起こるための心の準備をしてください。
 すると、明らかに自分が「何かに呼ばれている」という状態が起こります。自分で「これは何か良いことが起こるぞ」とわかるのです。
 そんな直観が、あなたと変える、大きなキッカケになることもあるのです。
(本書より P243)


【関連書籍】



サラリーマンだけが知らない好きなことだけして食っていくための29の方法

1)本書の内容
 
 第1章 ワークスタイルに自由を与える
 第2章 他人に人生を支配されない
 第3章 好きなことを思いっ切りやる

2)本書から学んだこと
 ・人生は全てがプロセス!
 ・サラリーマンでも創造的に働くことができる!
 ・創造的に働くためには努力と準備と勇気が必要!



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