【電力問題】浜岡原発停止要請を契機に次世代のエネルギー政策の本格的検討を!: ビジネス書のエッセンス(ビジネス書 書評ブログ)

2011年05月08日

【電力問題】浜岡原発停止要請を契機に次世代のエネルギー政策の本格的検討を!

既報ですが、5月6日に行われた首相会見で、菅首相は「中部電力に浜岡原発の停止を要請する」と発表しました。


今回の要請は突然のことであり、当然のことながら、各方面に波紋を投げかけております。

私は素人ながらも福島第一原発の事故により、「以前から耐震性に問題があった浜岡も危ない!」と思っておりました。しかし、今回の浜岡原発停止要請は「短絡的、かつ唐突すぎないか?」という疑問を持っております。

特に気になっていることは、
 1)原発を停止するだけでよいと思っているのではないか?
 2)要請した原発の停止期間中のコストは?
 3)他の原発はどうするのか?(特に築30年以上の原発は?)
という点です。

【気になっている点】
 1)原発を停止するだけでよいと思っているのではないか?
 まず思った疑問がこれでした!福島第一原発の4号機の事故を見ても分かる通り、原発を停止だけしたとしても何のリスク回避にならない!ということです。たとえ停止中の原発でも、原発の燃料棒は熱を発し続けており、常に冷却水を循環させておかなければなりません。従って、大事なのは停止中の原発でも冷却系統をいかに守るか?ということです。冷却装置の補強とか、冷却用非常電源を高台に設置するなどが必要となります。そのあたりの安全性がどうなっているのか?を分かりやすく説明していただかないと、単に「原発の停止だけを要請することによって”安全性を確保している”」とアピールするだけではパフォーマンスと見られても仕方がありません。

 2)要請した原発の停止期間中のコストは?
 先に述べた通り「停止中の原発でも常に冷却水を循環させておかなければならない」ということです。従って、そのために必要なコストが生じます。問題なのはそのコストをだれが負担するのかということです。それは「中部電力は民間の株式会社」という問題が絡んできます。
 現に、政府の要請を中部電力が受け入れた場合、赤字決算に陥る可能性が新聞で報道されております。株式会社である以上、「赤字決算は避けたい」というのが本当のところでしょう。政府の要請に対して発生した停止に対して、政府が負担するのか?また、中部電力が負担するとした場合、停止要請を受けた原発にどこまでお金をかけるのか?という点が気になります。

 3)他の原発はどうするのか?(特に老朽炉に対しては?)
 日本には運転開始から30年以上経つの原発(いわゆる老朽炉)が19基あります(日本で稼働中の原発一覧)。これらの原発に対してどのような対応をするのかを明確に示されないまま、今回の浜岡原発停止要請となっております。これでは「なぜ浜岡原発のみが運転停止か?」という疑念を抱かざるを得ません。

今回の政府の要請については唐突感が否めないため、いずれにせよ「なぜ浜岡原発が運転停止なのか?」「停止した場合の影響に対する対応は?」「他の原発に対する対応は?」など、政府はきちんと説明する必要があります。

逆に、今回の要請の意義については「原発の”安全神話”が崩れ去った今、次世代のエネルギーをどうするべきか?」を真剣に考える契機になるということです。

これについては、東京新聞の社説でも述べられております。
「浜岡」停止要請 国民的議論を始めよう(東京新聞社説 2011.5.7)

特に今回の震災では
原子力発電所は民間企業が管理しているにも関わらず、いざ、震災に伴う事故が発生した場合は民間企業のレベルでは対応できない(管理の在り方の再検討が必要)
など、現在の発電の構造の矛盾が明らかになった格好です。これについては、今後検討すべき課題でしょう。

東京新聞の社説に述べられている通り、今回の要請が
 ・原発の代替エネルギー網をどうするのか?
 ・それに伴い、私たちのライフスタイルはどうするべきか?
 ・発電の在り方、送電の在り方をどうするのか?
 (発電、送電の分離や分散型への発想の転換など)
など、今後の発電の在り方について、国民的議論のスタートラインとなることを期待しております。

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タグ:電力問題
posted by まなたけ(@manatake_o) at 11:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 電力問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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