チーム力向上プロセスにおける゛注意点゛を考える!『6時に帰るチーム術(小室淑恵著)』: ビジネス書のエッセンス(ビジネス書 書評ブログ)

2011年05月18日

チーム力向上プロセスにおける゛注意点゛を考える!『6時に帰るチーム術(小室淑恵著)』



以前、小室淑恵さんの著書のレビュー記事を書いたとき、「ワークライフバランスを本当に実現するためには、仕事のやり方の見直し、及び、組織の風土改革が必要!」と指摘しました。単に人事制度を取り入れたとしても、現場はミッション達成のために動かざるを得ないケースが多く、「ワークライフバランスどころではない!」、あるいは「ワークライフバランスなんて不要!」となるケースが多いからです。

恐らく、小室さんもコンサルティングの中で現場の声を聞き、その様に感じたのではないでしょうか?それは、゛はじめに゛の 「経営層からは目標達成を求められ、人事部からはあれこれ指示され、部下は思うように動かず、あちこちでサンドイッチ状態になって疲弊していくマネジャーの現実は切実」(本書より抜粋) という言葉に表れております。

では、 「メンバー全員が、毎日残業なしで6時に帰っても、きちんと成果が上がり続ける」(本書より)という課題に対し、どうすれば良いのか?この問いに対する小室さんの方法の提案 が本書『なぜ、あの部門は「残業なし」で「好成績」なのか? 6時に帰る チーム術』の内容となっております。

本書の内容を大きく分けると、
 ・なぜ「チーム術」が必要なのか?
 ・「チーム術」を高める6ステップと25のツール
という構成で書かれております。

私が注目したのは゛6ステップ゛、特に 「1.現状を見える化する」と「2.課題とビジョンを共有する」 です。

注目した理由は後ほど書くとして、まずは本書に載っている゛6ステップ゛を以下に記載します。

【6ステップ】
 1.現状を見える化する
 2.課題とビジョンを共有する
 3.仕事の中身と分担を見直す
 4.評価ポイントを見直す
 5.仕事の進め方を変える
 6.変化を周囲に広げる

(以上、本書より抜粋)

プロセスとしてはオーソドックスなものだと思います。私もプロセスを考えるとするならば、似たようなプロセスになるでしょう。

ただ、このようなプロセスを実施し、失敗する段階のほとんどが「初期のプロセス」です。

失敗の原因はいろいろとあると思いますが、大抵は「現場のメンバーの協力が得られない!」といったところに起因するのではないでしょうか?

残業過多の現場は問題を抱えている事は事実です。しかし、顧客、あるいは社内の約束を守るために目の前のことをこなす事で精一杯です。視点が目の前しか見えず、周りが見えない状態のため、「一歩引いた目線でプロセスを遂行するリーダー」の存在が不可欠となります。

また、「6ステップを実行するにあたって゛1.現状を見える化する゛と゛2.課題とビジョンを共有する゛に注目する」と述べましたが、 この段階で負荷のかかる作業を強要すると、「現場のメンバーにソッポを向かれる」 可能性が高いです。

例えば、「1.現状を見える化する」のツールとして記載されている゛朝メール゛は
 ・出社から退社まで、15分単位でその日の予定を記載する
 ・本日の優先順位を記載する
フォーマット例になっております。
また、退社時に出す゛夜メール゛は
 ・予定通りにいったものを記載する
 ・今日の結果報告を記載する
 ・明日のタスクを記載する
という内容になっています。現場を預かる人間にとっては、このような報告をしてもらうことで、状況が見えるようになるのですが、現場のメンバーにとっては「ただでさえ忙しいのに、報告に相当時間が取られてしまい、冗談じゃない!」となってしまいます。

このようなチーム力を上げるための施策を行うときに思うことは
 ・リーダーが覚悟を持って臨むこと!
 ・自分なりのビジョンを描き、それを説明すること!
 ・現場の状況に適用できるよう仕組みの設計をしっかりと行う

事が必要です。
特に、 「覚悟が問われる」 場面が多くなります。

「残業ゼロ」の仕事力』の著者である吉越浩一郎さんは「毎日ノー残業デーを推し進めるには覚悟が必要!」と述べております。実際、トリンプの社長時代に推し進めた「毎日ノー残業デー」の実現に向けて、週一回のノー残業デーの実現から10年かかっております。それだけ現場の抵抗が強いということです。

私もワークライフバランスの施策は必要だと思っております。本書には、ワークライフバランス実現のため、小室さんなりの提案が盛り込まれております。しかし、吉越さんのように「推進するための”覚悟”というメッセージを盛り込んでもよかったのではないか?」と本書を読んで思ったことでした。

なぜ、あの部門は「残業なし」で「好成績」なのか? 6時に帰る チーム術

1)本の内容
 第1部:今、「チーム術」が求められている理由
 第2部:「チーム術」を実践する6ステップ・25のツール
2)この本から学んだこと
・「チーム術」を使うにあたり、導入のプロセス設計、カスタマイズ、メンバーへの説明など、現場に合わせてしっかりと考える必要がある


ブログランキングに参加しております。よろしかったらクリックをお願いいたします。
人気ブログランキングへ
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村
レビュープラスもどうぞ!!




タグ:小室淑恵
posted by まなたけ(@manatake_o) at 23:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小室淑恵 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。