ビジネス書のエッセンス(ビジネス書 書評ブログ)

2014年06月14日

【イベント参加】時代は過渡期!「創造性を必要とする時代」に向けて、今こそ”教養”が必要なとき!

2014年6月13日、池袋にある天狼院書店で行なわれたイベントが凄かった!

イベントに集まった人数は約30名。天狼院書店という小さな書店のスペースを考えると、過密の状態だ!そして、集まった方々がまた凄い!漫画家のいしかわじゅんさん。『会社が消えた日 三洋電機10万人のそれから』の著者である大西康之さん。多くの出版社の代表的は編集者が集っている!みんな、登壇者が何を語るのかを聴きたいのだ!イベントがスタート。登壇者の口が開いた....

イベントのスタートの時間は19:30!終わった時間は23:00!当初の終了時間が21:30であることを考えると大幅な予定オーバーだ!しかし、時間オーバーであっても誰一人もが帰ろうとせず、登壇者の言葉に聴き入り、時には意見を交わして時間が進んでいった。そして、イベントが終わった瞬間は、話の幅の広さと内容の深さに、会場は拍手喝さいとともに、満足と高揚感に満ちた空気が漂っていた!


登壇した方は柳瀬博一さん。日経BP社「日経ビジネスオンライン」の記者であり、ラジオのパーソナリティであり、広告プロヂューサーであり、『小倉昌男 経営学』などの名著の編集者だ。そして、出版業界では「スーパーブレイン」として名高い方である。最近は『池上彰の教養のススメ』を編集された。そう、今回のイベントで柳瀬さんが語ったテーマは「教養」についてである。

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そして私は『これからは「教養」の時代だ!出版会のスーパーブレイン柳瀬博一さんと一緒にLive形式で「最強のリベラルアーツ棚」を造ろう!』に参加し、柳瀬さんの言葉に耳を傾けた。


■そもそも「教養」とは何ぞや?

柳瀬さんの第一声は「『教養』ってなんだと思いますか?」だった。そもそも「教養」って何?「知識」とは違うことは分かるけれども.....会場にいた多くの方はそのように思ったに違いない。そんな空気が漂った。しかし、その後の展開が凄かった。

リチャード・ドーキンスの『利己的な遺伝子<増補新装版>』、ロビン・ダンバーの『友達の数は何人?―ダンバー数とつながりの進化心理学』、ポール・アダムスの『ウェブはグループで進化する』を使いながら、人間が仲間として認識できる数を説明していく。その数を端的に表したのが「家族」であり「学校」だ!

ここで、ポール・アダムスの『ウェブはグループで進化する』を使いながら、関係性を維持できる人数について、以下に記載したい。

・5人程度: 最も自分に近い・・・家族など
・15人程度:次に親しい(共感グループ)・・・・スポーツチームの人数
・50人程度:ある程度定期的に会う・・・・1クラスの人数
・150人程度:何とか関係を維持(安定した人間関係の限界)、脳の心理的限界・・・1学年の数
・500人程度:かろうじて誰だかわかる

原始時代の村の人口は150〜160人が限界で、それを超えると分裂を起こす。なぜなら、人間の脳は150名程度を認識するのが限界だからだ。柳瀬さんの凄さは、先に挙げた4冊を使って、幅広い話題と奥が深い内容で聴衆を引きつけながら人間の脳のつくり、そして組織について語ってしまうところにある。

ちょっとここで「教養とは何か?」について考えてみたい。
「人間の脳は160名を認識するのが限界」と知ってしまうだけでは、単なる「知識」で終わってしまう。そこから「考え、自分で新しい何かを創造する」ことが「教養」なのだ。柳瀬さんの言葉を借りれば「教養にはインプットともにアウトプットが必要」である。それに加えていうと「”教養”には、べき一見”ムダとも思える知識や知恵、そして思考”が必要であり、そして、それが”知の土壌”となる」なのだと!

昨日の柳瀬さんの話を例にとって話をしたい。

新宿西口に行くと高層ビル街がある。写真を一見すると、壮観な眺めのように見える。では、新宿西口の高層ビル街は「街づくりとして成功している」のなのだろうか?(ここは恐らく意見の分かれるところだと思うが)柳瀬さんの答えは「街づくりとしては失敗」と言う。なぜか?「1階に街がない」からである。新宿西口高層ビル街を歩くと分かるが、昼間でも人通りは少ない。夜は閑古鳥状態の街である。むしろ、薄気味悪くも感じる。とても”血が通った人間味のある街”とはとても思えない。だが、多くは「新宿西口高層ビル街は街づくりとしては失敗している」とは言わないだろう。しかし....である。同じ西口でもヨドバシカメラがあるあたりにいくと、雰囲気がガラリと変わる!雑多な街ではあるが、人で溢れ、血が通った感覚になる。アメ横や下町が愛されており、多くの人でにぎわうのも、結局は「人間の感性に合った、雑多なところがある」からだ。両者を比べると、街づくりとして、どちらが上手くいっているかは一目瞭然であろう!

”教養”も同じだ。”教養”は”実学”とは違い、雑多な知識も多く、すぐに役には立たないかもしれない。それは”効率化”を求めて街を造った「新宿西口高層ビル街」というよりも、雑多なものがいくつも集まっている「下町」に近いかもしれない。

だが、”教養”がないと新しいモノは生まれない。なぜか?それは「新しいモノを創造するには、妄想を生み出す”もととなる土壌”が必要」だからだ。

例としてスティーブ・ジョブズ氏を挙げたい。大学を中退したジョブズ氏が再び大学の聴講生として舞い戻り、夢中になった講義がある。それは「カリグラフィー」(ペンによる西洋書道)だ。ジョブズ氏が「カリグラフィー」と出会わなかったら、恐らく、心地よいアップルのユーザーインターフェースは生まれなかったであろう。ジョブズ氏はこう述べる。

「大学時代、カリグラフィーの面白さにハマった。カリグラフィーに傾倒したからこそ、アップルの初代コンピュータ、マッキントッシュを生むことができた。文字フォントの見栄に徹底的にこだわること。ユーザーインターフェースを妥協なくデザインすること。持って触って気持ちのいい製品デザインを体現すること。カリグラフィーが私の原点だ」
(『池上彰の教養のススメ』(池上彰著)P37〜P38より)

今は、過渡期の時代である。制度疲弊を起こし、「これまでのルール」が通用しなくなっている。そして創造性を必要とする時代に向かっている。そんなときに必要なのが”教養”だと思う。繰り返しになるが、”教養”が「新しいモノを創造するための”もととなる土壌”」となるからだ。柳瀬さんのお話を聴いて、なおさらそのように感じた!


柳瀬さんとは久しぶりにお会いしたが、瞬発力で飛び出す話の面白さは相変わらずである。そして奥が深い!プレゼン資料もなにも用意せずに、これだけの話をされるのだから柳瀬さんの「教養」は凄いものだと舌を巻いてしまった!

そして、柳瀬さんの話を聴いて、思わず買ってしまった『池上彰の教養のススメ』だが、こちらも非常に面白い本だ!こちらも読んでみていただきたい。きっと池上彰さんのみならず、柳瀬博一さんの世界観も感じとれるはずだ!


【場所】

天狼院書店様 地図

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【関連書籍】

今回は、柳瀬さんが登壇中に紹介した本の一部を以下にご紹介いたします。























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posted by まなたけ(@manatake_o) at 18:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書店訪問/イベント参加 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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