PDCAサイクルは計画の妥当性を検証するところから始まる!『仕事が早くなる!CからはじめるPDCA 』(日本能率協会マネジメントセンター編): ビジネス書のエッセンス(ビジネス書 書評ブログ)

2013年12月23日

PDCAサイクルは計画の妥当性を検証するところから始まる!『仕事が早くなる!CからはじめるPDCA 』(日本能率協会マネジメントセンター編)



「PDCAサイクル」という言葉がある。「計画」「実行」「検証」「改善」を一つ一つのサイクルとし回し、業務を継続的に改善すること目的としている。ビジネスパーソンにとっては馴染みの言葉の一つである。ところが、いざ「PDCAサイクル」を回そうとすると、上手くいかないことが多い。私自身も「計画」「実行」まで行うが、「検証」をキチンと行わず、「やりっぱなし」で終わり、結局、失敗してしまうことが多い。

「PDCAをキチンと回し続け、成果を上げるためにはCからスタートすることが必要」と提唱している本が、本書仕事が早くなる! CからはじめるPDCAである。

なぜ本書はCから始めることを提唱しているのか?その理由は以下の通りである。

 PDCAサイクルは、「P」、すなわち計画を立てることが出発点だと考えられてきた。たしかに、何かを始めるためには、その何かを明確にしなければいけないし、業務の具体的な行動計画である「P」からスタートするのは極めて自然なことだ。しかし、もっともらしい計画を立てても、目標設定がその時々の状況を踏まえていなければ、計画は一気に妥当性を失う。また、従来と同じような方法・手段で目標にアプローチしても結果は同じ。いつまでたっても目標を達成することはできないだろう。(本書より P18)


つまり、本書で「Cから始める」を提唱しているのは、「単に思いつきや今までの延長で計画を立てるのではなく、現在の状況や目標の妥当性を考慮した上で計画を立て、PDCAサイクルを回していこう」と言っているのだ。そのメリットは何か?一番のメリットは計画の精度が高まることにある。もちろん、完璧な計画などは立てられない。しかし、「状況やリスクを考慮して立てた計画」と「単なる思いつきで立てた計画」では、計画の精度の差は歴然であることは明らかだ。

とはいえ、どんなに状況やリスクを考慮した計画であったとしても、PDCAサイクルを回していくためには
 ・課題や達成手段を細分化し、5W3Hで具体化する
 ・PDCAサイクルをそれぞれ回す
 ・「実行」途中でも「検証」するステップを設ける
 ・振り返りを行い、計画と現状の差異を把握する

などのコツを掴むことが必要だ。本書にはPDCAサイクルを回していくためのコツが、「計画」「実行」「検証」「改善」のそれぞれの局面において、ポイントが整理された形で書かれている。

小さなPDCAサイクル.jpg

振り返って自分に当てはめて考えみると、かなりできていないことが多い。特に強く感じたのは「時間管理」に関する部分である。本書には「時間管理 3つのポイント」として以下のポイントが掲載されている。

時間管理 3つのポイント
@業務を効率よく遂行する
 ・すぐやる業務と先送りする業務を区別する
 ・作業よりも意思決定のスピードをあげる
 ・1日の終わりに翌日の仕事をイメージする
 ・手帳、メモを徹底して活用する
 ・机とパソコンを整理する

Aムダな時間を排除する
 ・業務時間のレコーディングを実施する
 ・細切れ時間を発生させない工夫をする
 ・行動の単位時間を変えてみる
 ・移動時間を有効に活用する
 ・「ながら時間」を創造する

B他者との関わり方を効率化する
 ・他者に依頼するダンドリを考える
 ・会議の終了時間を決める、タイマーを活用する
 ・社内メールの送受信ルールを決める
 ・会話をシャットアウトする空間をつくる
 ・チームで情報を共有する仕組みをつくる
(本書より P207〜P209)


時間は誰しも1日24時間しか与えられていない。時間のムリ・ムダ・ムラを排除できれば、どんなにプラスになるであろう?そんなことも含めて、本書に書かれていることを少しでも自分のものに出来たらどんなに仕事を早く回すことができるであろうか?そんなことを感じさせる本書の内容である。


【本書のポイント】

■行動は「計画」に沿って起こされる

 因果関係という言葉があるように、発生した事態(結果)に対しては、それを生み出した理由(原因)が必ずある。「営業目標100%達成!」といった目標を立てながら、いつも結果が伴わない人やチームには、達成できない理由が必ずある。そして、その最大の理由は、計画立案のまずさにある。計画そのものが実態にマッチしていなければ、いくら頑張っても成果が出るはずはない。精神論や根性論だけでは結果はついてこないと肝に銘じ、行動する前に適切に計画を立案することが大切だ。(本書より P48)


■計画に基づいて実行するだけではNG

 PDCAサイクルの中で「D」(実行)の占める割合は大きい。業務のほとんどを「D」に費やしている人も少なくないし、「D」だけで「C」(検証)ができないために業務改善が進まないケースもある。中には、「P」(計画)が適切であれば、後は計画に沿ってきちんとやるだけと考える人もいるが、実態はそれほど甘くない。すべてが所期の計画どおりにいくことは考えにくいし、想定外のことは常に起こるもの。所期の目的を達成し、十分な成果を上げるためには、「D」を機能させる技術を身につける必要がある。(本書より P90)


■「振り返り」と「感想」の違いを知ろう

 検証とは言い換えれば「振り返り」のことである。PDCAサイクルの「P」に対して、どこまで「D」することができたかを振り返ること=検証作業である。
 ところが、検証作業を行っているように見えても、実態がともなわないことがある。「事実」の検証ではなく、関わった人の「感想」の述べ合いに陥ってしまうケースが多いのだ。「苦労した分、充実した日々だった」「大変だったが成長できた」等。これらの感想をいくら述べても、「次にどうするか」「どう改善していくか」の発想は出てこない。
 検証とは、業務終了時、あるいは、業務遂行の途中で、実行の中身を精査する作業である。大切なのは、「正しく現在の状況・事実を把握する」ことであり、「どうすれば改善できるのか」といった視点で分析を重ねていくことだ。(本書より P141)


■PDCAサイクルの目的は業務改善

 PDCAサイクルの中の「A」=「改善」とは何を意味しているのか。QCサークル等を通して品質管理に努めている人にとっては、「カイゼン」という言葉は最も親しみのある言葉の1つだし、国語辞典風の解釈であれば、誰でも正解にたどりつくことができる。しかし、日常的に取り組んでいる仕事が、どういう状態になると改善されたことになるのか、と質問すると、途端に言葉に詰まる人が多くなる。それこそ答えは千差万別で、同じチームで同じ仕事をしている人でも、各々別な回答が寄せられるのが実情だ。
 回答に詰まる理由。それは、何のための改善なのかが理解できていないこと。改善の定義について共通認識を持てないことに原因がある。改善は、PDCAサイクルを回す目的そのもの。改善=目的を達成するため、あるいは成果をあげるために、達成手段や方法を変更していくことだと認識したい。(本書より P184)


【関連書籍】



仕事が早くなる! CからはじめるPDCA

1)本書の内容
 
 第1章 PDCAはCからはじめよう!
 第2章 Plan(計画):課題を見つけて、計画をつくる
 第3章 Do(実行):実行しやすい環境をつくる
 第4章 Check(検証):振り返る習慣が次につながる
 第5章 Action(改善):今よりも良い状況をつくり出そう!

2)本書から学んだこと
 ・精度の高い計画を立てるためには「C」の視点が必要!
 ・小さなPDCAを回すことが基本!
 ・改善は、PDCAサイクルを回す目的そのもの!



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タグ:仕事術
posted by まなたけ(@manatake_o) at 21:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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