ビジネス書のエッセンス(ビジネス書 書評ブログ)

2014年05月31日

カール・マルクスが示した”資本主義のルール”を読み説くことが、”ラットレース”から抜け出す鍵となる!『超入門資本論』(木暮太一著)



※献本ありがとうございます

本書超入門 資本論は、経済学者カール・マルクスの歴史的著書『資本論』を、経済ジャーナリストの木暮太一さんがマルクスの理論を現代の資本主義社会に当てはめながら、「資本主義のルール」を分かりやすく書いた内容の本である。

本書は以下の文章から始まる。

 先日、朝日新聞社が発行している「AERA」という雑誌で、年収1000万円の人たちの実態を取材した、「年収一千万円の研究」という特集が組まれていました。
 そこで語られていたのは、「この仕事内容で、この給料は割に合わない」「しんどい」という嘆きの声でした。激務すぎて、身体を壊してしまったという方もいました。
 「年収100万円」の時代もあり得るとささやかれる中で、年収1000万円は超高級取りです。年収1000万円に届いている人は、わずか3.8%しかいません。世間一般から考えれば、「目標」とされる金額です。
 それなのに、1000万円プレーヤーたちは、幸せそうではないのです。
 なぜでしょうか?
 しかも、自分たちで幸せでない理由を言える人は少ないです。「しんどい」という自覚はあっても、どうすればそこから抜け出せるかがわかっていません。
 一体なぜでしょうか?
 それは、ぼくらが生きている、この社会のルールに気づいていないからです。そのルールに気づいていないために、知らない間に”負け”ているのです。1000万円稼いでいても、”負け”てしまっているのです。
「1000万円プレーヤーが負け組だなんて、そんなことはあり得ない!」
 いえ、そんなことがあり得るのです。1000万円プレーヤーの全員が”負け”なわけではありません。このルールを知らない人が”負け”ているのです。
(本書より P3〜P4)


先の文章を読んで、どのように感じたであろうか?多くの方は「1000万円プレーヤーが”負け”ているなんて、信じられない」と思った方も多いと思う。でも、少し周りを見て欲しい。1000万円プレーヤーというと、大企業の中間管理職の方がそれに該当する。彼等は過度のプレッシャーの中で激務をこなしている。しかも、残業代は出ない。給料やボーナスは業績に連動している。それに加え、子供がいれば学費や塾代などの教育費が重くのしかかる年代だ。出費も多い。世間が思うほど”裕福ではない”というのが実態だろう。

先の文章で始まる本書が説いているのは、冒頭にも書いた通り、マルクスの『資本論』をもとに、現代の日本経済を明快に示した”資本主義のルール”であり、ルールを知った上で、労働者がしんどい状況から抜け出すための方法である。マルクスの『資本論』というと”共産主義”を連想させる。しかし、著者によると、「『資本論』は、共産主義の経済学ではなく、資本主義経済の本質を研究している本です」(本書より P7)とのことだ。とはいえ、マルクスの『資本論』に限らず、古典経済学の本を読み解くのはかなり難しい。そのため、本書では現代社会を生き抜く上で必要なことを以下の3つのポイントに集約して書かれている。

・ポイント1
「価値」と「剰余価値」の意味を理解し、その区別をすること
・ポイント2
「剰余価値」の意味を理解し、それが生まれるプロセスを知ること
・ポイント3
「剰余価値」が、やがて減っていくことを理解すること
(本書より P9)


この3つの中で最も重要なポイントは
・ポイント3
「剰余価値」が、やがて減っていくことを理解すること
であろう。

本書の言う”「剰余価値」が減っていく”と、どのようなことが起こるのだろうか?
簡単に言うと
・労働者の給料が下がる
・労働者が休めなくなる
・資本家の立場が強くなる
・機械化やテクノロジーの進化に伴い、職が奪われる

が発生する。

なぜそんなことが起こるのかということについての詳細は本書に譲るとして、資本主義の成熟化が我々にもたらす影響が本書には書かれている。しかも、読めば読むほど現実として起こっていることばかりである。そして、「企業に雇われる生き方」というのは資本主義の構造上、豊かになれる生き方とは思えない。仮に、営業パーソンが昨年の2倍の売上を上げたとしても、給料が2倍になることはないだろう。しかも、給料は「労働力の価値」で決まる。テクノロジーの進化に伴って作業が単純化されるということは、それだけ「労働力の価値」も下がる。つまり、「給料が減る」ことを意味している。

では、どうすればよいのか?本書の回答は「雇われ労働者から抜け出すこと」、つまり「フリーランス・マインドで働くこと」と述べている。

本書でも述べている通り、恐らく今後はフリーランス・非正規雇用が主流になっていくだろう。そのとき。「自分達の給料はどのように決まっているのか?」など、本書に書かれている「資本主義のルール」を知っているのと知らないのでは、今後はますます大きな差が生まれるだろう。しかし、資本主義の成熟化が進んだとしても、「資本主義のルール」を知っていれば、「ラットレース」から抜け出す方法を見出すことができるはずだ!

そういう意味において、今後の時代を生き抜く上で、読んでおくべき本である。


【本書のポイント】

■給料は、あなたを働かせ続けるために「必要なコスト」で決まる

 ここで、注意してみると、企業の利益になる「余剰価値」は、
「労働者が商品を生産する過程で生み出した付加価値」
だということに気がつきます。労働者は自分の労働力の価値よりも多くの価値を生産し、そしてこの差分が余剰価値とされるのです。
 これが、企業が利益を生み出せる理由なのです。
 労働者が自分の給料以上に働き、価値を生み出し、それが企業の利益になっているのです。
 企業は、原材料を仕入れ、機械設備を使い、労働者を雇って生産活動を行っています。それだけ考えると、企業はそれらすべてを使って利益を出しているように思えます。つまり原材料や機械設備も利益を生み出しているように感じます。
 しかし、それは違うのです。
(中略)
 仕入れ以上に価値を増やせるのは、労働だけなのです。
 原材料が加工されて、形が変わっても、価値が増える訳ではありません。そこに労働者が手を加えるから、価値が上がるのです。高い材料だから、利益をたくさん稼げる訳ではないのです。
 原材料(綿花)や機械設備なとは、いくらいいものを仕入れたり導入したりしても、形が変わって商品の中に移るだけで、その価値の大きさは加工後もまったく変化しません。これを『資本論』の用語で「不変資本」といいます。
 一方、労働力という「原料」は少し違います。先ほどの例で言えば4000円で買っても、結果的に8000円の価値を生み出しています。
 このように価値が増えるのは、「労働」だけです。
 労働を、不変資本に対して「可変資本」といいます。
 つまり、企業は、労働者を働かせることによって、支払った価値以上を生み出せる、利益を上げることができるのです。 じつは、この事実こそが現代の企業が苦しんでいる理由であり、これからの資本主義経済を表す本質なのです。
(本書より P89〜P93)


■労働者が、給料以上に働き、それが企業の利益になる

 本質的な論点を見極めたら、次のステップは解決策の「仮説」を作ることだ。この「仮説」とは、文字どおりの仮の説で、正解ではない。
 受験勉強と違って、ビジネスの問題には唯一の正解はない。方程式も暗記も役に立たない。”コレだ”と思う解決策を考え出しても、実際に試してみるまでは、それが役に立つかどうか、本当にはわからない。
 だから、あくまでここで作る解決策とは、仮の説だ。解決策を「仮説」として作り、実際に試してみて、効果を確かめる(「検証する」)のだ。
 検証した結果、期待どおりの効果があれば、その仮説を採用する。そうでなければもとの仮説を直して、よくしていくのだ。
(中略)
 一見、周り道にも見えるが、正解がない以上、仮説を作って検証を進めることが、現実的には一番の近道であり、また解決策を作る唯一の方法なのだ。
(本書より P25〜P26)


■労働者は二極化する

 マルクスは、労働者の給料は活かさず殺さずの最低限の水準まで低下していくと考えました。なぜなら、機械化・テクノロジー化が進行するからです。労働現場が機械化・テクノロジー化すると、人間の労働が単純になり、体力も必要なくなります。必要な予備知識も減ります。
 ここで労働力の価値が圧倒的に下がるのです。
 だから、これまでと同じように「労働力の価値」を基準にして給料を受け取っていた人は、どんどん給料が低下していくのです。
(中略)
 ぼくら人間の労働者が考えなければいけないのは、テクノロジーを生み出し使う側にいくか、テクノロジーに使われる側になるか、、ということです。
 機械・テクノロジーがライバルになる仕事は給料が圧倒的に下がります。一方で、その機械・テクノロジーをつくり出し、管理・運営する側の人の給料はさがりません(むしろあがるかもしれません)。今後、使われる側にいくのと、使う側にまわるのでは大きな違いが生まれるでしょう。
 知らず知らずの間に、「テクノロジーに使われる側」にいってしまえば、あなたの給料は際限なく落ちていきます。
 何度もっ繰り返しますが、労働者の給料は「労働者の価値」に基づいて決まっています。そして、テクノロジーが進化した世の中では、労働力の価値は極端に低下します。生きていくためには最低限の収入で、もしくはそれ以下に引き下げられて暮らしていかなければいけなくなる可能性も十分あるのです。
 テクノロジーの進歩は目覚ましく、ますますスピードアップしています。こうなると、いつ「テクノロジーに使われる側」に堕ちるかもしれません。
 そこから抜け出すためには、雇われ労働者から抜け出すことです。
 それが現代の労働者が『資本論』から学び取れる教訓なのです。
(本書より P193〜P197)


■企業に依存しない「フリーランス・マインド」が必要な世の中

 資本主義が成熟すれば、商品が売れ残るリスクが高まります。そのリスクを減らすために、企業はいろいろな策を講じていくでしょう。
 その一環として、固定費を減らしていく動きは必然です。
 これから数十年したら、正社員や終身雇用という雇用形態の方がむしろ稀になっているでしょう。マルクスの言葉を借りると、ほぼすべての人が”半雇用者”となっていると思います。「期間雇用」になり、「非正規雇用」になります。そして、半ば強制的な流れで「フリーランス」「個人事業主」という労働形態に追いやられていくでしょう。
 非正規雇用というと、企業に虐げられている工場のライン労働者をイメージするかもしれませんが、これからは変わります。オフィスワーカーもプロジェクトごと、仕事案件ごと、もしくは数年間で仕事を変えるような社会がやってきます。
 そうだとしたら、労働者はそれに対して備えなけれはいけません。
 何を、どう備えればいいのか?なぜ備えなければいけないのか?
 フリーランスマインドで働くとは、文字通り「フリーランスのつもりで働く」ということです。それはつまり、サラリーマンの評価体制から抜け出すということです。
 そして、マルクスが説いた商品の原則に立ち返り、労働力を「商品」として見直すことです。
(中略)
 使用人としての労働者から抜け出すということは、労働者として保護されてきた場所からも抜け出すということです。「命がけの跳躍」というリスクを引き受けなければいけません。
 フリーランス・マインドで働くということは、実際にフリーランスになるということに限らず、「労働力の価値ではなく、労働力の使用価値を受けること。その覚悟を持つこと」です。
(本書より P208〜P210)


【関連書籍】





超入門 資本論

1)本書の内容
 
 第1章 なぜペットボトルのジュースは150円なのか?
 第2章 年収1000万円でも生活がカツカツになる本当の理由
 第3章 ぼくらは知らぬ間に給料以上働かされている
 第4章 なぜパソコンの値段は下がり続けるのか?
 第5章 合格しないと生き残れない「命がけのテスト」
 第6章 勝者だけが知っている生き残るための絶対ルール
 第7章 コモディティ化せずにこの世を生き抜く3つの方法

2)本書から学んだこと
 ・僕らが給料以上に働くことで、企業の利益が生まれる!
 ・しんどい生き方から脱出するためには、「昇給に依存しない働き方」が必要!
 ・コモディティに陥らないためには「マネされにくいウリ」をつくることが必要!



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2014年05月23日

”難民高校生”の問題は”高校生だけ”の問題ではない!”社会の問題”であり、”次の世代につながる”問題である!『難民高校生』(仁藤夢乃著)



”難民高校生”

「若者と社会をつなぐきっかけの場づくり」の活動を行っているColabo代表であり、本書の著者である仁藤夢乃さんは「学校にも家庭にも居場所を無くした高校生」を”難民高校生”と呼んでいる。そして、本書難民高校生----絶望社会を生き抜く「私たち」のリアルでは、”難民高校生”の存在を、そして
・なぜ彼等、彼女等は”難民高校生”となったのか?
・難民高校生がどのような状況に置かれているのか?
・高校生の”難民化”を防ぐためには、我々大人は何をすべきか?

を伝えている。

著者の仁藤さんも、かつては”難民高校生”だった。本書の冒頭で、彼女は以下のように語っている。

 高校時代、私は渋谷で月25日を過ごす”難民高校生”だった。
 家族との仲は悪く、先生も嫌いで学校にはろくに行かず、家にも帰らない生活を送っていた。髪を明るく染め、膝上15センチの超ミニスカートで毎日渋谷をふらついていた。
 当時、私は自分にはどこにも「居場所がない」と思っていた。そして、私の周りには「居場所がない」と言って渋谷に集まっている友人がたくさんいた。
そんな高校生たちの存在を、世間はどう認識しているのだろうか?
(本書より P3)


正直言うと、とあるきっかけで本書と出会うまで、私は「自分とは縁遠い話」と思っていた。何故なら、彼等・彼女等”難民高校生”と接点が全くないからだ。そして、多くの大人たちも、このように思っているだろう。

「大人と若者の社会は、分断されている」

仁藤さんは現代の社会をこのように捉えている。そして、かつて”難民高校生”だった仁藤さんが本書を書きたいと思った動機も、このような社会の状況に対して問題を提起するとともに、「最近の若者のリアルを大人に伝えたい」と思ったからだ。

本書のタイトルは『難民高校生----絶望社会を生き抜く「私たち」のリアル』ではあるが、本書を読み進めると、”難民化”は「高校生だけの話ではない!」ことに気づく。まずは本書に記載されているNPO法人「もやい」事務局長の湯浅誠さんの言葉を読んでほしい。

 ワーキングプアや貧困問題に取り組むNPO「もやい」事務局長の湯浅誠氏は「<貧困>というのは”溜め”のない状態のことだ」と言っている(『貧困襲来』山吹書店)
 湯浅氏は著書の中で、貧困に陥らないためには、「金銭的な溜め」、「人間関係の溜め」、そして「精神的な溜め」が必要だと述べている。もし職を失っても「金銭的な溜め」があればそのお金でしばらくは食べていけるし、親や友人などの「人間関係の溜め」があれば新しい仕事を紹介してもらえたり、次の仕事が見つかるまで家に住まわせてもらえたりするかもしれない。「精神的な溜め」とは、自分に自信がある、自信があって気持ちにゆとりがある、といったことだ。「金銭的な溜め」がなくても、「人間的な溜め」や「精神的な溜め」があったことで救われたという経験を持っている人もいるという。
(本書より P10〜P11)


この言葉を読んで、どのように思っただろうか?私は、「金銭的な溜め」、「人間的な溜め」、「精神的な溜め」の3つを失ったとき、大人であっても”難民化”するのではないかと思った。「リストラ」や「健康を害して働けなくなる」など、大人でも”溜め”を失うきっかけはいくらでもある。

ましてや社会的基盤の弱い高校生の場合、学校や家庭などの基盤を失うことが、”溜め”を失うきっかけとなる。そして”難民高校生”となる。だが、それは”高校生だけの問題”では終わらない。”難民高校生”の問題は、”次の世代を担う子供たち”にも大きく関わる問題だからだ。

 20代になった彼女たちは今、高校時代よりお金を稼ぐことはできているかもしれないが、不安定な職に就いている人が多く、「溜め」と言えるほどのお金はもっていない。そして、高校時代と変わらず、頼りにできる人間関係や精神的な「溜め」をもたないまま、居場所のない生活から抜け出せないままになっている。私は、そういう”元・難民高校生”を何人も知っている。
 このままの生活を続ける以外にどんな選択肢があるのかすらわからないまま、そうした生活を続けるうちに、彼らはそういう世界で生きる人たちとの人間関係しかもたなくなる。そして、ますます「溜め」のない難民生活から抜け出せなくなっていく。
 ”難民”となった高校生が、「溜め」を手に入れることができないまま大人になると、貧困に陥る。そして、新たな「溜め」のつくり方も知らないままに彼らが親になると、その子どもまで貧困が連鎖してしまう。
 ”難民高校生”の問題は、貧困問題なのだ。
(本書より P14〜P15)


難民高校生だった著者・仁藤夢乃さんは、”難民高校生のリアル”に向き合いながらColaboを通じて活動している。そんな著者が我々大人に以下のことを訴えている。

 最後に、”難民高校生”だった私が、大人でもなく、子どもでもない「若者」として今考える、若者が夢や希望をもてる社会をつくるためのヒントをいくつか紹介したい。
 まず、大人たちにしてほしいことがある。それは、「個人として向き合う」ということ、「可能性を信じる」ということ、「姿勢を見せる」ということの3つだ。
(本書より P285)


 私は、”難民高校生”や”難民高校生予備軍”の子どもたちの存在や、彼らの抱える問題を発信し続けたい。大人たち一人ひとりに「居場所のない高校生」たちの問題を、単なるダメな子の「個人的な問題」や、「若者だけの問題」として捉えるのではなく、自分たちがつくっている「社会の問題」「次の世界につながる問題」として認識してもらいたい。
(本書より P312)


本書を通じて、我々大人が”若者の抱える問題”を考える契機となることが著者の願いである。普段は忙しくて考えることもないかもしれない問題を本書を通じて知ってみてはいかがであろうか?同世代の子どもを持つ親にとっては、”考えさせられる問題”であると思うはずだ。


【関連書籍】





難民高校生----絶望社会を生き抜く「私たち」のリアル

1)本書の内容
 
 はじめに
 1章 私が「ダメな子」になったわけ
 2章 希望を失う若者たち
 3章 私を変えた外の世界
 4章 被災地で出会った中高生のリアル
 5章 町の小さな高校と和菓子屋さんの挑戦
 6章 若者が夢や希望のもてる社会をつくるには
 おわりに――当事者として語ることの意味

2)本書から学んだこと
 ・貧困に陥らないためには、「金銭的な溜め」「人間関係の溜め」「精神的な溜め」が必要!
 ・”溜め”を失ったとき、大人でも”難民化”する!
 ・大人として必要なことは「個人として向き合う」「可能性を信じる」「姿勢を見せる」こと!



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2014年05月17日

「絶対達成マインド」を手に入れるために、少しずつ距離を延ばして走っていこう!『絶対達成マインドのつくり方』(横山信弘著)



「わかっちゃいるけど行動できない」「続けることができない」「やりきることができない」と悩んだことがある方は多いと思う。私もその一人だ。一度決めたことをなかなか続けることができない。やりきることができない…「わかっちゃいるけど…」という状態だ。

本書絶対達成マインドのつくり方――科学的に自信をつける4つのステップは、タイトルの通り、無意識の状態でも目標などを「絶対達成するために必要なことを考える」マインドを手に入れるために必要なこと、そして「絶対達成マインドを手に入れたときの効果」などが書かれた本である。

本書のキモは何といっても『「あたりまえ化」の4ステップ』だ!
この『「あたりまえ化」の4ステップ』、NLP理論で登場する「学習の4段階」という考え方を用いている。
ステップは以下の通り。

STEP1 「わからない状態」(無意識的無能)
STEP2 「わかっちゃいるけど状態」(意識的無能)
STEP3 「がんばる状態」(意識的有能)
STEP4 「あたりまえ状態」(無意識的有能)


詳細は本書を読んでいただくとして、以下に簡単に各STEPがどのような状態かを下記の図を参照していただきたい。

思考の「あたりまえ化」4ステップ.png

それにしても、様々な気づきを与えてくれる本だ。

例えば、達成がしんどい目標を与えられたとき、2つの反応に分かれる。「こりゃ無理だ」という反応と、「しんどいけど、何とか達成しよう」という反応である。もちろん後者は目標達成が「あたりまえ化」している状態だ。この2つの反応の大きな違いはなんだろうか?本書の言葉を借りれば、「考えた回数」である。前者の場合は「こりゃ無理だ」と思った時点で思考停止、つまり、達成するための方法を考えた回数は”ゼロ”だ。後者の場合は「どうすれば達成できるか?」を無意識のうちに”数えきれない”ほど考えている。私の周りにも本書の言う「絶対達成マインド」を手にしている人がいるが、「絶対達成マインドを手にしている人」と、私のような「そうでない人」を比べると、「考える回数」「考えの深さ」が圧倒的に違うのだ。このことは私自身も薄々感じていたことだが、文章として読むとハッキリと認識する。

では、私のような「絶対達成マインドを手に入れていない人」が「絶対達成マインド」を手に入れることができないかというと、そんなことはないと思っている。

実は、先にあげた「考える回数」の例は、著者の横山信弘さんが日立製作所からアタックスに転職した後、とあるコンサルタントとのやり取りを通じて横山さん自身が気づかされた点だ。壇上で迫力満点で語る横山さんのセミナーを拝聴した私にとって、横山さんにそんな過去があったとは意外である。

本書では「路上時代」と呼んでいるが、このような時代があったからこそ、今の横山さんがいるのだろう。横山さんの本やメルマガを読むと「学習の4段階」の話がよく登場するが、ご自身の体験に加えて支えとなった考え方ゆえに本書のベースとなっており、また、拝聴者に伝えたいという想いが強いのではなかろうか?最初は1kmしか走ることしか出来なかったランナーが、走ることができる距離が徐々に延び、最終的にはフルマラソンの距離を無意識のうち完走できるようになったように…

本書は「絶対達成マインドを手に入れるためのバイブルとなりうる本」である。今はできなくても焦る必要はない。但し、意識し、行動し続けることは必要!今は1kmしか走れないかもしれないが、本書と伴走しながら「インパクト×回数」によって、少しずつ走れる距離が延びていくはずだ。


【本書のポイント】

■私を変えた、大きな気づき

 私がアタックスに転職して2年くらいしてから、あるコンサルタントに「目標達成」について相談しました。
「去年まで8000万の目標だったのに、今年から目標が1億円に上がっているのです。私にはちょっと理解できないんですが」
「横山さん、目標が高すぎるということですね?期限はいつまでですか?」
「今年の目標ですから、まるまる1年あります」
「その1年間、目標を達成するために、頭をひねって『考える』回数は何回くらいあるのでしょうか?」
「『考える』回数ですか、うーん…」
「わかりませんか?」
「そうですね…。考えたこともありません」
「なるほど。目標を達成するために、『どれくらい考えるのか』などと、考えたこともないということですね?」
「え、ええ…」
(中略)
「その1億円の目標を言い渡されたのは、いつですか?」
「えっと…。1週間前です」
「そのとき、どういう感想を持ったんですか?」
「すぐに無理だと思いました。だって、さっきも言ったとおり、去年は8000万円なんです。その8000万円でさえ達成できていないんですから」
「すぐに無理だと思ったんですね?」
「そうです。それがどうかしたんですか?」
 相手の物言いに、私は少しムッとして答えていました。
「すぐに無理だと思ったと思ったということは、どのように1億円を達成しようかと『考えた』回数は、ゼロ回ということですね?」
「え…」
「お客様のところへ朝10時に訪問するケースで考えると、到着するまでに横山さんは何度も『考える』のです。これが、10時をすぎてもいいとなると意外と考えないものなのですが、10時には絶対に到着していないといけないと考えると、無意識のうちにかなりの数『考える』ことになる」

 こう言われたあと、私は絶句したまま何も言い返せなくなりました。
目標達成が「あたりまえ化」しているコンサルタントは、期限まで数えきれないほど考えています。
どうすれば達成するかを考えているのです。

(本書より P26〜P28)


■「あたりまえ化」の4ステップ

「あたりまえ化」とは、考えなくても行動できる状態です。
「あたりまえ化」すると、いきなり時間の流れが逆流し始めます。
 それまでとはまったく違う感覚を味わうことになります。
 でも、それは意識してみないとわかりません。
 すでに「あたりまえ化」しているのだから、無意識のうちにそうなっていくのです。
「あたりまえ化」するまでには

1.「わからない状態」(無意識的無能)
2.「わかっちゃいるけど状態」(意識的無能)
3.「がんばる状態」(意識的有能)
4.「あたりまえ状態」(無意識的有能)


という4つのステップを踏みます。
(中略)
 まず、「わからない状態(無意識的無能)」とは「知らないからできない」という状態です。車の運転方法にたとえると、運転方法を知らないから運転できない、ということです。

 2番目の「わかっちゃいるけど状態(意識的無能)」は、「知っているのにできない」という状態です。
 車の運転では、運転方法は学んだけれども実際の運転はできない状態です。道路標識や交通ルールは覚えたし、アクセル、ブレーキ、ハンドルなどの操作方法も習った。それでも、まだ運転はできない状態を指します。

 3番目の「がんばる状態(意識的有能)」とは、「意識しているときはできる」という状態です。
 トレーニングを繰り返し、身体に覚え込ませている最中です。教習所で何度も運転の練習をすると、意識すればなんとか運転できる状態になるでしょう。
 ただし「がんばる状態」のときは肩に力が入り、常に緊張していますので、大きなストレスがかかります。
 ハンドルをぎゅっと握りしめ、前屈みになって運転していたり、助手席に座っている人に話しかけられると、「運転に集中できないから話しかけないで」と言いたくなったりします。この状態のときが一番大切ですので、あとでしっかりと解説していきます。

 4番目の「あたりまえ状態(無意識的有能)」とは、「無意識にできてしまう状態」です。
 できるのではなく「できてしまう」のです。ストレスは一切なし。モチベーションなどまったく関係がありません。なぜならそれが「あたりまえ」だからです。
 この状態になれば、がんばらなくてもいいのです。
 車の運転に慣れている人であれば、がんばらなくても運転できますよね。その状態を指します。
 いろいろなことで「あたりまえ化」ができれば、モチベーションもストレスもなく行動でき、結果も自然に出ることになります。
(本書より P48〜P52)


■先送りプログラムを科学的に治療する

「あたりまえ化」の手順の話をしていると、多くの人から、
「そうは言っても、『葛藤のシーズン』を乗り越える期間、待っていられない場合はどうしたらいいですか?」
 とか、
「社長からはすぐに結果を出せと言われています。ストレス耐性がアップするまでは待てないんですが」
 という質問をよく受けます。
 しかし、これまで問題を解決してこなかった代償が、いまになって表に出てきたととらえましょう。だからこそ、問題がまだ小さい段階に、手を打っていくべきなのです。

 これまでは、思考を「あたりまえ化」すること。そして「あたりまえ化」したあと、周囲とのラポールを構築しながら結果を安定的に出し、「自信」をつける手順について解説してきました。

 ところが、結果を出すための行動だけをしていればいいかというと、そうではありません。
 普通はそれ以外にも、いろいろな業務、作業があるものです。
 こういった仕事を場当たり的に処理していると、頭の中が整理できなくなり、結果を出すための行動にも影響を及ぼします。
 こういった周辺の仕事も「絶対達成」のメソッドを使って片づけていくことによって、自分のやりたいと思っていることを実現しやすくなるのです。
(本書より P134〜P135)


■「あたりまえ化」で、自然とコミュニケーション力が高まる理由

 なにごとも結果を出すには、コミュニケーション力が不可欠です。
 脳は「刺激ー反応モデル」です。初対面の顔や態度を見て刺激を受け、あなたの体が反応します。そして、その反応が態度や表情になって表れてくるのです。
 そのあなたの表情を見て相手も反応します。この繰り返しがコミュニケーションの土台です。
 ところが、コミュニケーションの「型」など知らなくても、自信があれば、けっこう相手を動かす(リーディング)ができてしまうものです。
 結果を出している多くの人がコミュニケーション能力に長けているので、コミュニケーション技術を手に入れれば成功すると考える人も多いでしょう。
 ここでも「逆算思考」で考えると、こうなります。

「コミュニケーション能力が高いから、結果が出る」→「結果が出ているから、コミュニケーション能力が高くなる」

 堂々とした態度、なにごとにも動じない雰囲気でコミュニケーションできれば、相手に大きなインパクトを与えることができます。
 たとえ初対面で、その人のことを何も知らなくても、自信を持っている人にはオーラを感じるものです。
 要するに、自信を深め、ストレス耐性が高まると、非言語コミュニケーションの力が自然とアップするのです。
(本書より P172〜P173)


【ちょっと気になる!?】

■横山信弘のトップセールスセミナー「2時間で自分の殻を打ち破る!セルフマインドコントロール技術」 [DVD]

本書の著者である横山信弘さんのDVDです。
本文にも書いた通り、横山さんのセミナーは迫力満点な口調と、理論的な内容で有名!本DVDで「自分の殻を打ち破る!」ことが出来るのでは!?



【関連書籍】





絶対達成マインドのつくり方――科学的に自信をつける4つのステップ

1)本書の内容
 
 Part1 自信をつけるのに、「モチベーション」は100%必要ない!
 Part2 なかなかスタートできない「思考ノイズ」のとり方ー「あたりまえ化」1〜2ステップ
 Part3 続けられない、やりきれない「思考ノイズ」のとり方ー「あたりまえ化」3〜4ステップ
 Part4 どうやって科学的に自信をつけるか?
 Part5 先送りの習慣を治療する自己マネジメント術「倍速管理」
 Part6 「絶対達成」するコミュニケーション術・アイデア術

2)本書から学んだこと
 ・「絶対達成マインドを手に入れるためには「心のOS」の書き換えが必要!
 ・サラリーマンでも創造的に働くことができる!
 ・創造的に働くためには努力と準備と勇気が必要!



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タグ:思考法
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