佐々木常夫: ビジネス書のエッセンス(ビジネス書 書評ブログ)

2012年07月08日

「働くうえで、そして人生を生きていくうえで必要な基本姿勢」を確認できる本!『働く君に贈る25の言葉』(佐々木常夫著)


働く君に贈る25の言葉
  • 佐々木常夫
  • WEVE出版
  • 1470円
Amazonで購入


働く君に贈る25の言葉を読んでみました。

以前から読みたいと思いながらもなかなか読めず。やっと読むことができました。
本書を開くと、そこには佐々木常夫さんらしい「若手社員への激励のメッセージ」が書かれておりました。そのメッセージに多くの読者が勇気づけられたことでしょうか?

本書のご紹介に当たって、今回は、【本書のポイント】【感想】【関連書籍】の構成で書いていきたいと思います。
※今回は【マインドマップ】の掲載はありません。


【本書のポイント】

今回は本書に掲載されている「25の言葉」を記載いたします。


■自分を磨くために働く

 ・強くなければ仕事はできない。優しくなければ幸せにはなれない。
 ・「目の前の仕事」に真剣になりなさい。きっと、見えてくるものがある。
 ・欲を持ちなさい。欲が磨かれて志になる。
 ・「それでもなお」という言葉が、君を磨き上げてくれる。
 ・君は人生の主人公だ。何ものにもその座を譲ってはならない。



■成長角度を最大化する

 ・3年でものごとが見えてくる、30歳で立つ、35歳で勝負は決まり。
 ・プアなイノベーションより、優れたイミテーションを。
 ・仕事で大切なことは、すべて幼い時に学んでいる。
 ・よい習慣は、才能を超える。



■仕事の要を知る

 ・すぐに走り出してはいけない。まず、考えなさい。
 ・「思い込み」は、君を間違った場所へ連れて行く。
 ・ことの軽重を知る。それが、タイムマネジメントの本質だ。
 ・書くと覚える、覚えると使う、使うと身に付く。
 ・言葉に魂を吹き込むのは、君の生き方だ。
 ・本物の重量感を知りなさい。
 ・せっかく失敗したんだ、生かさなきゃ損だよ。
 ・自立した人間になりなさい。



■どこまでも真摯であれ

 ・上司の強みを知って、それを生かしなさい。
 ・リーダーとは、周りの人を元気にする人。
 ・信頼こそ最大の援軍。
 ・君の幸せのために、弱い人を助けなさい。
 ・自分を偽らず、素のままに生きなさい。
 ・逆風の場こそ、君を鍛えてくれる。



■とことん自分を大切にしなさい

 ・運命を引き受けなさい。それが、生きるということです。
 ・人を愛しなさい。それが、自分を大切にすることです。



【感想】

本書を読み終えたとき、「仕事の基本とは何か?」を思い起こさせる内容だと思いました。
それと同時に、「佐々木さんも若い頃は我々と同じように悩み、考えていたのだな」ということを感じました。

本書は、社会人になったばかりの甥の遼君(仮名)に対し、佐々木さんが手紙のような文体でアドバイスを贈る形で記載されております。もちろん、遼君とは我々読者のペルソナと考えてよいでしょう。遼君に対する佐々木さんの手紙風の文章を通じて、我々は佐々木さんの考えを知ることができます。

 母親から「世のため人のために尽くす人になりなさい」と言われて育ってきた影響もあったのでしょう、本当は国家公務員になりたかった。特に憧れていたのは、通産省(現・経済産業省)でした。ただ、学生時代に東大紛争があり、私ももっぱら議論に熱中したため、公務員試験の勉強に手が回らなかったのです。
 あるいは、好きだった書籍にかかわる仕事がしたい、とも思っていました。ただ、なんとなく自分に向いていないような気がして、結局、入社試験は受けませんでした。
 それで、いわゆる“普通の会社”に行くことにしました。銀行などいくつかの内定をいただきましたが、そのなかから選んだのが東レでした。繊維という具体的なモノを扱っているので、どんな仕事かイメージしやすかったんですね。それに、ここなら自由にいろいろとやれそうだ、と思った。言ってみれば、その程度の理由で会社を選んだのです。特に、この会社でやりたいことがあったわけでもありません。
(本書より)


上記の文を読むと、若き日の佐々木さんも「漠然とした思いで東レに入社したんだな」ということが読み取れます。

しかし「会社という場所は、その人の捉え方しだいでは人を成長させてくれる場なのだ」ということが、この後の文章で分かります。

 目の前の仕事を一つひとつ、自分なりの工夫をくわえながらやり続けるなかで私は成長していきました。その後、いくつも大きな仕事を手がけることができましたが、それは「目の前の仕事を一生懸命やる」ことの延長線上にあったのです。
だから、今となっては、憧れの仕事に就けたかどうかということは、自分の人生の価値や満足感にはあまり関係がないということがよくわかります。
(本書より)


この言葉は、佐々木さんが苦しい状況の中から日々過ごす中で「仕事に対する姿勢はどうあるべきか?」を自分なりに考え、そしてその中で得た心境なのでしょう。本書には、我々に「仕事に対する姿勢はどうあるべきか?」を示す言葉がたくさんちりばめられております。

他に参考になった言葉を以下に掲載いたします。

・とにかく「目の前の仕事」に真剣に取り組んでみなさい。きっと、見えてくるものがあるはずです。

・いいマネジメントをしようと思えば、まず何よりも、自分の人生にとって「何が大事なのか」を明確にすることです。

・タイムマネジメントは、時間を管理することではありません。仕事を管理することです。

・君も日々を真剣に生きることです。真剣に仕事に向き合うことです。そういう生き方をしている人は、言葉の重みが違います。説得力が違ってきます。君の話に魂を込めるのは、君の生き方以外にないのです。

・何があっても自分を見捨てないでほしい。「これが、自分の運命なのだ」と、踏ん張って引き受ける覚悟を捨てないでほしい。もしも、その運命からにげても、そこには新たな運命が待ち受けています。そして、再び君に試練を与えます。私たちは、逃げ続けることはできないのです。

(本書より)


これらの言葉を読みながら感じることは「このことは、長い社会人経験を通じて感じてきたことだ。分かるなあ」と思うものもあれば、「ここはまだできていないなあ」と思うものまで様々あります。

ただ、一つ言えることは、「これらの言葉は、我々が社会を生きていくうえで必要な『働くこと・生きることの基本姿勢』を伝えている」ということです。

そういう意味で、本書は「働くうえで、そして人生を生きていくうえで必要な基本姿勢」を確認できる本ではないかと思います。


【関連書籍】


これからのリーダーに贈る17の言葉
  • 佐々木常夫
  • WAVE出版
  • 1365円
Amazonで購入



働く君に贈る25の言葉

1)本書の内容
 第1章 自分を磨くために働く
 第2章 成長角度を最大化する
 第3章 仕事の要を知る
 第4章 どこまでも真摯であれ
 第5章 とことん自分を大切にしなさい

2)本書から学んだこと
 ・目の前の仕事に一生懸命取り組んでみる。そうすれば「見えてくるもの」がある!
 ・タイムマネジメントは仕事を管理することである!
 ・運命を引き受け、人を愛すること。それが、自分を大切にすることだ!



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タグ:佐々木常夫
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2011年07月09日

家族とワークライフバランスのあり方を考える『ビッグツリー(佐々木常夫著)』


ビッグツリー 私は仕事も家族も決してあきらめない
  • 佐々木常夫
  • WAVE出版
  • 1575円
Amazonで購入


佐々木常夫さんといえば『そうか、君は課長になったのか。』や『働く君に贈る25の言葉』などが有名です。しかしながら、私は今まで佐々木さんの著書を読んだことはありませんでした。なぜ、読まなかったか?特に理由はないのですが、他に読みたい本がたくさんあったので、そのまま放置状態になっていました。
しかし、そんな私がの著書を読むキッカケとなったのは高校の同窓会報に、佐々木さんの記事が寄稿されていたのを読んで「是非、読んでみたい!」と思いました。

読むにあたって、『そうか、君は課長になったのか。』と『働く君に贈る25の言葉』のどちらから読むか迷ったのですが、「これが2冊の原点かも知れない!」と思い、読んだのがビッグツリー 私は仕事も家族も決してあきらめないでした。

今回は【本書で印象に残った言葉】【本書からの考察】【感想】で、記事を書きたいと思います。


【本書で印象に残った言葉】
・無駄な時間と労力を使うようなビジネスをしてはならないし、毎日午後6時で仕事を終了させるように、全力で頭を使わなくてはならない

・急角度の成長線を持つ人とそうでない人では差が広がる一方で、緩やかに成長する人は強い意志で努力しようとする人に追いつくことはない

・九十点の評価を得ようとすると大変だが、それを八十点でいいと思った瞬間に三十パーセント仕事時間が減る。九十点とするか、八十点とするかは、組織の責任者の判断が大きい

・母のことを、そして兄のことをアシストする中で、家族の絆のようなものが強くなっていったのだと感じています。具体的に何ができるのか、どういう方法がよいのかを考えることは、もちろん必要ですが、一番大切なのは、どれだけ母を、兄を、家族を想い続けられるかということでしょう。それが「愛情」であると確信しております。

・自分の家庭をマネジメントができない男性に会社の中でだけ女性を活用せよというのは無理な話である


【本書からの考察】
■家族の支え
本書を読んで思ったのは、「あれだけ大変な状況の中、家族を支えた佐々木常夫さんは凄いのだが、その状況を理解し、佐々木さんを支えた次男と長女も凄い!」ということでした。

もちろん、佐々木さんも凄いのですが、佐々木さん一人では、こなすことができません。前半は”戦友”と呼んでいた長女が、そして後半は家に戻ってきた”次男”の存在が、佐々木さんを助けたのではないかと思います。

とはいえ、それを呼び込んだのは、父親である佐々木さんの力でしょう。だからこそ「ビッグツリー」なのだと思います。
それにしても、家族の絆というのは、やはりすごいものです。バラバラになりそうに見えても、幹がしっかりしていれば、いずれ絆は元に戻り、深まっていくのですから....

■ワークライフバランス
妻の入院に伴い、「掃除」「洗濯」「炊事」「子供の世話」「病院への着替えを届けること、そして洗濯物を持って帰ること」など、家の事を全て行うことを経験したことがあります。この経験を通して思ったことは「世の中の母親、特に働く母親は何と大変なのだろう!と思ったことでした。

幸い、私の場合は1週間だけでしたが、世の母親は、子供が大きくなるまでずっと続きます。そう考えると、本当に大変だと思います。

佐々木常夫さんの場合、過酷な状況の中、それを長い間続けられ、そして東レ経営研究所の社長を務められました。

そして、そのような経験を踏まえ、「現状の日本の会社の働き方に対する疑問」という意味で、最後に「ワークライフバランス」という章を持ってきたのではないかと思いました。

ワークライフバランスを考える上で、浮かぶのは、吉越浩一郎さんの「子供にも残業させるのか?」という言葉です。

現状、日本の会社の多くは、残業をしないと成り立たない構造になっております。このため、会社で働く母親が増える中、母親も、どうしても残業しないといけない状況になってきております。しかし、現代の日本の多くは核家族の構成です。そして、それにつれ、社会に進出する女性が増え中、同じように残業しております。

でも、本当にそれでよいのか?と考えてしまいます。

会社における女性の地位があがるにつれ、両方とも残業というのは、家庭を維持していく上で、やはり難しいのではと思うのです。かといって、「働きたい」という希望をもつ女性が増える中、家庭に女性を閉じ込めておくという訳にもいきません。ここで、今一度、「何のためのワークライフバランスか?」ということを考える必要性がありそうです。ワークライフバランスは「会社も働く人も互いにハッピーになる」ための施策だということを認識した上で、「どうすれば、より良い方向に向くのか」を現場も含め、考えていく必要があると思っております。

(自分の反省の意味を込めて)家庭を持つ男性陣は、もう少し妻の家事などの役割分担や愚痴を聴くなど、「家庭においていかに互いに支え合うことができるか?」を考えると同時に、会社も定時に帰れる工夫を推し進める必要があるのでは?と思います。

そして、今後は高齢化に伴い介護という問題が男性・女性を問わず、働き盛りの年代に襲ってきます。

このことを考えると、企業も「良い働き方の価値観を見直す」のは待った無しの時期に来ているのではないか?と思っております。


■ビッグツリーとは
なぜ、本書のタイトルをビッグツリーと名付けたのか?

家族と共に生きる長い人生では、病気、事故、仕事問題、人間関係など、いつ何が起こるかわかりません。
もし、そんな不測の事態が起きても、「これも人生の一部」と、すべてを受け入れ、強さと優しさ、希望を胸に明るく生きていきたい。
外から見えない根っこには自分自身の不動の信念を秘めながら、家族愛、仕事への情熱、社会・人々との関わりを幹・枝葉とし、風雪に耐え凛と立つ大きな「父の樹」、それがビッグツリーです。
(本書より)

人生は、必ずしも順風満帆という訳ではありません。不測の事態が起きたときに家族の大黒柱である父は、どのように心を持ち、どう振る舞うのか?「父としての心構え」を「ビッグツリー」という言葉で示しているように思えます。


【感想】
読んでいく中で「家族の絆というのは凄い!」ということを感じさせられました。
そして、節々で登場する【本書で印象に残った言葉】にあげた言葉というのも、仕事をするうえで参考になったものが多いです。

これは推察なのですが、『そうか、君は課長になったのか。』など、ベストセラーになった本の中で登場するメッセージの多くは、このビッグツリーに書かれているものがベースになったのではないか?と思いました。

とはいえ、正直、
「読書の価値は本の数ではない。多読家に仕事のできる人はいない」
「自分の家庭をマネジメントができない男性に会社の中でだけ女性を活用せよというのは無理な話である」

(いずれも本書より)
は、私にとっては耳の痛いお言葉でした。特に「自分の家庭をマネジメントができない男性に会社の中でだけ女性を活用せよというのは無理な話である」は、世の男性陣の多くは耳が痛かったではないでしょうか?(苦笑)
(家庭で「マネジメントされている」からなあ....)

佐々木さんの言葉に、思わず「う〜ん」と唸ってしまわざるをえませんでした。。


ビッグツリー 私は仕事も家族も決してあきらめない

1)本の内容
 はじめに 何のための人生か・・・・・
 第1章  六歳で父を亡くして
 第2章  自閉症の長男、年後の次男
 第3章  長男の厳しい学校生活
 第4章  クレイマー・クレイマーの毎日
 第5章  孤軍奮闘の妻
 第6章  長女の自殺未遂、暴れる長男
 第7章  「死にたい・・・・・」
 第8章  妻再び自殺未遂、もう限界
 第9章  長い夢から覚めたように
 第10章  ワークライフバランス
 家族へ  共に生きていこう

2)この本から学んだこと
 ・大きな幹がしっかりしていれば、バラバラに見えても絆は元に戻る!
 ・社会の変容に伴い、ワークライフバランスをより推し進めていく必要がある!


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タグ:佐々木常夫
posted by まなたけ(@manatake_o) at 02:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 佐々木常夫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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