【マインドマップ付き】「ソーシャルネットワークの構造」を確認できる本!『ウェブはグループで進化する』(ポール・アダムス著): ビジネス書のエッセンス(ビジネス書 書評ブログ)

2012年08月13日

【マインドマップ付き】「ソーシャルネットワークの構造」を確認できる本!『ウェブはグループで進化する』(ポール・アダムス著)


ウェブはグループで進化する ソーシャルウェブ時代の情報伝達の鍵を握るのは「親しい仲間」
  • ポール・アダムス
  • 日経BP社
  • 1680円
Amazonで購入


ウェブはグループで進化する ソーシャルウェブ時代の情報伝達の鍵を握るのは「親しい仲間」を読んでみました。

facebookで本書の投稿を見たとき「この本は現在のウェブの流れを示す本だ!」と思いました。そして、SNSでのやりとりを通じて感じていたことが書かれておりました。しかも、図も効果的に使われているため、非常に分かりやすい内容の本です。

本書のご紹介に当たって、今回は、【本書のポイント】【感想】【マインドマップ】【関連書籍】の構成で書いていきたいと思います。


【本書のポイント】

本書のポイントを以下に記述します。


■ソーシャルネットワークは独立したグループが結びついて形成されている

 大規模な集団も、いくつもの小さな集団が個人によって結びつけられることで形成されている。その中で情報がどのように伝わるのかを考えたとき、独立したグループの間を情報が超えるためには、それを結ぶ人間を経由するのが唯一の道であることを忘れてはならない。言い換えれば、大勢の人々に情報が伝わるためには、その情報は私たちのような普通の人々を経由するしかないのである。この話は、「社会の中には極端な影響力を持つ人物が存在し、情報の拡散には欠かせない」という考え方とは対立する。「ソーシャルネットワークは独立したグループが結びついて形成されている」という考え方は、本書における最も重要な主張であり、繰り返し触れることになるだろう。非常に影響力のある人物を探し求めるよりも、無数に存在する小規模のグループに注目し、彼らに焦点を合わせて戦略を練るべきなのだ。
(本書より P74)



■重要なのは「ソーシャルネットワークの構造」

 人は一般的に数グループのつながりを持っているが、グループ間でメンバーがかぶっていることはほとんどない。この事実は、私たち一人ひとりが複数のグループと独自のつながりを有していること、また何らかのメッセージが伝わっていくためには、グループとグループをつなぐ人物を経由する必要があることを意味する。言い換えれば、情報を拡散しているのはごく普通の人々なのだ。誰もが他人と独自の関係を築いている以上、メッセージを広く拡散させるためには、こうした一般の人々に情報をシェアしてもらわなければならない。その意味で、私たちは誰もが「インフルエンサー」なのである。確かに他人と比べて大きな影響力を持つ人物は存在するが、ひとりで無数の人々に影響を与えられる人物が見つかるのは極まれである。従ってメッセージを拡散させる場合、重要なのは個人の性質よりも、ソーシャルネットワークの構造なのだ。
(本書より P91)



■「強い絆」と「弱い絆」

 多くの研究によって、強い絆の数はほとんどの人で10人未満であり、5人未満の場合も珍しくないことが明らかになっている。私たちは信頼できる人の数を、ごく少数に保とうとする生き物なのだ。コミュニケーションの大部分は、そのような少数の強い絆との間で発生している。人々が関心を寄せるのも強い絆との関係がほとんどであり、心理的に近い位置にいる人々から大きな影響を受けるというのは、取り立てて不思議な話というわけではない。
弱い絆とは「知り合い」程度の関係のことであり、コミュニケーションをとる頻度も少ない。しかし弱い絆はしばしば、強い絆以上に重要な情報源になりうる。彼らは強い絆よりも幅広い人々と接しており、そうしたさまざまなルートから新しい情報が得られるためだ。弱い絆が、強い絆が持つ以上の量の情報を手にしていることも多い。
(本書より P121)



■2種類のハブ

 ハブには2種類あり、どちらのタイプも新しい発想(新商品や新ブランドなどを含む)が普及する際に欠かせないことが研究で明らかになっている。「イノベーター・ハブ」はつながりを数多く持つだけでなく、心理的ハードルが低い人々だ。彼らは新しい発想に数回触れただけでそれを受け入れる。もう一方の「フォロワー・ハブ」はより一般的な存在で、つながりの数は多いものの、心理的ハードルが高い人々のことを指す。フォロワー・ハブは何回新しい発想に触れても、なかなかそれを取り入れようとしない。新しい発想が普及する際の起点となるのはイノベーター・ハブなのだが、それが広く一般に受け入れられるようになるためには、フォロワー・ハブの存在が欠かせない。イノベーター・ハブは新しい発想が受け入れられるスピードを加速させ、フォロワー・ハブは受け入れられる範囲を拡大するのである。
(本書より P134)



■妨害型マーケティングから許可型マーケティングへ

 妨害型マーケティングにはふたつの問題点があり、どちらも悪化する一方である。最初の問題は、邪魔されるというのは人々にとって最悪の経験であり、しかもその頻度が増しているという点だ。もうひとつの問題は、人が持つことのできる関心には限界があるという点である。従ってより多くの企業が人々の関心を得ようとして競争すれば、実際に関心を持ってもらえる企業の数は減ってしまうのだ。さらに人々が接している情報の量は爆発的に増加しつつあり、注意を引くために接触の回数を増やすというのは、もはや有効な手段ではなくなっている。
 情報が過剰に存在する時代には、人はますます自分の友人たちを頼るようになる。人々に振り向いてもらうためのより優れた手段は、許可を得てからメッセージを送るというものであり、そこから彼らの友人たちにも到着することができる。さらにソーシャルウェブによって、許可型マーケティングを大規模に展開することが可能になった。最初に少数の人々から許可を得て、彼らの友人関係を通じて何百万人もの人々に接触することができる。
(本書より P240)



【感想】

非常に面白い本でした。
本書を読みながら、自分のSNSからの情報の取得の仕方や影響を受ける状況を考えると、本書に書かれている内容がスッと入ってまいりました。

本書を読んで印象に残った点は2点あります。
1点目は「『少数者の法則』の否定」、そして2点目は「人の社会行動の理解がますます重要になる」ということです。それぞれについて、以下にどのように印象に残ったのかを述べたいと思います。

まずは1点目の「『少数者の法則』の否定」について。
『少数者の法則』というのは、ベストセラー『急に売れ始めるにはワケがある』(マルコム・グラッドウェル著)で登場する、「社会の中でごくわずかに存在する、大きな影響力を持つ人物に接触して彼らの考えを変えることができれば、何百人、何千人、時には何万人という単位で他の人々にも影響を与えることができる」(本書より P28)という理論です。しかし、本書ではこの理論を否定し、「仲のよい友人たちが形成する小規模なグループに注目しよう」述べております。

 起きた出来事を後から振り返り、その中で最も目立った人物に目を奪われ、彼らが影響を与えた思い込んでいるに過ぎない。これがグラッドウェルの「少数者の法則」が抱える問題点だ。クチコミが達成されたことを、ひとりの影響力のある人物に起因すると考えたほうが、人々を取り巻く複雑なネットワークを理解するよりもずっと楽なのである。
(本書より P125)


 人々は心理面で近い人々から強い影響を受ける。また彼らと最も頻繁にコミュニケーションをとり、ふれあい、彼らのことを最も信頼する。マーケティング活動においては、そうした強い絆や、「独立した小規模な友人グループ」のつながりに焦点を当てる必要がある。
 大勢の人々に対して強い影響力を行使できる人物はほとんど存在せず、存在したとしても見つけるのはとても難しいということを忘れないように。私たちは誰もが、特定のテーマにおいて影響力を持っている。ひとはそれぞれ独立した友人グループをつなぐ役割を果たしており、その意味では誰もが情報の拡散に重要な役割を果たして担っているのである。
(本書より P255)


「どのような人からどのような情報を受信し、どのように影響を受けているのか?」については自分の情報に対する振る舞いを考えてみると分かりやすいのではないかと思います。

例えば私の場合、「自分にとって有益」と思える情報は、最近はSNS上で、しかも、同じようなテーマに関心を持つ「心理的に近い友人」からの情報にビットが立つことが多いのです。

私がfacebook上でシェアしたり、Twitter上でリツイートしたりする情報を見つけたときの気持ちは「驚いたり!」「お宝を発見したように喜んだり!」.....コンテンツも重要な要素だと思いますが、むしろ心理的な要因が大きいと、自分の行動を顧みて考えると、そのように感じます。「人々の心理的ハードルが下がったとき、情報の拡散が起きる」(本書より P130)と本書で述べておりますが、自分の行動やfacebookで多くの「いいね!」を集めている情報を見ると、先の本書の文章に多いに共感いたします。

そして、自らのSNS上での行動や、facebookで多くの方が「いいね!」を押している心理的な要因を考えたとき、2点目の「人の社会行動の理解がますます重要になる」のは当然のことだと思います。

本書では「かつて文書を結びつけるものだったウェブは、人々を結びつけるものへと変わろうとしている」(本書より P20)とありますが、これはSNSをよく利用している方にとって、誰しもが感じていることでしょう。ウェブが人を中心とした構造へ変化すればするほど、「ウェブで何かを起こそう」という方にとって「社会行動に関する理解」はますます重要な要素になるはずです。本書の巻末には「社会行動に関する参考文献」か記載されておりますので、それらが参考になると思います。

本書は心理学・行動科学を交えながら「現在ウェブの世界で起こっていること」を記載しているのが特徴です。そのため、誰しもがウェブを通じて感じていることを振り返りながら読むことで、いろいろな示唆を得られる本だと思います。


【マインドマップ】

image.png
拡大表示は以下のリンクをクリック!
なお、スマホでは綺麗に表示できないかもしれませんが、ご勘弁を(^^;)
ウェブはグループで進化する.html

そして、スマホの方は以下のリンクをクリック!マインドマップの内容を階層構造で表しました。
ウェブはグループで進化する.mm.html


【関連書籍】


トライブ  新しい“組織”の未来形
  • セス・ゴーディン
  • 講談社
  • 1260円
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急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則
  • マルコム・グラッドウェル
  • ソフトバンククリエイティブ
  • 819円
Amazonで購入


ウェブはグループで進化する ソーシャルウェブ時代の情報伝達の鍵を握るのは「親しい仲間」

1)本書の内容
 第1章 変化するウェブ
 第2章 人々がコミュニケーションをとる理由と方法
 第3章 ソーシャルネットワークの構造が与える影響
 第4章 人間関係が与える影響
 第5章 インフルエンサーという神話
 第6章 周囲の環境が与える影響
 第7章 脳が与える影響
 第8章 先入観が与える影響
 第9章 ソーシャルウェブにおけるマーケティングと広告

2)本書から学んだこと
 ・「ソーシャルネットワークの構造」の理解が重要!
 ・コミュニケーションの大部分は「強い絆」で行なわれている!
 ・情報の拡散は「ネットワーク構造」の理解がカギとなる!



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posted by まなたけ(@manatake_o) at 01:17 | Comment(0) | TrackBack(1) | IT/Web | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Excerpt: SNS の実感として、21世紀ならではの「”新しい人間関係” を構築している」と日々痺れているワタクシ。 このため、これ..
Weblog: 日々 是 変化ナリ 〜 DAYS OF STRUGGLE 〜
Tracked: 2012-08-30 02:36
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