本書のタイトルとなっている『ラクに勝ち続ける働き方
これは決して「手を抜いてのんびり仕事をする!」という意味ではありません。
むしろ、「時間や気力、体力を仕事ばかりで”大量消費”していると、一時的な評価は得られるかもしれませんがだんだん疲労がたまり、将来への自己投資や家庭生活にしわ寄せがきます。人間関係は職場中心で狭くなり、入ってくる情報は偏り、価値観にも歪みが生じてきます。結局、人生そのものがジリ貧になってくる」(本書より)ので、エネルギーの浪費を回避し、長期間でも成果を出し続けていく働き方をしようという考え方です。
長い間、日本では「モーレツに働くことがよいこと」という価値観に支えられてきました。そして、それが日本を戦後の廃墟から世界有数の経済大国に押し上げました。
しかし、近年はそのような働き方がいろいろな問題を引き起こしております。近年、増加している「メンタル不全」も、その一例でしょう。
従って、長期間で成果を出し続けるためにも「短い勤務時間でも成果を出す」働き方が求められています。
このために重要なスキルは”時間あたりのアウトプットを高める「効率化スキル」”です。
本書では、
・課題設定力
・プレゼンテーション力
・段取り力
・情報収集力
について、具体的な方法が紹介されています。
とはいえ、これらのスキルは簡単に身につくものではありません。テーマを決め、まずは一つにターゲットを絞り、練習することにより、スキルは身についていくと思います。
そして、『ラクに勝ち続ける働き方
そもそも、”ワーク・ライフシナジー”とは、どのようなことなのか?
一言で言うと、「ワーク」と「ライフ」の相乗効果(本書より抜粋)ということです。
ただ、これでは分かりづらいので、以下に具体例を示しながら説明します。
現在のような変化の激しい時代となると、ひとつの知識やスキルで何年も仕事で結果を出し続けることは、ほとんど不可能です。このため、新しい知識やスキルを吸収することが求められます。
では、いつやるのか?業務中にできないのであれば、プライベートの時間にやる以外にありません。逆に、新しい知識やスキルを学ぶことにより、それを業務で活かすことができれば、それは大きなアドバンテージとなります。
また、自分の仕事のあり方やキャリアを考える上でも、プライベートの時間は有効です。特に長期の休みでなければ、このようなことは考えられないでしょう。
プライベートの時間で得た貴重な経験を仕事で活かす!これが”ワーク・ライフシナジー”の基本的な考え方です。
「プライベートの時間でも仕事のことを考えるの?」と思うかもしれませんが、キャリアや仕事のスキルアップのための方法などは、プライベートのときだからこそ考えられるのです。
それを的確に表現している文章が、佐藤可士和さんの『佐藤可士和のクリエイティブシンキング
「多忙な日常を離れて心身ともにリラックスすると、疲れがとれて非常に元気になるため、自然とポジティブな活力湧いてきます。気持ちに余裕が出て、俯瞰して物事を見つめられるようになるからでしょうか、目の前の仕事ではなく、長期的なビジョンについて考えてみようという気持ちに移行しやすくなるのです」
(『佐藤可士和のクリエイティブシンキング
このように、プライベートな時のようにリラックスできるからこそ自然に活力が湧いてくる!そして、その活力が物事を俯瞰して見ることができ、そこで得た内容が、今すぐではなくても仕事に活かされるのではないでしょうか?
「ワーク」と「ライフ」を無理に分けるのではなく、「ワーク」と「ライフ」をリンクさせながら、相乗効果で人生を充実させていく。「ワーク・ライフシナジー」は、はじめは小さな効果かもしれませんが、どんどん大きくなることにより、人生に変化をもたらすかもしれません。
ラクに勝ち続ける働き方 1)本の内容 序章 :これからの自分のために働き方を変えよう! 第1章:「ラクに勝つ」ために「発想転換」から始めよう 第2章:時間あたりのアウトプットを高める「効率化スキル」 第3章:10年後も余裕で走り続ける「体調とメンタル」のコントロール 第4章:「家庭マネジメント力」で仕事と人生をよりハッピーに 第5章:「ラクに勝ち続ける働き方」について 2)この本から学んだこと ・”ラクに勝ち続ける働き方”は「手を抜く働き方」ではなく「長期に渡り成果を出し続けるための働き方」である ・”ラクに勝ち続ける働き方”に必要なスキルは「時間当たりの効率化」スキルである ・”ワーク・ライフシナジー”が人生をより充実させる |
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タグ:小室淑恵