自己啓発 (2): ビジネス書のエッセンス(ビジネス書 書評ブログ)

2014年01月20日

「他者の評価」から「他者への貢献」に意識を切り替え、主体的に生きる!『嫌われる勇気』(岸見 一郎/古賀 史健著)



アルフレッド・アドラー。フロント、ユングと並び「心理学の三大巨頭」の一人であり、世界的名著『人を動かす 新装版』の著者であるD・カーネギーや『7つの習慣―成功には原則があった!』の著者であるフランクリン・コヴィーに大きな影響を与えた人物として世界的に知られているらしい。「らしい」と書いたのは、本書嫌われる勇気を読むまで、私はアルフレッド・アドラーを全く聞いたことがなかったからだ。

本書『嫌われる勇気』には、アルフレッド・アドラーの思想をもとに、「どうしたら幸せになれるか?」について書かれている。その考え方は、「縦社会」「村社会」で生きている日本人にとっては衝撃を受ける思想のように思う。通常の本のように文章を羅列して書いてもしアドラーの思想を理解するのは恐らく難しいかもしれない。そのため、読者がアドラーの思想を理解しやすくするための工夫として、本書は「哲人と青年の対談」よいう形で展開している。青年は、言うまでもなくアドラーの思想を知らない我々読者である。

本書のポイントとなる論旨をピックアップすると、以下のようになる。

・過去の「原因」ではなく、今の「目的」を考える
・人間の悩みは、全て人間関係の悩みである
・他者の課題には介入せず、自分の課題には誰ひとりとして介入させない(課題の分離)
・自分の主観によって「わたしは他者に貢献できている」と思えること(横の関係)
・「いま、ここ」を生きる


このように書くと、いたって自己啓発書で「ごく一般的に言われている内容」のように思うかもしれない。

では、本書の次の文章を読んだとき、どのように感じるだろうか?

 ほめるという行為には「能力のある人が、能力のない人に下す評価」という側面が含まれています。(本書 P197より)

 劣等感とは、縦の関係の中から生じる意識です。(本書 P199より)


ほめることの否定、これを聞いたとき驚いた方も多いのではないだろうか?日本人は褒める/褒められることを良しとしてきた。また、「評価する/評価される」ということにおいては常に我々の日々の生活の中で意識してきていることである。それを否定するということは多くの日本人にとって衝撃を受けるであろう。だが、これには続きがある。アドラーの思想では「縦の関係」を否定している。言い方を変えると「評価の否定」である。そのため、このようにも述べている。

 もしあなたが異を唱えることによって崩れてしまう程度の関係なら、そんな関係など最初から結ぶ必要などない。こちらから捨ててしまってかまわない。関係が壊れることだけを怖れて生きるのは、他者のために生きる、不自由な生き方です。(本書 P194より)


その一方で、アドラーの思想は「他者への貢献」を重視する。そのため、褒め言葉である「ありがとう」という言葉の捉え方もアドラーの思想では変わってくる。

 ほめられるということは、他者からの「よい」と評価を受けているわけです。そして、その行為が「よい」のか「悪い」のかを決めるのは、他者の物差しです。もしほめてもらうことを望むのなら、他者の物差しに合わせ、自らの自由にブレーキをかけるしかありません。一方、「ありがとう」は評価ではなく、もっと純粋な感謝の言葉です。人は感謝の言葉を聞いたとき、自らが他者に貢献できたことを知ります。(本書 P205より)


つまり「ありがとう」という言葉を「評価」の言葉ではなく「貢献」の言葉と捉える。その根源には「他者の評価で生きるのではなく、たとえ他者から嫌われようとも他者に貢献するという”主体的な生き方”が出来れば道に迷うことはない」という考え方がある。そしてそれは、「わたしが変われば、世界が変わる。わたし以外の誰も世界を変えてくれない」(本書より P281)という考え方につながっていく。

我々の多くが「他者の評価」を気にしなが日々を過ごしていると思う。その一方で、我々の多くが本書のキーワードとなっている「主体的な生き方」を望んでいる。そんな我々に対し、本書の哲人と青年のやり取りにおいて「主体的な生き方とは何か?」に気づくためのヒントが書かれている。

「他者に嫌われようとも”他者への貢献”という星を掲げて主体的に生きる」、このような考え方を知ったとき、人生をもっと気楽に生きることができるのではなかろうか?そんなキッカケを与えてくれる本である。


【本書のポイント】

■すべての悩みは「対人関係の悩み」である

哲人 孤独を感じるのは、あなたひとりだからではありません。あなたを取り巻く他者、社会、共同体があり、そこから疎外されていると実感するからこそ、孤独なのです。われわれは孤独を感じるのにも、他者を必要とします。すなわち人は、社会的な文脈においてのみ、「個人」になるのです。

青年 ほんとうにひとりなら、つまり宇宙のなかにひとりで存在していれば「個人」でもないし孤独を感じない?

哲人 おそらくは、孤独という概念すら出てこないでしょう。言葉も必要ありませんし、論理も、コモンセンス(共通感覚)も必要なくなります。ですが、そんなことはありえません。たとえ無人島に暮らしていたとしても、遠い海の向こうにいる「誰か」を考える。ひとりきりの夜であっても、誰かの寝息に耳を澄ます。どこかに誰かがいるかぎり、孤独は襲ってくるはずです。

青年 しかしですよ、先ほどの言葉は、言い換えるなら「宇宙のなかにただひとりで生きることができれば、悩みはなくなる」となるわけですよね?

哲人 理屈上ではそうなります。なにしろアドラーは「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」とまで断言しているのですから。

青年 いま、なんとおっしゃいました!?
(本書より P70〜P71)


■「課題の分離」とはなにか

哲人 勉強することは子どもの課題です。そこに対して親が「勉強しなさい」と命じるのは、他者の課題に対して、いわば土足で踏み込むような行為です。これでは衝突を避けることはできないでしょう。われわれは「これは誰の課題なのか?」という視点から、自分の課題と他者の課題を分離していく必要があるのです。

青年 分離して、どうするのです?

哲人 他者の課題には踏み込まない。それだけでs。

青年 ・・・・・・それだけ、ですか?

哲人 およそあらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むこと−あるいは自分の課題に土足で踏み込まれること−によって引き起こされます。課題の分離ができるだけで、対人関係は激変するでしょう。
(本書より P140〜P141)


■対人関係のゴールは「共同体感覚」

青年 では伺います。ここはシンプルに、結論だけお答えください。先生は、課題の分離は対人関係の出発点だとおっしゃいました。じゃあ、対人関係の「ゴール」はどこにあるのです?

哲人 結論だけを答えよというなら、「共同体感覚」です。

青年 ・・・・・・共同体感覚?

哲人 ええ。これはアドラー心理学の鍵概念であり、その評価についても議論の分かれるところでもあります。事実、アドラーが共同体感覚の概念を提唱したとき、多くの人々が彼のもとを去っていきました。
(中略)
哲人 そして共同体感覚とは、幸福なる対人関係のあり方を考える、もっとも重要な指標なのです。

青年 じっくり聞かせていただきましょう。

哲人 共同体感覚のことを英語では「social interest」といいます。つまり、「社会への関心」ですね。そこで質問ですが、社会学が語るところの社会の最小単位は何だかご存じですか?

青年 社会の最小単位?さあ、家族でしょうか。

哲人 いえ、「わたしとあなた」です。ふたりの人間がいたら、そこに社会が生まれ、共同体が生まれる。アドラーの共同体感覚を理解するには、まずは「わたしとあなた」を起点にするといいでしょう。

青年 そこを起点にどうするのです?

哲人 自己への執着(self interest)を、他者への関心(social interest)に切り替えていくのです。

青年 自己への執着?他者への関心?なんの話ですかすれは?
(本書より P178〜P181)


■人生最大の嘘

哲人 目標など、なくていいのです。「いま、ここ」を真剣に生きること、それ自体がダンスなのです。深刻になってはいけません。真剣であることと、深刻であることを取りちがえないでください。

青年 真剣だけど、深刻ではない。

哲人 ええ、人生はいつもシンプルであり、深刻になるようなものではない。それぞれの刹那を真剣に生きていれは、深刻になる必要などない。
 そしてもうひとつ覚えておいてください。エネルゲイア的な視点に立ったとき、人生はつねに完結しているおです。

青年 完結している?
(中略)
哲人 そのとおりです。ここまでわたしは、何度となく人生の嘘という言葉を使ってきました。そして最後に、人生における最大の嘘とはなにかをお話しましょう。

青年 ぜひ教えてください。

哲人 人生における最大の嘘、それは「いま、ここ」を生きないことです。過去を見て、未来を見て、人生全体にうすらぼんやりとした光を当てて、なにか見えたつもりになることです。あなたはこれまで、「いま、ここ」から目を背け、ありもしない過去と未来ばかりに光を当ててこられた。自分の人生に、かけがえのない刹那に、大いなる嘘をついてこられた。

青年 ・・・・・・ああ!

哲人 さあ、人生の嘘を振り払って、怖れることなく「いま、ここ」に強烈なスポットライトを当てなさい。あなたには、それができます。

青年 わたしに、それができますか?人生の嘘に頼らず、この刹那を真剣に生き切る”勇気”が、このわたしにあると思われますか?

哲人 過去も未来も存在しないのですから、いまの話をしましょう。決めるのは昨日でも明日でもありません。「いま、ここ」です。
(本書より P274〜P276)


【関連書籍】





嫌われる勇気

1)本書の内容
 
 第1夜 トラウマを否定せよ
 第2夜 すべての悩みは対人関係
 第3夜 他者の課題を切り捨てる
 第4夜 世界の中心はどこにあるか
 第5夜 「いま、ここ」を真剣に生きる

2)本書から学んだこと
 ・「課題の分離」が重要!
 ・「共同体感覚」を持つことが必要!
 ・「他者貢献」を意識し、主体的に生きる!



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2013年11月20日

成功法則の「その先」を突き詰め、本質を考えることが大事!『年収1億円は「逆」からやってくる』(芳賀みみ著)



年収1億円は「逆」からやってくる......タイトルだけを見ると巷によくある”○億稼ぐ”成功法則が書かれた本のように思えてしまう。しかし、実際に本書を読むと、「ミリオネアの思考」とともに「成功法則の本質を考えろ」というメッセージが書かれている本なのだ!『年収1億円は「逆」からやってくる』というタイトルは「本質を見抜き、実践することで、達成したいゴールが近づいてくる」ということを表現しているように思う。

では、なぜ「年収1億円」なのか?本書では以下のように定義している。


 お金に不自由せず、かつ健康で人間関係も良好、時間も自由に使えて楽しく暮らしている人を、私は「幸せなお金持ち」と呼んでいます。お金持ちの定義は人それぞれだと思いますが、今回は「年収1億円以上」の人を「お金持ち」としました。(本書より P10)


この文章を読むと、時間をある程度自由に使いながら暮らしていくためめ「コンフォートゾーン」を象徴的に「年収1億円」という数字で示している。

先に「本書のメッセージは"成功法則の本質を考えろ"と捉えている」と書いたが、本書は「常識を疑え!」ということから始まる。例を挙げると、巷で言われている、あるいは本にもなった
 ・長財布を使うとお金が貯まる
といった「成功法則」を疑うことから始まっている。そして、著者は自らの取材を通じた結果、「これは迷信」と断言している。その理由は本書に譲るとして、ここで大事なことは「お金持ちが長財布を使っているという現象に捉われるのではなく、なぜお金持ちが長財布を使っているのか?その本質を理解すること」なのだ。

その一方で、著者が「幸せなお金持ち」へのインタビューを通じて気づいた共通項もまとめられている。また、単なるノウハウを示すのではなく、示唆に富んだ内容で自らの考えが書かれている。例えば、以下のように。


 ただ漠然とやるのではなく、最高の基準ですべてやりきった時、おのずと成功が見えてくるのです。(本書より P55)

 幸せなお金持ちは、常に思考しています。「これってどういうことだろう?」「本質はなんだろう?」と問いかけています。知識ではなく、理解を求めるのです。(本書より P99)

 「与えれば与えられる」ーこの大事な原則が分かっていないからです。幸せなお金持ちは、それが分かっている人です。何かを与えると、結局自分が一番受け取ることになることを知っているのです。(本書より P129)

 セミナーのコンテンツを覚えるだけでは、ただの娯楽です。知識はお金になりますが、そのままではお金になりません。知識を行動に移してこそ、初めてお金に変わるのです。(本書より P189)


中には厳しい言葉もあるが、「単に成功法則の言葉を鵜呑みにするのではなく、”その先”にある本質を考える」ことをいろいろな形で示している、示唆に富んだ本である。経済的自由人を目指す方にとってはマインドセットに役立つと思う。私にとっても、「ここで書かれている本質は何か?」を、いろいろと考えながら読んだ本である。


【本書のポイント】

 常識を疑い、自分の身の回りに広がる世界について考え続けること。それがお金を稼ぐ秘訣なのです。(本書より P66)

 「生きた金」を使い、より多くの「生きた金」が返ってくるように学習してください。1回1回でどれだけ吸収できるかが大事です。そして、そこから得たものを即活用してください。知識はお金になりますが、知識のままではお金に変わりません。知識を行動に移して、そこで他人が喜ぶからこそ、その対価としてお金に変わるのです。そしてそのお金は、あなたが次の知識を得るための、相手からの投資でもあるのです。(本書より P124)


 与えること、それこそが幸せなお金持ちになる秘訣なのです。(本書より P131)


 自分はどういう人たちを顧客にしたいのか、その人たちのどういったニーズに応えるためにこの会社があるのかというのがミッション(使命)にもなり、一番大切な選択になります。
 そして何より、あなたはどう生きたいのか、どのように社会に貢献していきたいのかという、自分自身のミッションを認識することが重要です。そのためには、まずあなたのゴールを設定することが必要になるのです。(本書より P214)


【関連書籍】



年収1億円は「逆」からやってくる

1)本書の内容
 
 CHAPTER1 簡単にできる「成功法則」はぜんぶ迷信!
 CHAPTER2 誰もが「無自覚な行為」を疑おう
 CHAPTER3 お金の「常識」も疑ってかかろう
 CHAPTER4 「逆に?」と問いかけると1億円が見えてくる

2)本書から学んだこと
 ・常識を疑い、身の回りに広がる世界を考えることにヒントがある!
 ・お金とは可視化されたコミュニケーション!
 ・学びを行動に移すことが大事!
 ・自分のミッションを認識することが重要!



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2013年08月31日

「はっ!」としながらも、「仕事の基本」の再確認に役立つ本!『なぜ世界のエリートは「この基本」を大事にするのか?』(戸塚隆将著)



本書世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?は、ゴールドマン・サックス、ハーバード・ビジネススクール、マッキンゼーとキャリアを積んだ著者が、一緒に働き学んだ上司や同僚を見て、「彼らが大事にしている共通項」ともいうべきエッセンスをまとめあげた本である。

そのエッセンスとは、著者の言葉を借りると「基本に徹する」(本書より P6)ことである。本書は、以下の4つのポイントから「仕事の基本」とも言うべき48の項目が書かれている。

@人との「つながり」を大切にする
A「自分磨き」を一生継続する
B「日々の成果出し」に強くこだわる
C「世界的視野」を強く意識する

(本書より P6)


「基本」ということもあり、書かれている項目は、上司の話などを通じて教えられたものなど、我々が慣れ親しんだものが多い(中には「TOEIC900点以上」という私にとってはかなりハードルが高い「基本」もあるが....苦笑)

とはいえ、本文を読むと、著者の体験や観察した結果を交えて書かれていることもあり、かなり深堀した内容となっている。それゆえに、文章を読む中で思わず「どきっ!」となってしまうことが多々あった。私が「どきっ!」となってしまった箇所の1つが以下の文である。

月曜午前中の仕事ぶりを見れば、その人の能力がわかります。誰でも朝は眠いです。月曜日にオフィスに戻るのは嫌です。その中で月曜朝一から全開で仕事ができるということは何かが違うのです。気持ちの切り替え方、集中力があり、かつ常に一歩先の仕事を見据えて準備する心構えができている証拠です。
逆に月曜朝に遅刻をし、週末のツケが回り、午前中にバタバタする。これは明らかに切り替え力と準備力が欠けています。
(本書より P106)


私の場合、月曜朝に遅刻をすることはないにしても、午前中はいつも週末の残務とその週のやるべきことの整理にバタバタとなってしまう。上記の文章でいうと明らかに後者であり、明らかに切り替え力と準備力が欠けているといえる(苦笑)。
このように、本書を読んでいくなかで「これは出来ている」「これはやってはいるけど、もう少し工夫が必要だ!」「あ、やばい!これは自分に当てはまっている!やり方を見直そう!」など、仕事に対する姿勢や取り組み方などの気づきを得ることができる。実は、本書の狙いもそこにある!

新たな考え方や発見を伝えるというよりは、むしろ、読者の方が既に知っているポイント、時に実践している仕事の「基本」を再確認してもらえる、再整理してもらうきっかけを作ることを目的としました。
(本書より P7)


個人的にはいろいろな意味で「はっ!」とさせられたが、高いレベルで書かれている内容だと感じた。それと同時に、本書の項目を定期的に振り返ることで、「基本事項の到達度を確認するのに役に立つのでは?」と思ったのだ。


【本書のポイント】


■利害を越えた「つながり」を信じる

 「先を見越して点(゙dots゙)をつなぐことはできない。振り返ってみて、はじめて点をつなぐことができる。だから将来何かの形で点がつながると信じることだ。そのためには、何かを信じることだ。直感、運命、人生、カルマ、何であれ」

゙You can't connect the dots looking forward;
You can only connect them lookingbackwards. So, you have to trust that the dots will someshow connect in your future. You have to trust in something- Your gut, destiny, life, karma, whatever....゙

 アップルの創業者のスティーブ・ジョブズによる有名なスピーチの抜粋です。そこで、ジョブズは3つのストーリーを述べています。そして、その1点目のストーリーが゙connecting the dots゙です。
(中略)
 ジョブズがスピーチの中で例に挙げだdot゙は、経験や体型のことです。
 私は、人間関係もまさに゙connecting the dots゙だと考えています。
 たまたま何かの縁で知り合った友人。その友人との関係が、将来どのように発展していくかを見逃すことはできません。ジョブズがカリグラフィーのコースを受講した時と同じように、将来何かの関係に発展すると期待するものではありません。
 直感、運命、人生、カルマ、何であれ、何かを信じることです。利害関係を越えた何かのつながりを信じることで、結果として人間関係は発展します。将来、振り返ってみて点と点がつながることがあります。そのためには日頃から分け隔てなく、幅広い人間関係を構築することを意識することが大事だと考えています。
(本書より P16〜P18)



■無遅刻・無欠勤を続けられる健康管理をする

 総理大臣がアメリカ大統領との会談を風邪でキャンセルする。
 上場企業の社長が業務説明会を体調不良で欠席する。
 NHK朝のニュース担当アナウンサーがインフルエンザで休む。
 長年続く昼のお笑い番組で司会者が熱を出して欠席する。
 上記のような事例はめったにお目にすることはありません。もし複数回に渡り欠席するようなことがあれば、その人のポジションは保証されないでしょう。身体には日々調子の変化があるものの、責任ある仕事をしている人は体調管理がしっかりしているということです。
(中略)
 ビジネスの世界では、無遅刻・無欠勤が大原則です。とはいっても、毎日、身体の調子は変化します。身体がだるい日もあれば、熱っぽい日もある。風邪気味になったり、睡眠不足になったり。大事なことは、日々体調が変化することを大前提に、マイナスの影響を最小限におさえる努力をすることです。
(本書より P76〜P77)



■朝一にメールはチェックしない

 仕事のできる人には朝型が多いという話をよく耳にします。実際、周りのできるビジネスパーソンは、朝方の人が圧倒的に多いです。脳の働き的にも朝が仕事を効率的にこなす最適な時間帯であるというのは様々な研究でも言われていることです。
 生理的な理由以外にも、朝の効率が高い点はいくつか挙げられます。中でも大きな理由は、電話が鳴らず、訪問客がなく、社内の上司・同僚・部下から相談を受けることが少ないことです。つまり、朝一のオフィスは、静かで、誰にも邪魔されず、自分の仕事にほぼ100%集中できる唯一の時間です。
 逆に、効率の低くなる時間帯は、ランチ後です。特に、午後1時からの会議は、生産性が下がりがちです。食事直後で消化器が活性化し、眠気を誘います。早起きした人にとっては一日のうちで中だるみのする時間帯でもあります。この時間帯に、集中力を要する仕事は向きません。朝一の1時間にできる仕事が午後になると3時間かかるといっても言い過ぎではないのではないでしょうか。
 時間帯ごとの生産性の高低を、積極的に意識をしてスケジューリングを組むことで、効率性は明らかに上がります。私は3つのことを意識しています。

@朝一の1時間は他の仕事をシャットアウトし、集中した作業やアイデア出しなどに使う
Aメール処理は朝一にはやらない。移動中や午後の生産性の下がる時間帯に取り組む
Bその日のToDo確認は前日までに整理し、朝一は確認だけに留める。

(本書より P100〜P101)



■引き受けた仕事は5分間限定ですぐやる

 仕事を引き受け、自分の席に戻ったら、とにかくすぐに取りかかることです。後回しにしても、それだけ効率は落ちます。机の上に広げてある仕掛かり中の仕事があるのであれば、一瞬その仕事を置いておきましょう。そして、たった今引き受けた仕事に5分だけ集中することです。
 その5分間でやるべきことは、上司からの指示を再整理することです。そして作業計画を作り、時間を確保すること。次に、早めにとりかかるべきことに着手します。

 例えば、アポイント調整が必要であれば、はやめに関係者にメールを発信します。何かの発注が必要であれば、先に注文をしておきましょう。
 5分間取りかかってみることで、作業効率が劇的にアップする理由は他にもあります。取りかかってみると、疑問点が生まれるものです。こういった場合は、すぐに上司に確認しにいきましょう。
 初歩的な確認事項であればあるほど、その場ですぐに確認する方が傷口を最小限に抑えることができます。翌朝になって初歩的な事項の確認にやってくる部下の評価は下がるでしょう。締切日に間に合わないという最悪の事態に陥る可能性もあります。
 5分間取りかかり、作業計画を作ってみましょう。その時点で疑問があれば、すぐに確認しましょう。
 ここまでやれば、あとは作業計画に従って進めていくだけです。仕掛かり中の別の仕事に戻っても大丈夫です。5分間だけ、すぐに取りかかる癖をつけましょう。
 そして、もう1点気をつけることがあります。それは、締切日を自分の中で1日前倒しに設定することです。これで取りかかるスピードが早まります。
(本書より P122〜P123)



■作った資料は「自分の商品」だと心得る

 「コピーした資料をきちっと揃え直し、クリップを丁寧につけ直そう」
 クライアントの役員向けプレゼンテーションを30分後に控えていました。慌てて資料をコピーし、クリッピングをして、タクシーに乗り込もうとしている時、先輩コンサルタントから言われた一言です。
(中略)
 たしかに改めて見直してみると、先輩に言われた通り数十枚に及び資料の端が不揃いで、止めたクリップの一部が曲がっていました。
 雑な仕上がりの資料をみたクライアントには、徹夜続きで議論を重ねた提案資料として伝わらない危険性を感じました。
 先輩コンサルタントはこう続けました。
 「プレゼン資料は我々の商品。最後の最後まで気を抜かずに、受け取ったクライアントの期待を上回るように細部まで仕上げるべきだ」
 マッキンゼーの先輩が言いたかったことは、どんなに内容が素晴らしくても、会議の仕切りがうまくても、クライアントの手元に残るのは紙の資料です。最初に受け取った瞬間に相手が見るものも、手元のペーパーの資料です。後々まで残るものや第一印象がとても大事ということでした。
(本書より P144〜P145)



■「自分ノート」を肌身離さず目標管理する

 私は、常に一冊の「自分ノート」をカバンに入れて持ち歩くようにしています。これが、実は目標管理にとても効果があります。
 大きなノートである必要はありません。形式もこだわりません。とにかく、思いついた時にとりあえずメモをする。忙しくなったらToDoリストを整理する。明日の持ち物をメモしておく。そして最も効率的だと思うのは、中長期の目標管理です。
 私がノートをつけ始めたのは、ゴールドマン・サックスを辞めて私費留学しようと決める一年ほど前の頃です。つけ始めたきっかけは、仕事に追われる中で自分のタスク管理をするためにプロジェクトごとに分けている複数のノートとは別に、自分用のなんでもノートを用意したことでした。
(中略)
 社会人4年目以来、自分ノートの過去のストックは今まで20冊以上になります。大体一年に2冊位のペースです。表紙に時期を記してあります。5年前にメモしたことを忘れたな、と思えば、その頃のノートのページをめくってみます。
 備忘録的に余白に書いてある情報が役に立ったりします。自分が5年前にどんな目標を設定していたかを見る機会は、良い振り返りにもなります。
 中期目標の再整理によって日々自分のモチベーションを管理することができます。週の中頃になり、ふと気持ちが緩むことがあります。そんな時は5分だけノートを開きます。そして、何のために目の前の仕事に取り組んでいるのか、次に自分がやろうとしていることは何か、を再確認できます。
 仕事で成果を最大化できるかは、自分自身のメンタルをコントロールできるかどうかにかかっています。頭や気持ちが混乱した時はまず紙に書く、これがとても効果を発揮します。フォーマットは自分なりに使いやすいように工夫してみてください。
(本書より P197〜P200)



【関連書籍】



世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?

1)本書の内容
 
 Chapter1 人との「つながり」に投資する
 Chapter2 自分の内面と外見を磨く
 Chapter3 時間に支配されずに働く
 Chapter4 決定的なコミュニケーションで成果を出す
 Chapter5 利益を生む資料と会議で貢献する
 Chapter6 世界に打って出るキャリアを高める

2)本書から学んだこと
 ・やっぱり「基本に徹する」ことが大事!
 ・「基本」はちょっとしたコツと心がけ次第で実行できる!
 ・グローバル化が進むにつれ、「基本」の普遍性が高まっていく!



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